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第34話 (10/12)
ルディは格闘訓練でも失敗した。
何度も、何度も、仲間たちに倒され、男子にも女子にも、どんな相手にも負けた。
別に手を抜いていたわけではない。だが、相手が目の前に立ち、拳を構えた瞬間、ルディの体は稲妻に打たれたかのように凍りついた。
勝つためにはどこを狙えばいいか、頭ではすべて分かっていた。頸動脈を一発叩くだけでいい。
体の弱点を熟知していながら、ルディは一歩も動けなかった。
教官は、ルディが倒れるたびに笛を吹き、試合の終了を告げた。
すぐに、ルディがどれほどの落ちこぼれかが知れ渡り、昼食の時間になると、食堂ではひとりぼっちで座るようになった。