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ひまりルーム③

 修学旅行もあっという間だったし楽しかったな


 地主神社の恋占い石…… ガイドブックには『目を閉じて願い事を想いながら一方の石から反対側の石までたどりつくことができたら恋が叶う』と書いてある


 10メートル位しか離れてないんだから 目を瞑ってでも辿り着けちゃうよ

 あんな簡単に陽太君の心が手に入れば苦労はしないよね

 石から石には簡単に行ったり来たり出来るのに

 想いは陽太君に行ったきりだ 人事を尽くして天命を待つ


 私はやれる事をやる 後は占いだろうが何だろうが後押しして貰うんだ

 一目惚れして付き合えたのに別れて なんだかんだ石の上に3年ならぬ 意志の上に13年!


 ワンちゃんに追われた時もだけど 助けて欲しい時にちゃんと助けてくれる

 いて欲しいときにいてくれる まるで自分が騎士に守られてるお姫様にでもなった気分になる

 剣じゃなくて木刀だったけど そラッキーアイテムだっし良いよね


 そして夕方の鴨川には絶対に行きたかった

 あの雰囲気が周りの人たちと同じように 私たちもカップルなんだよと錯覚させてくれる

『陽太君が大好きです』

 口に出した言葉は私自身が再確認するものでもあった


 大好きだと言っても伝わってるのか分からない

 でも言わなきゃ伝わらない


 もっと側にいたい 隣にいさせて欲しい


 陽太君と別れてから泣いてばっかりだけど

 感情がなかなか抑えられない 前はこんな事なかったのにな

 やっぱり焦ってるし感情的だよね?

 あかりが目覚めてから どんどん自分が自分じゃなくなってる? こんなの私じゃない


 もう本当に重い女だと思われてそう……

 どうしたら良いんだろ?

 陽太君の本音が分からない

 数字で好きと嫌いが分かるゲームみたいにはいかないから



 まだ私に気持ちは残ってるの? それともあかりに……


 焦る気持ちは一向に抑えられず 2日目の夜にはあかりから 謎に陽太君の部屋に行ってこいと言われ行ったものの あまり覚えてないんだよね 吐いた事は間違いなく覚えてる もうほんっと最悪だよ


 今までも2人っきりで同じ空間にいた事はあっても あんなに意識した事はなかったし だってコンドームとかあったし お互いに浴衣姿で抱き合ってるんだもん 緊張し過ぎて喉が張り付きそうな位に渇いていた


 陽太君から貰ったレモンジュースを一気に飲み干した

 炭酸がキツくて乱暴に弾け飛んでは喉や胃を引っ掻き回す


 そこから体が熱くなって体が何かふわふわして 目が回るし鼓動が早くなるしで

 アルコールだと気付いた時には 夕飯後に食べたバニラアイスも逆流を開始していた


 泣いたり吐いたり みっともない所ばかり最近見られてしまう

 朝目覚めた時に 隣に可愛い陽太君の寝顔があって 思わずキスしたくなった

 海斗君が突然入ってきたから 恥ずかしくて顔も見ずに逃げ出しちゃったけど


 はぁ 余裕があって感情に乱されない大人な私は 何処に行ってしまったんだろう

 欲しいものが手に入らず 拗ねている子どもみたいだ


 良し もう少し陽太君に振り回されない私を取り戻そう

 押してダメなら時には引くのもありでしょ!


 でも そのまま引かれたらどうしよおぉぉぉ

 悔やんでも悔やみ切れない


 はっ いけない 私 頑張れ!


 暫くは陽太君に『好き』って言葉や 好意を見せる態度は慎んでみよう……

 って 大好きな陽太君相手に出来るかなあぁぁぁ


 はっ またネガティヴになってしまった!


 いけないわ ひまり!

 これは恋争よ!

 急がば回れ さぁ 戦略的撤退とやらをしてみましょう







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