第33話 (10/15)
すべてを最初から最後まで話し終えると、ネオンは信じられないといった顔で彼女を見つめた。「……で、本当に? 本当にピーターが黒幕だって、そう思ってるの?」
リサレは鼻をすすりながら答えた。「あなたたち、本当に知らないの? あいつが誰なのか……!」
「うん、知ってるよ。でも……信じられないっていうか……」ネオンは首をかしげながら言った。「ピーターはもう6年くらい、最低でも月に一回はここに来てるんだ。俺たちにとっては、ほとんど“おじさん”みたいな存在だよ。しかも、自分の子どもだっているし。そんな人が……って思っちゃうんだよね。」
「そんなの関係ない!」リサレは声を荒らげた。「本当なの! あいつは嘘つきなのよ!」
ネオンの顔に、不満げな表情が浮かぶ。「……もしかして、病気にかかってたっていうの、思い込みじゃない?」
「全部話してって言ったの、あんたでしょ? なのに今さら信じないなんて……」リサレの声には、深い失望が滲んでいた。「いいわよ。じゃあ、自分の目で確かめてきなさいよ。スタージスの秘密の庭園に行って……私が正しいかどうか、見てくればいいじゃない!」
ネオンは深くため息をつき、彼女から目を逸らした。