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第42話 (5/5)

 

「これで二度目の襲撃だ。」ウェザロンは留置場の鉄格子の向こうにいる二人の人質を見つめながら言った。「どうも、本気には見えないな。」

 ルディは虚ろな目で彼を見返した。まるでどうでもいいと言わんばかりの顔だった。

 一方、リサレは雷鳴のように低く唸っていた。

「私たちは君を殺さないよ。」園香が告げた。「速やかにも、ゆっくりにもね。」

 ルディは黙ったままだった。

 ウェザロンは鉄格子のすぐ近くまで歩み寄った。「君がもう僕を友達だと思っていないとしても、僕は君の友達だ。家同士の争いは忘れて、あの頃のルディに戻ってくれ。」

「オミオだって、こんな結末を望んでいなかったはずだよ。」園香が言葉を添えた。

 ルディは首を振った。「俺はお前を殺す。」

「そんなことする必要はない。一緒に解決策を探そう。」ウェザロンが言った。

「俺はお前を殺す。」ルディは無表情のまま、繰り返した。

 リサレは黙っていたが、何も言う必要はなかった。

 その目つきだけで、彼女もルディと同じ気持ちであることは明らかだった。

 それでもウェザロンは引き下がらなかった。

「もうすぐフェニックスの発電所に頼らなくて済むようになるからって、君たちの家を見捨てるつもりなんてない。君たちは、単なる電力の供給者なんかじゃない。」

 それでもルディの態度は変わらなかった。「俺はいつかお前を殺す。お前を…」そう言って、園香の方を見た。彼女の指にある指輪に気づく。「…そして、お前の家族も皆殺しにする。」


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