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黒の女神  作者: 紗月
大地の章
165/179

Ⅹ.錯綜の枝 73

73.



フィルゼノン城の西翼、詰所の一角。深夜。

光灯に照らされて伸びた影が3つ揺れている。

「ディア様が、和平交渉の席に着くらしい。」

「“黒の女神”が?」

背もたれのない丸椅子に座っていた騎士が顔を上げる。

「アジャート側の条件だと聞いたが、陛下も拒否はなさらないだろう。」

「では、“ラヴァリエ”もラグルゼに?」

「そうなるだろうな。」

3人の騎士はいずれも、王宮騎士ラヴァリエの隊服を身に付けている。

「エリティス隊長は、特務として交渉団に同行を求められるのではないかとは思っていましたが。ディア様も、ですか。」

壁に寄りかかっている騎士が呟く。

「まぁ…隊長は、どちらにしても呼ばれただろうな。最近不在がちなのはそのせいだろうし、元々陛下からの信頼も厚いから。」

「けれど、ディア様も行くとなると、そちらの護衛任務が主になるのでは。」

「それは、やむを得ない。」

同僚の会話を座って聞いていた騎士は、不満げに表情を曇らせた。

「同席して、大丈夫なのか。交渉の場に、災いがということには?」

「その憂いを考慮されてないはずがない、とは思うが。」

「―――おい。」

戸口から聞こえた声に、部屋にいた3名は驚いたように振り返る。

「いつまで、無駄口を利いているつもりだ。そろそろ巡回の時間だろう。」

「ふ、副隊長!」

「ホーソンさん。」

気まずそうに顔を見合わせた後で、騎士の1人がおずおずと口を開く。

「……副隊長は、ディア様の護衛についていますが、どう思われますか?」

休憩室へと足を踏み入れ、ジルドは首を鳴らした。

「どうもこうもない。ただの任務だ。」

「何か、おかしなこととか。」

「あぁ?」

「いえ、だって。カイルだけじゃなく、ライズも。でしょう?」

「そうですよ、パトリックまであんな……。」

「ほら、あの2人って、最初に会ったわけですし。」

座っていた騎士は、ジルドが机の前に着く頃には立ち上がっていた。

「隊長の判断が間違っていたとでも?」

「い、いえ。隊長のことは、もちろん信じています!」

「“ラヴァリエ”としてディア様の警護を引き受けたからには、もちろん任務を果たす所存であります。」

「が、そのぅ。」

と、前置きして、騎士たちは窺うような仕草を見せた。

「天の災いとは、およびもつかないものですので。」

「ホーソンさんだって、警戒を解いたわけではないでしょう?」

部下からの言葉に、ジルドは壁を眺めつつ肩を回す。

「近くで見張ることが、無意味だとは思っていない。」

隊服の首元を緩めて、騎士たちを一瞥した。

未だ晴れない表情の3人の顔を眺めて、ジルドは口を開いた。

「王宮騎士の務めとはなんだ。」

はっとしたように騎士たちが顔を上げる。

王都を守り、城の秩序を維持し、国の繁栄に尽くす。

「隊長が、お前たちに何か無理を言ったか? 務めに反することを強いたりなどしていないだろ。」

むしろ、女神の護衛の任に抵抗がある隊員には、可能な限りその役目を回さないようにしているくらいだ。

「その通りです。」

「エリティス隊長が求めたのは、なんだ。」


「“ラヴァリエ”として、恥ずべきことはするな、と。」


「結構。…で、先程の無駄口は、どう考える。」

「も、申し訳ありません。」

「軽率な発言でした。」

「すみませんでした!」

謝罪はいらない、と手を振って、ジルドは椅子に座る。

「もういい、オレは何も聞いてない。」

「ホーソンさんっ。」

「副隊長ぉ。」

「男がくっついて来るな。大事な時期に、些末なことで、隊長を煩わせるような真似はするな。」

「はい!」

「承知しました!」

「肝に銘じます!」

休憩室から走り去るように騎士たちが出て行く。

無人の部屋で、椅子に座ったまま、ジルドは飲み物の瓶を開けて口を付けた。

警護の任は、ダミアンと交代したところで今は自由時間だ。

「ったく。」

仕事が終わったわけではないから、瓶の中身は酒ではない。

和平交渉の件について、ついさっき隊長から呼び出されて、同行するよう伝えられたばかりだった。

(ラグルゼ、交渉の地。再びあの地に行くことになるなんてな。)

さらに一気に煽って、瓶を机に置く。

(しかも、まさか騎士として“黒の女神”の護衛とは。)






