2話
子供は奇跡の塊である
この世に生を受けるそれだけでとてつもない奇跡である
ある子供は夢をみる
それは子供であれば誰もが一度はみるであろう幸せな夢ごくごく普通の小さくて傲慢で不思議な夢
ある子供は祈る
この幸せな時間がずっとずっと続きますようにと
ある子供は願う
叶うならこの幸せな時間の中にずっとずっととどまっていたい、この幸せな時間で時間が止まってしまえばいいのにと
だがしかし子供は子供であるがゆえにその奇跡が起ころうとその奇跡を否定する
それはその純粋さゆえに、時間は止まらず進んでいくものだというこれまでの経験を信じることで願ったことさえ無意識の願いを無意識のうちに否定する
それは無知で虚弱であるあるがゆえ、次に起こる出会いを、成長を、感動を、求めて時間が止まればいいと願ったことすらすぐさま忘れて次の瞬間の為にその胸中に希望を、不安を、興奮を、万能感を詰め込んで一歩を踏み出す。
その子供は否定しなかった。奇跡を奇跡であると認識しなかったが為に、奇跡を受け入れた
そして周囲の大人たちはその奇跡を見て口々に叫ぶ「悪魔」と
あげても多分すぐ修正すると思います。すいません