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アネックス・ファンタジア ~V配信者による、神ゲー攻略配信日記~  作者: 風遊ひばり
第八章 ~されど運命は、ただ激流のごとく~
311/319

隼翔も絶対人気出るよ?

評価・ブックマークありがとうございます!


 ピンポ───ン!


 お?

 珍しい、来客かな?



 100万人記念特別コラボ配信から数日、あの配信で手に入れた様々な素材を使ってヘルメスさんに新しい武器の作成をお願いしつつ、私はミューロンちゃんに本の解読をお願いしようとしていたのだ……が。


 ジョセフさん曰く『ヘリの予約が空かないから数日待ってくれ』と言われ、【ディア・キャロル】に行くまでしばらく時間が空いてしまったのだ。



 そんなわけでアネファンでもやることが無くてゴロゴロしていたある日のことだった。


 突然鳴り響いたインターホンの音に、私は『ハヤトの友達かな?』と思いつつ再びスマホに視線を戻す。



 それから少しして。

 コンコンとドアをノックされる音に、私は身体を起こす。



「失礼いたします」



 入ってきたのは、私のお付のメイドさん。小さいころから四条家で使えてくれているベテランのメイドさんだ。



加奈子かなこ様にお荷物が届いております」


「荷物? 私に?」


「はい。大きいものなので業者にここまで運んでいただこうと思いますが、よろしいですか?」



 はて、私宛に大きい荷物?

 うーん……あっ!



「そうね。部屋まで運んでもらいましょう」


「畏まりました」



 メイドさんは美しい所作で一礼すると、部屋を後にして玄関へと向かっていった。


 そうじゃん、私が頼んだ大きい荷物なんて、あれ(・・)しかないじゃんね。セレスさんから貰ったあれ(・・)しか……!



 しばらく部屋で待つと、やってきたのは巨大な段ボールと数人の業者さん。段ボールから出てきたメカメカしいフォルム。


 セレスさんからプレゼントしてもらった、高性能チェア型VR機器……!












「では設置完了しましたので、ここにサインを───」


「はいはーい、ありがとうございました!」



 帽子を取ってペコっと頭を下げる業者さんに、私は元気よく挨拶を返す。そして彼らを見送り───改めて私はチェア型VR機器を眺める。


 ふへへ……ついに来た……!

 いやぁ、まさか100万円越えのVR機器をプレゼントされる日がこようとは……有名配信者と仲良くしておいてよかった!


 いや、別にこれのためにセレスさんと仲良くしてたわけじゃないよ? セレスさんとはお互いに顔を合わせる前から視聴者としてファンだった関係だから。



 いつも使っていたゴーグル型よりもレスポンスは段違いだろうし、いよいよ準備・・ができたかなぁ。


 十六夜いざよいさんに挑んで【妖仙流抜刀術】を取得する準備と、私の最大のライバル……邪龍皇后蜂ウロボロスヴェスパ・カラリエーヴァ──“女帝ジ・エンプレス”と決着をつける準備が。


 新しく発生したスペリオルクエストの関係もあるし、早めに色々と進めていかないと。



「まさかとは思ったけど、本当にVRチェアだったんだ」


隼翔はやと、いつからそこに居たのよ」



 私があれこれ行動計画を立てていると、いつの間にか隼翔はやとが野次馬のごとく私の部屋まで見に来ていたようだ。



「女の子の部屋に勝手に入るような男は萌香もかちゃんに嫌われるわよ?」


「なんでそこで萌香もかちゃんが出てくるのさ」


「えっ、あんた萌香もかちゃんと付き合ってるんじゃないの?」


「付き合ってないけど!?」


「えー、友達の家に遊びに行くっていう名目で萌香もかちゃんに会いに行ってるんじゃないの?」


「全然違うし!」


「あっ、ちなみにうららちゃんも、『隼翔はやと君みたいに可愛い男の子と付き合うのもいいかも』って言ってたわよ?」


「えっ───あっ……な、なんで今それ言ったの!?」


「モテる男は大変ね」


「他人事かこの野郎ぉ!」



 カラカラと笑う私と、顔を真っ赤にして声を上げる隼翔はやと。いや、隼翔はやとが持てるのは本当なんだけどね……私と一緒で全部のスペックが高いから。


 隼翔はやとはと言うと、『なんでこんな性格のお姉ちゃんが学校では人気なんだよ……』と小声で呟いてる。そりゃ品行方正に猫被ってるからね。学校では『ダンス部部長』なんだから。



「良いじゃない。隼翔はやと()誰と付き合おうが誰と結婚しようが自由なんだから」


「…………」



 むすっとした表情の隼翔はやとは、そのまま何も言えずに私を見つめてくる。まぁ、私が言いたいことは伝わったのだろう。



「まぁいいや……で、これってセレスさんから?」


「あら、知ってたの?」


「セレスさんが配信で言ってたし……でも実物を見るとすごいねこれ……」


「でしょでしょ? あぁ、これで私の悠々自適なゲームライフがもっと快適なものに───」


「使い勝手教えてよ? 僕もちょっと検討するから」


「えっ、マジで? 隼翔はやとも買っちゃう?」


「ん~……貯金を崩す必要があるけど、ゲーム内で楽団やってると微妙な感覚の違いが気になってさぁ」


「あー、なるほどね。それならいい方法があるわよ?」


「……お姉ちゃんがそう言う時って、大体ろくでもないこと考えてるときだよね」


「そんなことないわよ。ただ、隼翔はやとも配信者になって、登録者100万人超えたらセレスさんからプレゼントされるかも?」


「ほらやっぱりろくでもないじゃん! 配信者はやらないけど!?」



 そ、そんなに否定しなくても……。

 隼翔はやとのプレイはミンストレル系職業(ジョブ)プレイヤーの参考になるし、楽器の扱いに関しては神がかってるし……。


 単純なPSで魅せられるんだから、結構人気出ると思うんだけどなー。


お読みくださってありがとうございます。

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