和平交渉の日程が決まったと、セリナに教えに来てくれたのはリュートだった。

城内がどこか慌ただしい空気に包まれており、気分転換にと開けた窓だったが、吹き込む風が冷たくて、セリナはすぐに閉じる。

彼が部屋の扉を叩いたのは、そんな時だった。


出発の日時や方法について説明をしてくれているリュートの話を聞きながら、セリナは彼の顔を眺める。

(なんだか、すごく、会うのは久しぶり。)

ホワイトローズで、アシュレーやジオと話すリュートを見たのが最後だ。

あの後、館に王宮騎士は滞在していなかった。

王領にある館に、領地所属外の騎士が正規の手続きを踏まずに滞在することが難しく、先に城に戻されたのだと、教えてくれたのはイサラである。

(ずっと忙しそうだから。)

戻って来てからセリナの護衛として立っていたのは、ジルドとラスティの他にダミアンという騎士の3名が主で、しかも日中に顔を合わせるのは、ほぼ副隊長だった。

(それでも、リュートが気にかけてくれていることはわかるから、無理も言えないというか。)

話があるとか会いたいとか、セリナが言えば、彼は時間を作って来るのだろうと思うから余計に。

(でも。なんだか、心なしか表情が硬いような。疲れ、というよりは、むしろ。)

「セリナ様?」

視線に気づいたリュートが、セリナの名を呼ぶ。

話を聞いていなかったわけではないつもりだが、別のことを考えていた後ろめたさから、びくっと体が揺れた。

慌てて首を横に振って、セリナはなんでもないとごまかす。

「何かあるのなら、仰ってください。」

向けられたリュートの声も表情も柔らかく、怒っているわけではないとわかる。

(こんなことで、リュートは怒ったりしないだろうけども。)

こちらの様子を伺いつつ、セリナの言葉を待っているリュートに甘えておずおずと口を開く。

「えぇと、じゃあ。いろいろ聞いても?」

「はい。」

座っているセリナの前に、リュートは膝を折る。

椅子を勧めてやんわりと断られたうえ、話をと促されたので仕方なくセリナは自分だけ椅子に座り直した。

どれから聞こう、と少しだけ考えてから顔を上げた。

「アジャートの様子というか、あの後どうなったのか何か知ってる?」

「そう、ですね。聞いたところによると、新王が即位して、ウルリヒーダ王の国葬が行われたと。和平交渉には新王が来るだろうと噂されています。」

ジオの言っていたことを思い出して、セリナは口元を押さえる。

(新王って、多分第2王子のことよね。)

アジャートでは、1度も接点のなかった相手だ。

それでも女神の同席を希望するのだから、ジオの言っていたようにグレーティア妃が絡んでいるのだろう。

セリナは、リュートをちらりと見る。

「“銀の盾”のことは? 穀物庫の開放について、何か聞いたりは。」

リュートは、考える様子を見せた後、首を横に振った。

「確かな話は何も。ただ、中枢での騒動ですから、一部は拘束されたのではないかと思います。」

「そ…う、そうね。外での騒ぎは、知らないけど、鎮圧には自信があるようだったし。」

つい沈んだ声が出てしまう。

襲撃をしかけた者たちが、全員逃げたとは考えにくいことだ。

(アルノーさんやエリノラさんは、無事なのかな。)

「このところ、アジャートの情報が、手に入りにくい状況なので。明確なお答えできなくてすみません。私の方でも気にはしていますし、何かわかればお伝えいたします。」

リュートの静かな声に顔を上げれば、労わるような視線と目が合った。

ありがとう。と微笑んでから、セリナはえぇとと呟いた。

「一応、確認なんだけど。リュートも、ラグルゼに一緒に行くってことでいいのよね?」

セリナの問いに、リュートは頷いた。

「セリナ様に同行いたします。」

予想通りの回答に、セリナは安堵の息を吐く。と、それから、と言葉が続いた。

「イシュラナ殿も同行することになったようですよ。」

「イサラも? それは、頼もしいわね。」

今回は視察の時のように、侍女については言われていない。

すっかりセリナの侍女のような働きをしているが、彼女は今でもアエラの指導役として付いているだけのはずだ。

意外さはあったが、セリナは頬を緩めた。

「他には、誰が? “ラヴァリエ”からリュートだけってことはないんでしょう?」

「えぇ、副隊長とナクシリア、よく護衛に付く者でいえば、ネーゲルと…。」

リュートの言葉の途中で、セリナは首を傾げる。

「パトリックは? メンバーじゃないの?」

きょとんとするセリナに、リュートは少し眉を下げた。

「彼は、今、別の任務中でして。」

「あ、だからか。最近、パトリックの姿が見えないと思ってたの。」

イサラやアエラに尋ねたが、彼女たちには何も知らないと言われた。

「どこかに出かけてるの?」

セリナの質問に、リュートが無言で微笑む。

あ、と気づいて、セリナは両手を振った。

「元気なら、いいの。」

(任務なら、言えないこともあるわよね、きっと。)

