表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/7

(5)

「龍ちゃんだってたまには食堂行きたくなる事だってあるんだよ。」

都芭璃はうんうんと頷くが 

「あの出不精の変態がか?」

都覇鎖は納得がいかないようだ。

「まぁあの変態がどこに居ようと都芭璃に近づきさえしなきゃどうでもいいけどな。」

都覇鎖は吐き棄てるように言うと羅瑠がクスクスと笑いながら

「ツッ君はどうしてそう先生を嫌うかなぁ?いい人なのに。」

首を傾げる。対する都覇鎖は

「いい人?誰がだよ?」

「龍司センセだよぉ。」

「あいつのどこがいい人なんだよ。ただのロリコン変態ヤローじゃねぇか。」

「変態で悪かったな。」

都覇鎖がケッっと唾を吐くフリをした瞬間、都覇鎖の頭上で眠そうなそれでいてドスの利いた声が響く。それにいち早く反応したのは都芭璃で

「龍ちゃん!」

と駆け寄ろうとした都芭璃の服の襟をつかみ

「不用意に近づいちゃダメっていつも言ってるでしょ。」

由宇李がそう都芭璃に言うと

「ずいぶんな言われようだな。」

魅神が肩を竦めると

「言われて当然だ変態。都芭璃に近づくなフォークで刺すぞ。」

「地味に痛そうだな。」

「そうですね。まぁ彼方にはそれぐらいが丁度いいでしょうけど。ところで、なぜ食堂になんか行ってたんですか?」

「ん?あぁ。今日限定でいちごパフェ売り出してたからな。」

「いちごパフェならツッ君も作れるよ?」

「アイツが俺の為に作ってくれるとは思えないんだが?」

魅神はそう言いながら都覇鎖の方をチラリと見る。都覇鎖は明後日の方角を見上げて口笛を吹くフリをしてしている。

「オイコラ。なに無視してるんだ魅永海。」

それでも、都芭鎖は目線を合わせようとはしない。それを見た魅神は大きくため息をついた後

「おい。杜之宮はどこだ?」

首を傾げ4人を見まわした。聞かれた4人は顔を見合わせた後、首を傾げた

「まだ来てないんじゃないですか?」

「見てないよね?」

「そうだな。」

「見てないよ?てか、居ない事にも気づいて無かったや。龍ちゃん良く気づいたね。」

由宇李、羅瑠、都覇鎖、都芭璃のその言葉に魅神は盛大な溜息をついた。

「あんなデカイやつの存在感はその程度か。」

魅神がそう言った瞬間、部屋の一角から

「みんな……ひどい……。」

と、いまいち感情の見えない声が届いた。そこは何台ものパソコンやそれに関連する機器などが置かれ何やら怪しい実験室のような一角だった。そこからヒョッコリと顔を覗かせたのは杜之宮沙耶〈モリノミヤ サヤ〉その人だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