第47B話 (5/19)
「お前の妹って、本当にどうしようもないな!」夫が憤慨して言った。
「でも、彼女は私の家族よ。」
どんなにジャーメインが弁解しても、彼のルシンダに対する評価は変わらなかった。
そろそろ、彼女もこの手の会話に疲れ始めていた。
「働かないなら追い出せばいい。それだけだ。子どもを背負うことになったのは自業自得だろ?それはお前の問題じゃない。もっと自分自身と、俺たち家族のことを考えるべきだ。」
胸がチクリと痛んだ。
それはまさに、ルシンダに言われた言葉だった。
「彼女だって、望んで妊娠したわけじゃないの。本人の意思じゃなかったのよ。」
夫は鼻を鳴らした。「それがなおさらタチが悪い。まともな女なら、そんな目には遭わない。お前の妹は根っから腐ってる。あのガキも同じだ。しかも、あの子には犯罪者の血まで混ざってるんだぞ。そういうのは遺伝するんだ。」
「ただの子どもよ」と、ジャーメインは言った。「きちんと育てれば、遺伝なんて関係ないわ。」
夫は片眉を上げた。「で?ルシンダがまともに育てられるって思ってるのか?まさか自分で育てようなんて言うなよ。うちはもう三人も子どもがいるんだぞ。」
「そういうつもりじゃない。でも手助けはできる。ルシンダには、ほんの少し後押しが必要なの。もう一度話せば、きっとお店に応募してくれると思うわ。ただ、時間がかかるだけ。」
彼は鼻で笑った。「勝手にしろ。でも、言ったからな。」