13 王
二章開始です。よろしくお願いします
二章終わりまでは書いたのでエタりません。
私たちが東京ダンジョンをクリアしてから、一週間。
今日は、私たちが退院する日だ。
と言うのも、テントに移動した後。
簡易的な検査をして、特に何もないことがわかったんだけど、一応一週間入院しろって言われたんだよね。
で、無事自由……とは言えないけど、一応家に帰れるようになったわけ。
この一週間であった動きといえば、全世界全ての先行攻略が終了したこと。
終了というのは、全滅とクリア、両方を含む。
クリアチームは世界でたった三つ。私たちを含めて。
一つの国に少なくても大体10個程度はあるから、相当難易度が高いことがわかるよね。
そして、ダンジョンが増えた。
つい昨日、先行が終わった一時間後に、一気に増えた。
日本なら元々ダンジョンがあった都道府県を除いて、全ての県に一つずつ。
動きって言えばこのくらいかな。
……ああ、もう一つあった。
政府から私たち、と言うよりは風雪兄妹にダンジョン解放の依頼があったんだけど、それに私も巻き込まれた。
「せんぱいも一緒じゃないといきませんからっ!」
と、鈴ちゃんが言ったらしい。
頑張れば断れないこともなかったけど、いろいろ考えた結果行くことにした。
蓮弥君の寿命を取り戻す手伝いもしたいし。
ちなみに家族からは当然のように反対されたけど、説得の末納得してくれた。
鈴ちゃんたちの方は、鈴ちゃんだけ反対されたみたい。
蓮弥君は『世間の評価のために行ってこい』って父親に言われたっぽい。
鈴ちゃんに関しては『まだ義務教育が終了していない』やら『女の子に危険なことをさせるわけには』みたいな感じで最後まで抵抗してたらしいけど、鈴ちゃんの『私が決めたんだから口を出さないで! 嫌いになるよ!?』の一言で消沈したみたいだね。
あとは……攻略報酬の話かな。
私が攻略報酬うち使ったのは、500SPくらい。
取ったのは、〈召喚〉。
1000SPピッタリの〈楽園〉と迷ったけど、こっちにした。
『召喚:準支配者スキル。〈招来〉〈従属〉〈契約〉を内包する。魂魄領域を拡大、配下のスキル熟練度上昇に+補正』
『召喚の支配者:入手条件/〈召喚〉の獲得 効果/配下に自身の耐性スキルの内、Lv5を超えている物を半分の値で共有する。〈統率Lv5〉を取得』
これが召喚スキル。
この配下ってやつは、〈契約〉した相手をさすんだけど、私の場合は今のところ鈴ちゃんとルイナ。
うん。
なんか、ルイナは最初から契約しなくても召喚できた。
なんでだろ?
ちなみに、召喚主の私の命令には基本的に逆らえないし、間接的・直接的を問わず危害を加えることはできないらしい。
いろいろ聞きたかったけど、好感度が足りなくて聞き出せてない。
鈴ちゃんはちゃんと同意のもと契約した。
命令する気はないし、効果の恩恵を受けてもらうため、って側面がほとんど。
あとはこれ、なんとなくお互いがどのあたりにいるのかとか、片方が死んだりした時にわかったりするらしいんだよね。
蓮弥君はしなかったんじゃなくて、出来なかった。
コアスキルの数が私より多いからだめらしい。
『先駆者:入手条件/ダンジョン世界初攻略 効果/熟練度上昇に+補正』
先駆者は、支配者とかに比べると……って感じではある。
でも多分、どちらかといえば支配者系が寧ろおかしいんだよね……。
質問権は、蓮弥君だけ使った。
『Q. ダンジョンを出現させた理由は?
A. 地球の生物を強くするため。 』
なんで、強くさせる必要があるんだろう? とか色々考えてみたけど、結論は出なかった。
Lvの解放は、私たち個人のLvだった。
『名前:柊 魔華 Lv2
職業:催眠術師 Lv20/20
MP:34/34
SP:500
【コアスキル】
〈傲慢〉
【ハイスキル】
〈召喚〉〈解析〉〈記憶〉〈隠密〉
【スキル】
〈精神攻撃魔法Lv3〉〈魔力操作Lv2〉〈統率Lv5〉〈精神攻撃無効〉
【称号】
〈傲慢の支配者〉〈召喚の支配者〉〈先駆者〉』
これが今の私のステータス。
Lvは元々2だった。
催眠術師のLvが上がってるのと、精神攻撃魔法が上がってるのは蓮弥君に頼まれて使ってたらいつの間にか育ってた。
精神攻撃耐性を少しでも上げたかったみたい。
こんな殴られても耐えられるように普段から殴られるみたいなことしたくはなかったけど、他に方法が思いつかなかったから仕方なく。
無機物に使っても意味がないのは確認済み。
で、転職可能なんだけど。
一個、増えてたんだよね。
『王:多くのものを従え、導く者。〈統率Lv3〉〈指揮Lv3〉を得る。支配下のスキル熟練度上昇に中+補正。支配領域を得る』
なんか、上位職っぽい。
指揮者、指導者辺りの上位互換って感じする。
……まぁ、ならない選択肢はないかなぁ?
あえて避けてもなーって感じだよね。
『〈王〉を選択します。 YES / NO』
YESを押す。
『〈東京〉が個人名〈柊魔華〉の支配領域として認定されました。以降、個人名〈柊魔華〉が〈東京〉内にいる限り、魔物の侵入を防ぎます』
頭に幼い少女のような、どこか懐かしく感じる声が響く。
スマホに、大量の連絡が来る。
清水さん、兄、母、父、友達、鈴ちゃん、蓮弥君、クラスメイト,etc.
外がにわかに騒がしくなって、こちらに向かって足音が近付いて来た。
……あれ、もしかして私。
何かやらかしちゃいました?
「魔華ちゃんっ! 一体何をしたの!?」
息を切らせながら、扉を開いた清水さん。
肩で呼吸しているところから、本当に急いで来たことがわかる。
……ごめんなさい、私にもよくわからないです。




