表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Detective and monsters  作者: 飛鳥
京香~ニャルラトホテップ
7/11

Take2 開幕~狼煙を上げよ~ raising the curtain

感想がほっしいぃな~

はいっ、爆弾発言><

感想がないとわたしの心が乾燥しそうだ……


どうぞご覧ください、だぉ!

 Side レライエ


「アイム、ニャルラトホテップの位置は掴めたか?」

「ぜんっぜんだな……俺の熱源探知から逃れるなんざ何様だよ、あのババァ」


 アイムは、表にはあまり怒りの感情を出していないが、内心ひどく荒れているのだろう。


「ラーちゃん、怒っちゃダメだぞぅ?」


 そんな時、ベリアルが心配そうにアイムを覗き込んだ。


「大丈夫だよ、リジィ。俺は冷静だ、これ以上無いくらいにな」

「うみゅ~、怒ってるじゃにゃいかぁ」

「怒ってないって、ただあのババァを焼き殺したいだけだって」


 そんな物騒なことを言いながら、低身長なベリアルの頭を撫で付ける。


「うぅ~」

「な、怒ってないだろ?」

「うにゃ~」


 撫でられるのが気持ちいいのか、言葉を喋っていないようだ。


「反応が消える寸前、他の反応は無かったのか?」


 レライエは当然の疑問をぶつけた。


「はっ、そうだ、それだっ!」

「ふにゃ!?」


 アイムの突然の声によって、ベリアルの身体は跳ね上がった。


「あ~ごめんな、リジィ。よしよし」

「ふにゅ~」


 アイムは魔力を拡散させながらベリアルを撫で続ける。


「見付けたぜ、アイツだ。あの男がきっとニャルラトホテップの居場所を知っている……!」



 Side 宇奈月ファミリー


「ん? なんだ、この感覚は・・・」


 信司は何かに監視されているような気がして声を漏らした。


「どうしたの、信司?」

「何かに見られている気がするんだ、こうジィっと見られているような」


 京香はその言葉に戦慄を隠せなかった。

 難解な事件も解決する、「キレ者」の信司であるが故に、ニャルラトホテップである京香は彼の直感を信じるのだ。

 愛する男だから、ということも含まれてはいるのだが……


「……ばれちゃったのかもしれないわね」

「だとしたら、どうする? 叩き潰しにでも行くのか?」

「前の私なら、YESだったかもしれないわね。でも今は一児の母よ、そう簡単に死ににはいかないわ」


 京香、ナイアが出会ったときとは、比べ物にならないほど優しくなっていることを信じは改めて実感した。


「だったら、俺も京香と竜生を守るために戦うしかないな」

「ふふっ、信司が一緒にいてくれるなんて心強いわねぇ」

「ははっ、頼れ頼れ」


 こんなときでもイチャイチャする夫婦だった……


「だが、相手はソロモンの魔神……一筋縄ではいかないだろうな」

「でしょうね、私の攻撃が通るのかも怪しいぐらいよ」

「だとしたら、竜生にも覚悟を決めてもらわなければならないかもしれないな」


 そして、信司と京香による対魔神戦への対策会議が開始された。

 信司は、愛用のニューナンブ改型を二丁取り出しシリンダーの点検を開始する。


 響く音は金属の軽擦過音、奏でるのは神に愛されし探偵。

 奏でられる音は、敵対者に死を授けるがためのワルツ。

 そして、残るは静寂のみ……


「シリンダーにグリースを継ぎ足して、バレルをロングに取り替えただけ……こいつらで対処出来なければ、アノ化け物銃を使う必要がある、か」

「パイファ?」

「あぁ、一応整備だけはして置くとするか……」


 信司は地下室に保管されているスーツケースを取りに行った。


「(私も、準備の少しくらいはしたいんだけど、魔力放出なんてしちゃったらアイツら絶対襲い掛かってくるわよねぇ。どうしたものかしら、まったく)」


 Side 信司


 カツカツと音をたてながら地下室に向かう。

 この家の地下室は2階層に別れており、地下1階は武器庫、2階は射撃場となっている。

 今回向かうのは、地下1階の武器庫。


「まったく、コイツを引っ張り出すことになるなんてな……人生備えあれば憂いなしってか?」


 3段式コンクリート棚の2段目に置いてあるスーツケースを引き出し、中身を確認する。

 入っているモノは、近中距離型魔術兵装・ガンブレイド、そして世界最強の銃に魔術的な改良を加えた『Pfeifer Zeliska Zwei《パイファ・ツェリスカ・ツヴァイ》』である。


「まぁ、こんな物盗むやつは居ないか……さて、戻るとしよう」


 キィィィ、ガチャっ

 ホラー映画も顔負けな軋みを上げて扉が閉まった。

 施錠して地上に上がっていった……


 Side 宇奈月ファミリー


「あ、パパ! 何してたの?」

「仕事道具を取りに行ってたんだよ、こいつをね」

「あっ、コレって……パパ、人を殺すの?」

「いんや、相手は人間ですらないんだよ。だからコイツが必要なんだ」

「そっか、人間じゃないんだ。なら、まだ許せるかも」


 そういいながら竜生は俯きながら首を横にゆるゆると振る。

 この仕草は納得がいかない時に取る行動だ。

 それを見て、京香が竜生をそっと抱き寄せる。


「あのね、竜生?」

「な、なにママ?」

「信司が、お父さんがアノ銃を取ってきたのは私を守るためなの」

「ママを守る?」

「ママはね、怖い悪魔に狙われてるの……そうとっても怖い悪魔、彼らは人の姿をしているの。その姿で油断させて、急に本性を表してコロスのよ」


 少しばかり誇張表現が有るが、的確な表現がされているようだ。

 それを聞いた竜生が身震いする。


「大丈夫、ママもパパも竜生を守り抜くから、ね?」


 ぷるぷる震える竜生を優しく抱きしめる京香は、邪神などではなく一人の母親のようだった。

次回、開戦!


様々な正義が交錯する戦場で竜生は何を思うのか!

こうご期待、だぉ!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