「部下を気にかけていただき、ありがとうございます。何か、彼に言伝てを?」

リュートの申し出に、セリナは両手を振った。

「ううん。護衛に立ってないから、どうしたのかなって思ってただけで。特に用事があったわけじゃないから、大丈夫。」

そうですか、とリュートが頷く。

「でも、そっか。今回は、一緒じゃないのね。残念だわ。」

ひとり言でこぼした台詞に、リュートが笑う。

「それを伝えれば、喜びそうですが。」

「え? えぇ!? だめ。伝えなくていいですっ。大丈夫なので!」

慌てるセリナに、リュートはますます笑うが、最終的にはセリナ様の言う通りに、と頷いた。

「そうだ! リュートがどうやって、アジャートまで来られたのかも、聞きたかったの。」

話題を変えるために、慌てた勢いのまま別の質問を口にする。

「実はね。マルクスにフィルゼノンの騎士が来ているって話は、途中で耳にしてて。」

その時、近くにいたのだということは言いづらくて説明から省いてしまう。

頷くリュートに、聞かされた情報が正しいものだったことを知る。

「私がどこにいるのか、居場所も知っていたの?」

リュートが表情を曇らせ、首を横に振った。

「……王都にいるのだろうと考えてはいましたが、確証は何も。アジャートでは、“黒の女神”について、情報と言えるような話はほとんどありませんでした。効果的な公表をするため、国内に身柄があることを秘匿しているようだったので。」

「リュートは、マルクス側からアジャートに入って、王都まで移動したってことよね。正体がバレたら、危険だとわかってたはずなのに。」

「確かに、リスクのある行動ではありました。けれど、おそらくセリナ様が思う程、危険を冒してというわけではなかったのですよ。」

「アジャートの城に、フィルゼノンの騎士がいたのに?」

「懸念はもっともですが。状況から判断しても、混乱に乗じてというのが狙いだったのだと思います。」

リュートは落ち着いた様子で、セリナに応じる。

「“ソラリスの鷹”は、顔も知らない相手なんでしょう?」

セリナは眉を寄せたが、リュートがにこりと笑う。

「“鷹”は王の影。指示に従うように、との言葉だけで十分です。」

きっぱりとした言葉に、セリナは目を瞬いた。

(陛下を信じているってこと、なんだろうけど。)

状況からすれば、実行するのが簡単とは言えない。

「先程の質問ですが、機密に関わることもありますので、行動の詳細を語ることはできませんが。あの場に辿り着くことができたのは、陛下が“鷹”を動かされたからということは確かです。」

セリナははっと息をのんだ。

(表面上は事件をなかったことにしようとしていたはず、なのに。そんなふうに“女神”を取り戻そうとしてくれていた。)

助けは来ない、来なくていいなんて、強がっていたけれど。

来てくれて、言葉にできないほど安心したし、嬉しかったのが本心だ。

思わずセリナは手で胸を押さえた。

「他に、まだ気がかりなことはありますか?」

穏やかな碧の瞳で問われて、セリナはくすりと笑う。

「リュートは、私を甘やかしすぎだと思う。」

「そのようなことはありません。」

即答したリュートに、セリナはもう一度笑った。

リュートの表情が、部屋に入って来た時よりも和らいでいることに、少しほっとしながら。











しくじったな。

中央庭園へと急いでいたジルド=ホーソンは、中央棟の北側回廊で頭を下げたままそう思った。

和平交渉を目前に控え、今日は朝から諸侯および文官武官の責任者たちが集まって最終的な御前会議が開かれていた。

もちろん王宮騎士団の各隊長も含まれている。

その会議の後、魔法陣の転移を使用せずラグルゼに移動する先発の騎士たちは、早々に王城を出発することになっていた。

状況が状況なだけに会議自体重々しいのだろうが、その空気が外にも溢れているかのように中央棟は妙に緊迫した雰囲気に包まれていた。

ここには今、それぞれの思惑を抱えた様々な人物が集まっている。

(散歩に出るとか、本気かよ。)

