100万人記念特別コラボ配信! 22
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『ユニークモンスター: ゲルナグラン・ディアボリカ──“女帝隷属”の討伐に成功!』
強力なモンスターの討伐を知らせるアナウンスが響く。それと同時、あれだけ強力無比を誇ったゲルナグラン・ディアボリカは、素材を残して徐々に消えていくのだった。
「ふぅ……」
【韋駄天】は一週間に一度、僅か数秒しか使えない取っておきのアビリティだ。ここでそのカードを切ることに躊躇いはなかったけど、次強力なモンスターと戦うのは一週間は空けないとね。
「今のが速度ランキング1位の本気アルか? 速すぎぃ……」
「あの黄金のエフェクト……スターストライプ様の【ティタノマキア】と同系統ですね?」
「ギクッ!」
「そんな口に出してリアクションしなくても……」
・ティタノマキアって?
・あぁ!
・いやまぁ、『ですよね』としか
・そういうランキングで1位になるのって『究極の神技』系アビリティだしね
・スターストライプといい、お非~リアといい
・打倒カローナちゃん勢涙目で草
まぁあんなに特徴的な黄金の光、誰が見たって分かっちゃうよね。
アビリティが分かったからと言って対応できるかは別だし、PvPではまだまだ負けないはず……よしよし。
「ドロップした鎌、貰っていいぴょん?」
憂炎さんやレリーシャさんが私のアビリティをあれこれ考察する一方で、ドロップアイテムを物色していたラビリちゃんからそんな声が届いた。
見れば、素材として落ちたらしいゲルナグラン・ディアボリカの鎌を両手に抱え、ホクホクとした表情を浮かべている。
可愛い。
「これ使えばもっと強い大鎌が作れそうぴょん!」
「確かに、ラビリちゃんがメイン武器として一番必要になるんだし、貰って良いんじゃない?」
「討伐者のカローナ様が言うのなら異論はないですわ」
「ま、鎌はもう一つ落ちてるアルし」
「もう一つこそカローナ様の物では?」
「ぅっ……」
「それに今回はカローナ様の登録者100万人突破記念ですし」
「くっ、ここまでか……」
・弱すぎて草
・いや最初から決まってたやろ……
・まぁこの素材が欲しいのは誰でもそう
・ユーエンも別に本気で貰おうと言ってるわけではなさそうだったしな
・でもあのユーエンやぞ?
・確かに
・胡散臭ぇな……
「シレッとディスりに持っていくなアル! 最初からカローナちゃんに渡すつもりだったアルよ!」
視聴者さんのコメントを相手取り、ギャースギャースと言い合う憂炎さん。そうそうこの芸風よ。視聴者さんも分かってるね!
「さて、いい感じに一区切り付きましたわね」
「強いモンスターの討伐もできたし、みんなの活躍の場面も取れたし……撮れ高は最高じゃない?」
「えっ……もう終わっちゃうぴょん……?」
「あっ、ううん! こんな風に集まれる機会なんてそうそう無いし、時間が許す限り続けるつもりよ?」
ふいに悲しそうな表情を浮かべるラビリちゃんに、私は慌てて言葉を並べる。
ぅっ……寂しいウサギな表情のラビリちゃん可愛い……。こんな可愛い子が『首を狩ろうと思っていた』なんて言うわけないよね? ……よね?
「では、少し離れてはいますが新マップにもプレイヤーが作った拠点がありますので、そこで一度休みつつこの後の方針と報酬の山分けを行いましょう」
「こっちにも拠点があるのね」
確かに、新しいマップを攻略するとなったらまず拠点を作るか。……このメンツで行ったら、ちょっとした騒ぎになりそうだけど。
でも今回のコラボで色々とやりたいことが増えちゃったのよねぇ……。ゲルナグラン・ディアボリカの素材で新しい武器を作りたいし。
何より遺跡で見つけたあの羽根と本の正体が気になる。文字が読めないからミューロンちゃんに解読してもらうことになるけど、スペリオルクエストが進みそうだしね。
……ん? 遺跡……?
「そう言えば、ゾンビ達ってどうなった?」
「えっ?」
「あっ」
「おっ?」
「ぴょん?」
・あっ(察し)
・レリーシャちゃんのぽかん顔いただきました
・絶対忘れてただろww
・いったいどこまで逃げてることやら……
・くっそめんどくさいことになってそう
あぁぁぁ! そうだった、ゾンビ逃げてるじゃん! ゲルナグラン・ディアボリカは気を取られてすっかり忘れてたわ!
遺跡の前に陣取っていたゲルナグラン・ディアボリカがゾンビ達の大部分を撃破していたとはいえ、取り逃したゾンビがどれだけいるか分からない。
「ゾンビの足は遅いです、それほど遠くまで行っていないはずですわ!」
「カローナちゃん! 視力強化で遠くまで見渡せないアルか!?」
「オッケー! 【次元的機動】、【ホライズン・ゲイザー】!」
「私とセレス様は【探索】が使えます! どこにいるか報告しますわ!」
「見つけ次第すぐに向かうぴょん!」
互いに意思を共有し合い、各々が動き出す。それを視聴者さんはやんややんやと盛り上げ、休憩するまもなくゾンビ掃討作戦が開始したのだった。
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