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【連載版】TS幼女は神様に都合良く使われる  作者: まい
2章 TS幼女は元同級生から迫られる
16/30

TS幼女は事案に対処する

 新章導入部分として振り分けました。


 相変わらずの幼女達が見せる光景。


 そして主要キャラの立ち位置確認的な内容。



 この話は元々別シリーズの行商エルフ(仮題)で、護衛も無しにひとりでのんびり行商できるのはなぜか?


と言ったネタを受信していたのですが、こっちでやった方が面白くね? となった次第です。



この作品? で少しでもクスリと笑っていただければ望外の喜びです。

 ぎゅっ。


「んふ~~♪」


「…………」


 つんつん。


「うりうり♪」


「…………」


 かぷっ。


「もごもご」


「……止めてくれ」




 はい。 現在自室のダンジョンマスタールームにて、成人越えたふたりで同居中の元同級生、ソファーに座る茂木さん(ジト目標準装備で女性としてチョイ長身)の膝に乗せられて、色々遊ばれているアホ毛付き薄桃髪ポニテTSロリ巨乳です。


 格好? ふたりでパンダの着ぐるみパジャマだよ。 見た目親子パンダのじゃれあいだよ、ちくしょう。


 ……最後のもごもごは何かって?耳を甘くハムハムされたんだよ。 くすぐられてる感じになってこそばゆいんだよ。


 そのせいで、俺のアホ毛は超が付くほど波打ってグネグネしてるよ。



 〈マスター自身が(わり)かし嫌がってないですし、いい加減好き合っている関係だと認めたらどうですか?〉


 茶化すなよタマちゃん(ダンジョンコア)


 ……あー、茂木さんに告白されてから2ヶ月は経った。


 経ったけど、関係は変わらず。 


 茂木さんが積極アプローチをかけてきたり、あまり効いた様子のない俺を見てすねたり、ご機嫌とりで可愛がられる幼女役を演じたり、思わず茂木さんの薄い胸をネタにして酷い目に遭ったり。


 …………でもな? 最近茂木さんの目がなんかヤベーのよ。 いつもの俺の胸を恨む目じゃないの、見られると妙に背筋がムズムズ来ると言うか、トイレに行きたくなると言うか。


 うん……ストレートに言って、身の危険を感じます。



 で、今は7月半ば。 季節は夏真っ盛り。 俺のダンジョンは地球の神(に相当する管理者)から依頼され、6つのダンジョンを主に運営している。


 なんで主かって? 神にさせられて、国内の全ダンジョンの管理も仕事になったからだよ。


「あのダンジョンのそこ、難しすぎるんですけど~」とか言う苦情を処理したり、難易度に見合っていない宝箱や採取ポイントからのアイテムとかを差し換えたり。


 タマちゃん達にも手伝ってもらってなんとかやれてる。



 ……まあ、ぶっちゃければ微調整だな。


 6つの内の半分は絶滅危惧種の動物を保護する目的で運用している、非戦闘特殊ダンジョン。


 もう半分は、神がバランス調整に失敗して作れなかった初心者向け(チュートリアルの低級)ダンジョン。


 ダンジョン運営に余裕が出てから、季節に絡めたイベントを自前のダンジョンで開催しているのだが、夏は思ったよりイベントが無い。


 俺のダンジョンがある各所の市から、プールをダンジョンに~とか言われていたりするが、却下した。 おめーら自前の市営プールが有るだろうが。


 それで、夏になんのイベントをやるか、タマちゃんと茂木さんと話し合ったけどな?


 〈ダンジョン内の魔物全てをアンデッド化して、ホラーダンジョンはどうですか? 茂木さんとキャーして、ラッキースケベを狙えます〉


「水着! 胸だけ思いっきりキツい締め付けの水着を、アンタに着せたい!」


 役に立たないんだよ。



 タマちゃんの案は無理。 アンデッドと言えば臭い・気持ち悪い・手にはいるドロップ(うまみ)がショボいの3拍子が揃う不人気魔物。


 匂いでダウンして、キャーする以前の問題。 ダンジョンを使う冒険者自体から、あまり喜ばれないのも丸見え。



 茂木さんのはイベントじゃねぇ。 元男の俺の方が大きい胸を持っているからと異常に敵視してきて、もいでこようとしてくる延長だろうよ。


 んで、俺の独断で決めたのが、魔物の期間限定入れ替え。 効果は微弱だが、耐熱素材がドロップする魔物ばかりにした。


 ダンジョン内において特殊な環境のエリア以外は万年適温で、元々外との温度差で涼しいから、暑さの避難場所として使われるのは分かってた。


 だからこそ、これで一儲けしながら涼んでいけ、な?



