表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

196/218

第48A話 (2/2)

 

 現在



 先に撃った方が勝つ。

 猟師たちの武器は、長々しい戦いを許さない。

 常に勝つのは、自分の良心を切り捨てるのが上手いやつだ。

 一瞬の接触が、勝敗を決める。

 かすっただけの一発が、生と死を分ける。

 迷わず引き金を引き、容赦を捨て、慈悲を捨て、

 ただ決断だけを貫いた者こそが――勝利を掴む。

 どちらかが、速かった。

 そしてどちらかが、電流に飲まれた。

 勝ったのは、決意の強かった方。

 恐れよりも愛を貫いた男――

 エンギノ・パブロンだった。


 xxx


 雲の流れを背に受けながら、フレームは意識を取り戻した。

 全身が痛んだ。頭の先から足の先まで――だが、時間が経つごとに、その痛みは徐々に和らいでいった。

 彼は身体を起こし、ぼんやりと周囲を見渡した。

 どうやら、自分は狩猟竜に乗って空を飛んでいるらしい。

 背後の鞍には、ディリーがいた。

 彼女は怪我をしており、意識もなかったが、生きていた。

 フレームは安堵の息を漏らした。

「目が覚めた? 大丈夫?」99が心配そうに声をかけてきた。

 フレームは関節の可動を確かめ、腕を上げてみた。

 問題はなかった。まるで電撃を受けたなんて嘘のように、身体はちゃんと動いた。

「えっと……うん、たぶん大丈夫。モスはどこ?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