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第26話 (2/4)
その9年前
年は14,596年、
明期28日目。
「それでも、私のこと……綺麗だと思う?」
ウェザロンは微笑んだ。「もちろん。」
彼の言葉は、嘘ではなかった。
だからこそ、園香には理解できなかった。
~なぜ、こんなことをしたの?~
「じゃあ……どうして……?」
ウェザロンはこめかみをかきながら、ふと鼻を赤くした。「お前と……結婚できるかどうか、確かめたかったんだよ。」
園香はむっとして腕を組んだ。「で? できそう?」片目を閉じて、彼の返答を待つ。
ウェザロンは照れくさそうに園香を見つめた。「それは、これからのお前次第だな。」