晴れてはいるが、暖かいとは言い難いこんな日に。

室内ならいい天気だと感じるだろうが、日陰や吹く風はさほどでもない。

(よりにもよって中央庭園に。)

部屋に近い北庭ではなく、中央を選んだのは日当たりを考えてだろうと、容易に想像はつくのだが。そういうことではない。

貴族や官僚と庭で鉢合わせる可能性ももちろんあるが、それよりもっと可能性が高いのは。

(中央棟の部屋から、姿を見られてしまうこと。)

もしも、今回のそれが意図された演出なら、王や隊長が側にいないはずがない。だから、これは不測の事態だとジルドは判断した。


―――ディア様なら、侍女と一緒に中央庭園へ散歩に行かれました。


護衛の交代のために行った部屋の前。無人の部屋を守りながら報告をしてくれた部下の処罰は、とりあえず後回しにして女神の回収に向かったのだが。

(近道をすべきではなかったな。)

急ぐあまり王宮内を走っていたのだが、曲がった先で運悪く貴族に出くわしてしまったのだ。

驚いた顔を見せた相手に、ジルドはすぐに礼を取ったのだが。


「聞いているのかね、君は。」


「申し訳ありません。」

頭上から降る苛立った声に、ジルドはさらに頭を下げた。

「まったくもって、教育が足りてないと見える。」

彼の前にいるのは、侯爵だった。

疎いジルドには、すぐに名前が出てこない相手だが、その風貌には見覚えがある。

王宮の様子からするに、会議が終わったわけでも、全体休憩中なわけでもなさそうだから、偶々彼が出て来ていたところに、ジルドが通りかかってしまったようだ。

「大事な会議をしているのだぞ。関係のない者が、うろうろしていては困るんだよ。」

そういう彼自身は会議室にいなくていいのだろうか、と一瞬頭をよぎる。

「何か文句があるのかね、君。」

何かを察知したかのように、そう問われて、冷や汗が出た。

「いいえ。」

「まったく。ちょっと肩書が付いているからといって、勘違いしてもらってはいかんな。」

うんざりしたような声を出すのは、身なりと恰幅のいい男性。

「そもそもだな……。」

くどくどと続く騎士への説教に、廊下の端で控えていた長身の青年が、ちらりと廊下の奥を気にする素振りを見せた。

「侯爵様、そろそろ会議に戻られませんと。」

細いつり目の侍従に声をかけられて、うむ、と重々しく頷き、背中に両腕を回して胸を張る。

「わかったなら、さっさとここから失せたまえ。」

儂は忙しいのだ、とそう言いおいて、男は侍従と共に廊下を去って行った。

足音が聞こえなくなってから、ジルドは背筋を伸ばす。

(あのタイプの貴族に捕まるとは、ついていないな。)

思わずため息が出る。

予想外に足止めを受けて、時間を取られてしまった。

1つ頭を振って、ジルドは中央庭園へと急いだ。


整然と手入れされた庭木。赤い葉を茂らせた木々に彩られた庭は、春や夏とはまた違った趣を見せていた。

今のジルドにそれを見ている余裕はなかったが。

駆け足で周囲に視線を走らせるが、探している人物は見当たらない。

中央棟を見上げて、ジルドは舌打ちする。

ざっと見て回って、ひゅうっと風が吹き抜けたのに合わせ、ようやく足を止めた。

(ここにはいない。部屋に戻ったのか? 一旦、確認に戻るか。)

長居する陽気ではないのが幸いだったようだ。

はぁーと長い息を吐いて、ジルドは頭を搔いた。

北棟には、騎士を残したままにしているし、散歩にも騎士が同行しているとは確認している。

特に異常があった様子もないから、大事はないのだろう。

すっと顔を上げて、ぎくりとした。

庭園の向こうに、人影があった。

辺りを見渡す様子を見せる相手に、ジルドは、気配を消し木々に隠れながらその場を離れる。

(あの人物は、確か。滅多に中央に顔を出す人ではない、と言われていたはずだが。)

とはいえ、国の一大事に、重要な会議。それゆえ、今日登城していること自体は、なんら不思議ではない。

回廊に戻ったジルドは足を止め、庭を振り返った。

(まさか、“黒の女神”を見かけて庭に?)

考えて渋面が浮かんだ。

(これだから軽率だというんだ。不用心が過ぎる。)


この後。早足で北棟の部屋まで戻ったジルドは、談笑をしている護衛対象者と侍女と部下たちを発見し、疲労感と怒りに襲われ、それを飲み込む羽目になるのだった。






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