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鳥籠の花嫁  作者: 寝子
幼少編
15/22

第12話 名前発表

ドララララ・・・あ。これ発表の前の音ね?ドラララララララララララララ・・・ドン!!




「ノワール!!んで、あだ名はノンちゃんです!!」



どうよ!あだ名可愛いでしょ~。お兄さんは「ノワール・・・」と呟いたきり、黙った。え・・・ダメ?気に入らない?



なんでノワールにしたかっていうと、お兄さんのイメージが私の中で黒と赤だったから。

どっちがいいかなーってなって考えてたんだけど、本人に選んでもった方がいいよねって思って、じゃあ左にを選んだら黒、右を選んだら赤にちなんだ名前にしよう!って思ってお兄さんに選んでもらいました。



ノワールの意味は、前世で世界の色って本を読んだ時に、フランス語で黒のことをノワールって書いてあったからこれよくね?って感じで選んだんだけど・・・。



やっぱ色で決めちゃまずいかったかな・・・。お兄さんなんにも答えないし、どうしよう、また考え直そうかな。



すると。



ぎゅ・・・!



「お、お兄さん!?」



いきなりお兄さんに強く抱きしめられた。お兄さんはかすかに震えていて、私の首筋に顔を埋めていた。



「ノワール・・・俺の名前はノワールだ・・・!」




やがて嬉しそうな声が聞こえてきた。顔は見えないけど、また薔薇咲かせてるんだろうな・・・。へへっ。なんかこっちまで嬉しくなってきた!



「そうそう。お兄さんの名前はこれからノワールだよ!」




・・・ハッ!しまった・・・。




「すみません!ついタメ語で話してしまって・・・」



テンションが上がってつい年上の方にタメ語になっちゃったよ。反省、反省。



「構わない。むしろそれがいい」



「いやいやいや、さすがに年上の人にタメ語は・・・」



「・・・いやか・・・?」



「ぐ・・・!!」



な、なんなんだよ・・・。そんな目に負け・・・。負け・・・。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。



くっ・・・!!



「あー!わかった、わかったよ!」



「うむ。それと俺のことは愛称で呼べ」



「へーい・・・」



なんかさ・・・無表情の美形ってお得だよね。ちょっと表情出しただけでいうこと聞いちゃうよ!!



やけ酒ならぬ、やけ紅茶をしようとしてカップが空なのに気づいた。残念な気持ちになっているとおにい、じゃなかった。ノンちゃんにカップをテーブルに置けと言われ、不思議に思いながらも置く。

すると、ノンちゃんがパチン指を鳴らすと、ポットが触っていないのに持ち上がり、カップに紅茶が注がれた。



すげぇ・・・!やっぱ魔法の世界なんだ!



私も使えるのかな?



ドキドキする私にノンちゃんがそういえば、と口を開いた。



「お前の名を聞いていなかったな」



「あ、忘れてた・・・。ユリアーナって言います。ユリって呼んでね!」



まだユリアーナって呼ばれても返事できないしね!



「ユリか・・・強く美しい花だな・・・」



「強い?」



美しいはわかるけど、強いってどういうこと?



「ドラゴンとユリの話は知っているか?」



「ううん、知らない」



「ふむ・・・」



少し待てとノンちゃんが指を鳴らすと、1冊の本が現れた。



ノンちゃんに渡され本を開くけど全然読めない。文字がユリアーナの国とは違う形だ。



「ノンちゃん・・・ごめん、読めないわ」



「む。すまない・・・。では俺が読もう」



「マジか!!」



美形に読み聞かせしてもらえるなんて・・・!!



ノンちゃんはワクワクする私の前に本を開くと、「昔、昔・・・」と読み始めた。

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