第13話 (2/3)
フレームはダイニングルームに行かず、部屋に戻って手紙を読むことにした。
自分の部屋の二段ベッドの下に座り、封筒を開けた。
ゴドからの手紙だった。
毎月の小売店での生活についての状況報告だった。
フレームの口角が上がった。
合戸家のパン屋で、また冒険的な話を楽しもうとしていたのだ。
フレームへ、
この手紙を読んでいるということは、俺はもう死んでいるだろう。
数ヶ月前から病気を患っていて、どんどん悪化している。だから、もうお前に会うことはないと思う。
試験の時期に、これ以上お前に余計な負担をかけたくなかったから、このことを言えなかった。ごめんな。でも、ほら、今ではもう卒業できたんだな!おめでとう!
あの一件があったのに、本当にやり遂げるとは思わなかったよ。お前には敬意を表するよ、ブロ。
とにかく、この手紙を書いたのは、お前に真実を伝えて謝るためだ。許してほしいなんて期待してない。
俺がしたことは、本当に卑怯だったと思う。多分、俺自身も卑怯者なんだろう。
フレーム、実は、あの小型ドラゴンの卵を盗んだのは俺だ。
それでパン屋からこっそり持ってきた卵をお前に渡したんだ。
つまり…スノーとのあの一連の出来事、全部俺のせいだ。
俺がいなければ、お前は父さんとあんな目に遭わずに済んだはずだ。
お前が俺に怒っているのは当然だ。
それでいい。だって、俺が消えたことをお前はむしろ喜んでいるかもしれないしな。
ハハ…。はぁ。
じゃあな、フレーム!
ゴドより
フレームの手に握られた紙は湿っていた。
「バカ野郎…」彼は唇の間から絞り出すように言った。「お前さえいなければ…」
彼は窓の外の暗闇をじっと見つめたが、そこに映っていたのは自分自身の姿だけだった。
切ない思いで、あの時のことを思い出した。
卵を手にした瞬間、その壊れやすさを知りながら、大事に扱ったことを。
彼の頭には、父親が台所の床でベビー・アイスドラゴンの首をはねた記憶がよみがえった。他の卵たちが箱の中にあったことも、食卓で漂ったあの匂いも。
「お前さえいなければ…スノーはただのパンケーキになってたんだぞ!」
フレームは袖をめくり、右腕にできた銀色の透明な殻を見つめた。
症状はどんどん悪化していた。
日が経つごとに、彼の肌からはさらに多くの光り輝く糸のようなものが伸びていった。
全身がこの病に侵されるのも、もう時間の問題だった――角が生える日も、そう遠くはない。
もう少ししたら、彼はゴドに会えるだろう。
そして、リサレにも。
それに…
フレームは胸が締め付けられるような痛みを覚えながら、この病気を初めて目にした時の恐ろしい光景を思い返していた。