 んで、ダンマスルームに設置したテレビを、茂木さんに構われながら見ていたのだが、ここでヒラヒラとメッセージカードが目の前に降ってきた。


 いつもの神から。 こうやってチョコチョコやって来るから、茂木さんも既に慣れた。


 同棲を始めた当初は「神託だ!かなり神託だよコレ!」と目の色を変えて騒いだものだがな。



 本人はカード無しで神の声を受信するスキルとか持ってる癖にな。



[3日後あたり、ママは用事とかある?]


 とっても軽いメッセージ。 (変態)はなぜか、俺をママと呼ぶ。


「無い」


 喋れば、向こうに伝わる謎仕様。

 ……なんかアホ毛を後ろの人から引っ張られた気がするが、気にしない。


 ヒッラリーン。


[世界中にいるママ以外のダンマスがね、ママを神に取り立てる事が不満なんだって]


 正直な話、俺も不満だぞ。 冗談混じりで言ってきていたのをずっと断り続けていたのに、気付けば強制で決定されていたとかふざけんな。


 ヒラヒラノスケ。


[みんなを黙らせるのに、ママの力を見せてあげたいんだ]


「見せるなら、以前超級ダンジョンの攻略動画をネットに上げた奴で十分だろ?」


 ヒラヒラール。


[じかに見たい。 そして神になる権利を、倒してでも奪い取るってうるさいんだよ]


 後ろから抱きつく力が増した気がするが、それも気にしない。


「でも、ダンマス同士のいざこざを、お前()は禁止させてたよな?」


 ヒ……ぱたり。 あるよな、紙がうまくヒラヒラしない事って。


 一瞬だけ伸びたアホ毛が、カードを拾い上げてくれた。


[今回だけ特別。 やらせないと解決しそうにないから、許可しました。 公開できる試合会場が決まり次第、ママの国へこっちから転移で送る予定]


 予定とか言ってるが、予定日が決まってるから強制だな? しかも公開するのな?


 そうやって衆目っつー証人を量産して、言い訳・言い逃れ禁止にするんだな?


「……了解。 神の座は誰かに譲りたいが、今の生活を守るために勝ってやるよ。

 国の偉いのに打診して、ダンマス達の受け入れ先と暴れても良いところを貸してもらうわ」


 早速、国の偉いのへホットラインで報告。


 相談した結果、周囲への影響が最小限になる富士の演習場に決まりました。 しかも関係各所への通達もしてくれるって。







 んで、やって来ました試合当日。 天気はあいにくの曇り空のもと、現在その会場で仁王立ち。


 俺のポーズに反して、感情直結型アホ毛はシオシオだ。



 昨日(きのう)一昨日(おととい)の夜、寝ている俺のスキルレベルマックスな身の危険センサーを遂に掻い潜り、()()に足腰立たなくされたのは、今は放っとく。


 多数のダンマスと戦う事が決まったのをどこからか知った俺の母が、ハレの舞台だからとベタなヘッドドレス込みのロングスカート黒ゴスロリを押し付けてきて、茂木からの後押し(脅迫)もあって着させられたのも放っとく。


