幻狂死願
これは⋯⋯自殺衝動か
感情の不安定
心の中で焼かれているのは、平安という森林
燃やしたのは舌の誤用
切り倒したのは無思慮という刃
「苦情を言わないのは男じゃない」
そう言われてから、どれくらいの年月が経ったのだろうか
思い出す度に腹が立って仕方ない
奴は種は蒔いたのだ ならば刈り取るのが道理ではないか
自分で仕出かした不始末は自分で拭うしかないのだから
苦情が正義だというのは奴の思い込みに過ぎない
悦楽の盲信でしかない 妄想に囚われている
どっちみち、そのせいで私は メランコリアに囚われてしまっている
重い鎖を付けられて それでも奴は知らないだろう 知ることはできない
無自覚に吐いたゆえに 無思慮に振るったという事実を
無意識であるがゆえに否定する 簡単に
抱いた憎悪は誰に委ねればいいのか この狂気を 内なる異常を
表に出さなければーー否定をさらに否定する 否定根拠を打ち砕け
崩壊しろ 崩壊しろ 崩壊しろ
否定者たちの巣食う偽りの砂の砦は崩壊すればいい
悪戯に歯車を擦り減らすならば その報いを受けるべきである
思慮無き言葉を振るうのならば 喪失の牙が 災厄の剣が
奴らの内部に巣食う 悦楽の腐心を殺めるだろう
私は嘲笑う嘲笑う嘲笑う
喪失の洪水 柱の 悦楽の支柱 パラノイアという斧が振るわれる
真実の斧が 容赦無用とばかりに断ち割っていく
パラノイア・ボーダーライン すなわち、現実と妄想の境界を司る崖
そこに私は 私の心は在ったのだ 限りなく近くに
無思慮の誤用が私を突き落とした 安定を奪われた精神は極致で死を望む
誰にも邪魔されない独りの時間を連想した結果 死にたがりになったのだから
されど私は死ぬことが億劫だ ゆえに私は生きている 生きる屍のように
身体だけが生きている⋯⋯
悪とは何かと言われたら、無思慮に言葉を振るい、舌の火を誤用する
悦楽に腐心する者のことを言うだろう これらを無意識に行い続ける者こそが悪である
眠るように死ぬ それはどんなに良いことだろうか 思い馳せるのだよあのパレードの音色が
幻狂に堕ちゆくパレードの音色に 幻覚だとしてもーー