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鳥籠の花嫁  作者: 寝子
幼少編
19/22

第16話 ユリ風呂

なんだかいきなり思いついて書き上げたので、連続投稿です。

・・・いつもこんなんだといいなぁ・・・。

というわけで、14話からどうぞ!

あれから風呂に蛇口がなく、玉しかなく入れなかったことを説明すると、ノンちゃんはさっき入っていたらしく快く貸してくれた。



どうりでいい匂いがするわけだ。クンクン・・・。



ノンちゃんによるとあの玉は風呂用の精玉(リヴ・ストーン)という名前で、水属性の魔力を込めると水がはれ、火属性の魔力を込めるとお湯が沸くらしい。

・・・うーん・・・。メイドがやってたからわかんなかったのかな? それにしてもこの世界、本当に魔力なし(ゼロ)の人生きづらいよね・・・。



しばらくすると目の前に温泉が現れた。



しかも・・・。



「露天風呂!!」


「髪を洗うのはこれ。体を洗うのはこれだ」


「りょーかいです!」



ノンちゃんはタオルとかを持ってきてくれるらしく、元来た道を戻って行った。



さっそくすっぽんぽんになる。・・・ん?なんじゃこりゃ・・・。



ユリアーナの体は腹部が出ていて、あばらが浮き出ていた。



・・・ああ・・・。食事もまともにもらえなかったんだっけ・・・。ユリアーナの記憶では1日スープ1杯の日も少なくなかった。

ユリアーナの体を擦りながら泣きたくなる。



ユリアーナ何も悪いことなんかしてないじゃん。

生まれたことが悪いっていうなら、それは親父さんのせいでしょ?既婚者のくせにユリアーナの母ちゃんに手出すから・・・。



「いたっ」



唇に痛みが走り我に返った。どうやら唇を噛み締めていたらしい。私はブルブルと頭を振り、お湯を被った。今は風呂だ風呂!



シャンプーらしきものを手に取ると、ほのかに花の香りがした。確かノンちゃんもこの匂いだったなぁ。頭と体を2回ずつ洗い、いざっ風呂へ―――!!!!



ザバ―――ン!!



誰もいないので、飛び込み式で入りました・・・てへっ!



「くぁぁぁぁぁ・・・」



いーきーかーえーるぅ・・・。



息をつきながらお湯を掬い上げる。

お湯は白く少しトロッとしていた。効能とかあんのかな?ノンちゃんに聞いてみようっと・・・とと・・・。なんだあれ。



目の前に何か流れてきて掴まえてみると、それはユリの花だった。よく周りを見てみると、色とりどりのユリの花がぷかぷかと浮かんでいる。



白、黄色、ピンク、オレンジ、赤、青・・・ってちょっと待て。色おかしくね!?



他にも緑、茶色、水色とあり得ない色のユリが浮かんでいる。



どこからくるんだろう?



私が温泉が涌き出ている所に行こうとすると・・・。



―――コポポ・・・。



お湯の一部が泡立ち、驚いて身を引くと泡は徐々に広がっていき激しさを増していく。



私が下がった、その瞬間。



ザバ――――――――――――ン!!!!!



「見つけたわよ!!いつまで休憩・・・」


「・・・・・・」


「・・・・・・・・・はぁ?」


「ど、どうも・・・」



水しぶきと共に現れたのは裸の美女だった。



って・・・ええええええええ!!!????

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