表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/2

episode.1 独裁者

遥か宇宙に 煌めく星よ その輝きは 僕の揺らぎか 天の技か

A long time ago.

The story of a certain galaxy……



「閣下、処刑は滞りなく行われました」


 閣下と呼ばれた男は、僅かばかり目を閉じて盟友だった者達の死を悼んだ。


 政敵は葬られた。

 「反逆」の罪で。

 ありもしないつくられた罪。

 そうと知るのは最早自分自身だけ。


 ( これが国の為。これが人々が求めたもの俺は選ばれた。天にも、民衆にも)


 男はそう信じて疑わない。


 他星系からの圧力、疲弊した経済、伝染病の流行など国家的危機に際し、この男は綺羅星のように政界に登場した。

 既存の政治家達の慎重な姿勢に反対し、思慮を求める穏健派を弱腰と非難した。


「この国において権限はみなさん民衆にある! あなた方は幸せになる権利かある!」

 

 多くの人々が抱える望みや恐れに応えれば、それらがどの様なものであれ、政治的に勝利することが出来た。

 男は、人びとの求める自由を約束し、分別や抑制は悪であると断じ、権力を得た。

 男の語る熱情的な演説に酔った民衆たちは、彼の主張に同意して、『敵』となる者たちへの「制裁」や「報復」を発動を支持し、国は結束し強くなっていった。…… ように見えた。


「そう、これが国が為」


 男の呟きは誰に向けたものだったのだろう。

 この星はこれから何処へ向かっていくのだろう。


 人びとが求めた「自由」はこの先、『自由』たりえるのだろうか。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