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1.5原初人類と現代人の最大の相違点
現代との相似・弱者切捨
現世人類と原初人類には特筆すべき特異点が一つあり、それは残虐性だった。
もしくは優しくない、もしくは軟弱ではない、とでも言えばいいのか。
食糧危機の際、原初人類は大方の場合は嬰児殺しを、ほとんどためらわずに行う。
また時には老人の殺害も行われた模様だ。
この現象は、暴力性・残虐性・弱者軽視と定義されるだろう。
この傾向は、実はかなり長期間にわたって継続している。
もしかしたら今現在も世界の過半に残るかもしれない。
ともかくアフリカから始まった原初人類はこの核家族拡散サイクルを繰り返した。
その生活スタイルや弱者保護観念の欠如等があったものの、人口も徐々に増えた。
人口増加+移動性が、初期人類をアフリカから溢れさせ、世界へ散っていく。
最終的に、一万年前に南米の南端に達し、居住可能地域の全てに渡った模様である。