 そして「ゴスロリならツーサイドアップだろ!」と言う周囲の謎圧力に負けて、その通りにさせられたのも放っとく。


 …………男のプライド? ねーよ。 心が男で体が幼女の人間なんて、女衆にオモチャにされてイジられ倒されるのが運命で、抵抗は無意味だと悟るんだよ。



 試合開始まであとわずか。 演習場の観覧席は満員御礼。


 世界中のマスコミが押し掛けて、何かあれば上空でも危ないからダメと伝えたはずのヘリが、大空でバタバタ音をたてる。


「こんなちみっこいのが、強いもんかよ」


 俺から2・3m位離れて囲み、敵意も害意も殺意もバリバリ飛ばしてくる沢山のダンマスの中から、なかなかに舐めてくれる言葉が飛んで来た。


 俺には言語・文字理解スキルがあるから、勝手に双方向で翻訳される為に、言語の壁はない。


 〈大量の大人に囲まれた幼女……どう見ても事案ですよね〉


「否定出来ない」


 話しかけてきたダンマスを余所に、タマちゃんと遠隔会話できる道具でぽつぽつ会話する。


「なにひとりでブツブツ言っているんだ? もしかしてチビったのかぁ?」


 ダンジョンコアと、そういった事ができるとすら知らない、可哀想な奴からの精一杯の挑発。


 その挑発のお礼に、インベントリから今日使う武器を取り出した。


 無強化で、唯一付いた効果【不殺】でHPが0にならない武器。


 意識次第でオン・オフを切りかえられる、便利スキル。


 攻撃力はレベル10位までならなんとか有効に使えるかも? 程度。


「……カジキマグロ?」


「正確には冷凍カジキ。 大剣に分類される()()()()だ」


 俺の体は一度異世界に魂だけで転生させられた際に、向こう(異世界)の神にもらった体。


 今までで一番やり込んだゲームのキャラとステータスとシステムと持ち物(全財産)を与えられた。


 んで、この冷凍カジキはゲーム中で入手した物。



 ゲームではキャラメイクした自キャラの身長に合わせて、武具のサイズが変わるが現状コイツ(冷凍カジキ)は、1m50位かな? 俺の現在の身長を軽く越える巨体である。


 ネタ武器と聞いたダンマス達は余計にいきり立ち、各々(おのおの)の武器を構える。 剣だったり槍だったり杖だったり弓矢だったり。


 まあそうだよな。 本気で戦うまでもないと、そう言われた訳だから。


「ふざけやがって! これだけダンマスが集まったのに、お前は真剣にやる気が無いんだな!?」


「うん。ないぞ」


 俺の返しに、みんなポカーン。


「本気でやったら、全員秒で死ぬぞ? 殺しは厳禁と神に言われたんだから、本気になるわけにもいかねーだろ」


 冷凍カジキのツノ? を握り、肩に担ぐ。


 するとどこかのダンマスが開始の合図も待たずに、手甲を鈍く光らせながら、正面から黙ったまま接近してきた。


 多分俺の事実語りを挑発だと受け取って、怒りに我を忘れたんだろう。


「まだ試合前だぞっと」


 接近してくる奴からの敵意は、他より格段に強烈だったからな。 こう言った反則行動をしてくる予想はしてた。


 担いだ冷凍カジキを、そのまま縦振りして、ダンマスもろとも地面に()()()叩き付ける。



 ミシィ!



 なんかエゲツナイ音をたてながら、地面が勢いよく凹んだ。


 潰された奴は……よし、HP1でまだギリギリ生きてる。


 その威力を目の当たりにして、ダンマス達が再びポカーン。


「神の気まぐれによって半ゲーム化した地球で、俺のステータスは最低でも5桁越え。

 どれだけ成長しても4桁が限界の、純地球産人類になんか負けねーよ」


 事実をまた開示してやる。


 少し前にも言ったが、俺の体の根幹はゲームキャラ。


 異世界転生を機に、カンストと言う枷を外され、レベルカンストで溢れていた余剰経験値と余らせたステータスアップアイテムで馬鹿みたいに強くなった。


 異世界から戻ってきてもこの姿を継続して使うことになったし、向こうでの戦闘経験まで含めて、コイツらより劣るところはまず無い。


鑑定し()た所、お前らまだ3桁前半じゃん。 ダンマス就職祝いで神から特別なスキルをもらってるとは思うが、それを駆使しても絶対に勝てないぞ?」


 攻撃反射スキルが無い。 持っているのは精々で無効まで。 だが、無効を無視できる貫通スキルが俺にはある。


 (から)め手? 引っ掛かる前に、高いステータスからくる反射神経で対応できる。


「試合が始まったら、全員ノしてやる。 楽しみにしてろよ?」



 サービスで取り囲んだ連中へ、にぱっ☆っと幼女スマイルをプレゼントしたら、もれなく今までの悪意はパタッと消えて怯えられた。


 ……なんでだよ! 恥をしのんでくれてやったんだぞオイっ!




