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第46話 (1/4)
「ゴスター。」
西部の兵舎の食堂にグラハム・パブロン将軍が入ってきて、彼の向かいに腰を下ろした。
テロンは顔を上げなかった。腕を組んだまま、頑なに木製のテーブルを見つめていた。
「この任務はもう長引きすぎだ。そろそろ、こう思えてくる……」
彼は顔を上げ、将軍の傷跡だらけの顔を真っすぐに見据えた。
「……俺をここに閉じ込めようとしているんじゃないのか、と。」
「個人的なことじゃない。」グラハムはそう返した。「君が我々の中でも最も優秀な者の一人だということは、君自身も分かっているはずだ。」
「じゃあ、なんだ?」テロンは将軍の義眼を見つめた。
グラハムは深く息を吐いた。「君の息子は国家反逆の罪を犯した。」
テロンは両手で顔を覆った。
「……そして君の妻も、それに関与している疑いがある。」グラハムは続けた。「君が脅威とならないことを確認しなければならない。すまない、友よ。」
テロンの体がわずかに震えた。それはかすかなものだったが、確かに震えていた。
「奴は……何をしたんだ?」