第45話 (1/4)
現在
ディリーは旅行ドラゴンを操縦して隔離ゲートのセキュリティ端末の前に進んだ。フレームとモスは彼女の両脇を狩猟竜で挟んでいた。
誰もいなかった。クエロの手をセンサーの上に置き、最初のゲートを開いたときには。だが、その隙間をすり抜けようとしたその瞬間、状況が変わった。
「止まれ! 何をしている!」
隔離室ステーションから一人の猟師が走り寄ってきた。
見つかったのだ。フレームはすぐさま23を反転させ、敵に立ち向かおうとしたが、モスの方が一枚上手だった。
ラヴァレはその猟師に向かって突進し、両手に武器を構え、鞍から飛び降りた。そしてエンターフックを発射。
一本は敵の腕に巻き付き、強力な電流を流して彼を気絶させた。もう一本は閉まりかけていたゲートの柱に絡みついた。
その間に、フレームとディリーはすでに狭い隙間を抜け、隔離室の中に待機していた。
モスは引き込みを作動させ、自らを引き寄せた。閉まりゆく扉の前で、99が彼を受け止めた。間一髪のタイミングで、モスは狩猟竜と共にゲートをくぐり抜け、折りたたみ式のパネルが背後で密閉された。そして第二のゲートが開き始めた。
「ギリギリだったね!」
ディリーがそう言って笑った。「ナイス!」
「ナイスじゃない。」モスはうなった。「もう奴らにバレた。これで完全に後戻りはできない。」
フレームは静かに頷いた。「殺さずにいてくれてありがとう。」
「殺しておけば、面倒事は一つ減ってたさ。問題のない人生なんて退屈で仕方ないだろ?」モスは皮肉を込めて言った。「退屈ってやつが大嫌いなんだろ、ゴスターさん?」
「いや、むしろその逆だ。」フレームは小さく呟いた。