157/218
第37話 (1/2)
「でも、どうして嘘をつくの?」とディリーが尋ねた。
モスは鼻で笑った。「フレームは、誰かにとって都合の悪いことを掴んだんだと思う。それで、やつらは彼を閉じ込めたんだ。」
「それなら、なんでまだ生きてると思うの?」と海野が眉をひそめた。「矛盾してない?それに、フレームが掴んだって何を?」
モスは苦々しく笑った。「あいつはしぶとい。病気すら倒せなかった男だ。誰がそんなやつを簡単に倒せる?アイスグライダでも無理だったんだぜ。フレームがあっさり死ぬなんて、お前ら本気で思ってるのか?」
皆が黙り込んだ。最初に口を開いたのはジモンだった。「それで、モスはどうするつもり?」
モスは腰に手を当てた。「いつも通りだ。あのクソ頭を助けに行く。」彼は全員を見渡した。「手伝ってくれるか?」
海野は困ったように見つめた。「その……病気すら倒せなかったって、どういう意味だ?」