『立花隆の「宇宙教室」』 立花隆・岩田陽子 著
立花隆さんの本を読みたいと思っていろいろ物色していたら見つけた本。立花さんが小学生に宇宙のことを教える授業の記録ということで興味が湧いて手にとった。
前半は宇宙の研究者や科学者との対談形式をとり、この章で宇宙の最前線について知識を深め、後半の実際の授業の流れの中で、いかに「正しく思考する技術」を磨くのかを書いている。
自分も小学校・中学校・高校・大学といろんな人の講義を授業で聞いたはずなのだが、今では何一つ覚えていない。ちゃんと聞いて感想文なんかも提出したはずなのに、なぜか何一つ覚えていないのだ。多分それ以外の人生の出来事に上塗りされたのか、もしくは理解したと思ったのは上っ面だけで実際はさほど興味を持っていなかったからか。
しかし、富沢小学校で行われた宇宙の授業はかなりの時間にわたって行われたらしいから、授業を受けた小学生たちはさすがに将来も覚えているはずだろう。
自分もこういう特別授業を受けたかった。
4つの思考する上で重要な点が語られており、それは「無知の知」「並行思考」「宇宙的スケール」「科学を見る目」であった。
ちゃんとこの4つを覚えていたいが、悩み多き日常の中で、昔受けた授業のようにあっという間に忘れてしまいそうでもある。ことあるごとに思い出して、血肉にしていきたいと思った。