 怯えられたまま時間が過ぎ、ようやく試合開始の合図が鳴った。


 試合のルールは簡単。 戦闘不能になるか降参で敗退の、生き残りを決めるバトルロイヤル形式。


 ただし命を奪ったら失格が大前提ルール。



「なのに、なんで俺しか狙わないかね?」


 ボソッと呟いた俺。 辺りを見回すと、みんな遠距離攻撃で俺に集中砲火。


 いや、分かるんだけどね? こう言った乱戦では一番厄介な奴から先に倒すってのは。


 でもお前達がいくら連携しても、俺は倒せねーぞ? なにかお前らだけでやって、名前だけでも覚えてもらった方がお得だぞ?


 そう思いながら余裕を見せる為に余所見(よそみ)で空を見上げると、上空のヘリが魔法等から来る衝撃の余波を食らってフラフラしてる。


 だからヘリはダメだって言ったのに。



 有り余るステータスと耐性スキルにて、ノーダメージで受けきった。


「じゃあ、俺の番だな」


 握った冷凍カジキをぶおんぶおんと無造作に振り回し、盾だろうが肉盾だろうがお構い無しに振って、発生した衝撃波で薙ぎ倒す。


 倒れたのは約半分。 残りの多くも無視できないダメージを受けて、立て直し(回復)に全力で攻撃してくる気配がない。


 一部「なんで!? 物理攻撃無効スキルがあるのに、無効に出来てないよ!?」とか喚いているのもいるが、御愁傷様だ。


「装備品の能力的に、新人冒険者とほとんど変わらない物で相手してやっているのに、こんなモンなのか」


 崩れた囲いからぬるっと抜け出し、全員を視界に入れられる位置へ移動。


「良いよな? こんな奴らをいちいち丁寧に潰していくなんて、しなくて良いよな?」


 ……面倒になってきたな。 あと一発でドーンと終わらせたくなった。


「風系統の魔法で窒息……じゃあ芸にならないな」


 どうする? 格好よく()めたい。


 大群を前にして、格好いい技は……アレか。



 片手持ちで振り回していた冷凍カジキ(のツノ?)を両手で掴み、どこぞの騎士王を意識して構える。


 構えた冷凍カジキに魔力と気合いを込めれば、俺の体から放出された光の粒が吸収され、強く輝き出す冷凍カジキ。 ついでに心なしか得物が大きく見える。


 更に周囲で風が舞いだし、バタバタはためくゴスロリスカートを意識しちゃってイヤに恥ずかしい。


 なのにアホ毛は超ゴキゲン。 あっちこっち変な方向にビョンビョン跳ね回ってやがる。



 コレをする時に必要なセリフは………………大人の事情をかんがえて省く。


 冷凍カジキの輝きが、十分に溜まった事を確認したら、後はあの言葉と共に振り下ろすだけ。


 ん? 気のせいじゃねーや。 この冷凍カジキ、マジでデカくなってる。 普通に使ってた時より長さが3倍か? 伸びてやがる。


 ……ダンマス達? こっそり魔法で地面を弄って、身動きできないように拘束してるよ? そうでもしないと、当たらないし。


凍らされた(冷凍)……」


 ここで最高潮に輝く。 ……強烈にビカビカして大きくなるカジキってなんだろうな? 正直哲学したくなるってもんだわ。


 でもな、哲学してる場合じゃないんだよ。 残念だけど。


巨大な魚(カジキィィィ)ーーーっ!!」


 叫びはしたけど、優しく振ったよ?


 そうしたらね? 正式なスキルとして存在していない、ただの振り下ろしなのにね?



