第47B話 (3/14)
3週間後
14,575年
光の時期の第27日
「起きて!」
妹がルシンダの肩を揺さぶった。彼女はようやく目を開けた。
「何よ、邪魔しないでよ……」ルシンダはぼんやりと上体を起こし、頭を押さえてうめいた。
煙草を吸いすぎたのか。いや、足りなかったのかも。
あるいは妖精の血のせいか。そんなの誰にも分からない。
「息子よ!」ジャーメインが怒気を含んだ声で叫んだ。「自分の排泄物の中で寝てるのよ!それにガリガリじゃない、最後に食べさせたのはいつなの!?」
ルシンダは肩をすくめた。「ついさっきよ。」
不安がジャーメインの美しい顔を引き裂いた。「そうは見えないわ。信じられない……自分で育てたいからって戻したんじゃなかったの?こんな扱いするなら、孤児院のほうがマシだったわよ!」
「じゃあ、あんたが育てれば?」ルシンダはにらみ返しながら、煙草を一本取り出して火をつけた。
ジャーメインは素早くその煙草を取り上げた。
「ちょっと!」
「恥を知りなさい!」ジャーメインのアクアマリン色の瞳が青い炎のように揺れた。「一日中ここに座って、煙草吸ってるだけ? それが母親のすること?」
「関係ないでしょ。」ルシンダは煙草を奪い返した。
ジャーメインは深いため息をついた。そして隣の部屋へ向かった。
そこには、助けを求める力さえも尽きた
痩せ細った少年が、ただ静かに横たわっていた。