 なんで何百mも地割れが起きるような一撃になってんだよ。


 なんで地割れの周りが、思いっきりめくれあがってるんだよ。


 なんで実際は少ししか力を込めていない、全力()の一撃でこうなってんだよ。



 俺は全員尻餅をついてヘタれる程度の風圧が吹き出れば良いな? と期待しただけなんだよ。


 なのになんで、みんな無茶しやがった倒れかたをしてるんだよ。



 冷凍カジキの【不殺】で被害者が出なかったから良いものの、こいつはやり過ぎだ。


 ダンマス達……完全に戦意喪失してるな。 後で回復してやろう。


 周囲……まるで悲惨な戦場跡地だな。


 上空……ヘリは完全に避難できてるな。 それと、雲が一部分ぽっかり空いて、そこだけ太陽の光が差し込んでいるのは知らないし知りたくない。


 俺の所業……どうしてこうなった?

~ダンマスルームに帰還後の反省会


〈勝ったのは当然なのでそれ以外を話しましょう。 何度も言いますが、開始前の光景は明確に事案でした〉


「幼女を取り巻く大人達……いつも買い物に出ようとした時とほとんど変わらないもんなぁ」


「それより、なんでアンタは冷凍カジキを出したのよ。 ゴスロリ幼女なら、ぬいぐるみの方が合うじゃない」


「ぬいぐるみかぁ、確かに大槌扱いで巨大なのが有ったけどなぁ……」


「なによ?」


「【不殺】が付いてないから、コロコロしちまう可能性があった」


「それは……仕方がないわね」


〈何言ってるんですか、マスター。 【不殺】スキルはマスター自身も持っていたじゃないですか〉


「ぐぬぅ……」


「元から持っているなら、デカぐるみでよかったじゃないの」


「無理」


「どうしてよ?」


「ゴスロリだけでも恥ずかしかったのに、更にぬいぐるみなんて耐えられないっつの」


〈心が男子ですからねぇ、アレが限界なのですね〉


「……もったいない」


「あ゛? もし俺の心が女になったら、お前を異性として好きになる事が無くなるぞ、いいのか?」


「っ!? こんな時にそれを持ち出すぅ!? 信じらんない!!」


「はぁ、事実だろ?」


「事実とか、どうとかじゃないのよ!」


「じゃあなんだってんだよ?」


「ムキーー!!」


「またっ!? お前ヒトの胸をもごうとするんじゃねぇよ!!」


「うっさい!! アンタのこのムダな脂肪が! こっちに有ればっ! 全部解決すんのよっ!!」


「痛いんだよっ! お前は女だろ!? 強く掴まれたら痛いのは知ってるんだろ!?」


「知らないわよ!!! 知れるほど無いの知ってて言うんじゃねーっつのぉ!!!」


「ギャーーーー!!!」


〈…………ふーふ喧嘩は犬も食わない。 毎度毎度飽きずにやってますが、本当にまぁ仲が良いこと〉


「「ふーふじゃないっ!!」」


〈……まだ、が抜けてますよ。 お二人さん〉


「「まだも何も、ふーふじゃない!!」」


〈……お二人の外でのイチャイチャっぷり、ダンジョンへの意見箱に嫉妬のコメントが山盛り来てますよ?〉


「「イチャイチャしてない!!(顔真っ赤にしながら)」」


〈私から、リア充爆発しろ。 と言う言葉を贈らせて頂きます〉


「「リア充じゃないって言ってるだろぉ!!?」」


〈ラブラブでイチャイチャしていないなら、夜の大運動会をする意味が分かりません〉


「俺は襲われた側だ!!」


〈マスターと関わった影響で、茂木さんも人間を辞めたステータスになっていますが、マスターのそれ以上に有るステータスと保有スキルなら、自衛は如何様にも可能かと思いますが〉


「それは……」


〈とっくに茂木さんを好きになっていて、襲われたと言う口実を作って、喜んで受け入れていたとかですよね?〉


「アンタ……もしかしてMだったの?」


「いや、それは無い」


「じゃあ、告白の返事でもらった挑発に、わたしはいつの間にか勝ってたの?」


「ノーコメント」


「わたしへ恋愛感情を持ってくれたの?」


「ノーコメント」


「教えてよ!」


「ノーコメント」


「お・し・え・な・さ・い!」


「だーーっ! また胸!! 痛いんだってぇ!!」


〈……はぁ(ため息)〉

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