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キマイラ転生  作者: てつまめ
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98/163

確認と疑問

 進化して自身のステイタス諸々が気になったリオンは学院終わりの日課であるクエストを早々と済ませ、イヴ達の現在の戦闘力を肌で感じて満足してから冒険者ギルドに帰還した。

リオン以外が全員絶賛気絶中だったのでひと騒動あったものの医務室に全員投げ、酒場で軽い作戦会議を終わらせたリオンが早速ごねるマリーを引き連れ適正職業選択部屋、通称ジョブ部屋に来ていた。

ガチャリと扉を開け中に入る。


「ここは相変わらずクソみてえな空気してんな。気分悪いわ」

「え?そ、そうですか?神聖な感じがしますけど……」


 擬態し、幻術で人族の姿を模倣しているリオンの凶悪な顔を更に歪め苦々しく吐き捨てるとマリーは不思議そうに首を傾げた。

その様子を一瞥してすぐに部屋の中央の台座まで移動するとマリーはとことこ付いてくる。

前回同様リオンが中央台座上に鎮座する水晶に魔力を流すと眼前にステイタスボードが出現した。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



[リオン]種族名:ゼノキマイラ[新種]

[Lv.10]

[剣術Lv.6]→[剣術Lv.3]

[短剣術Lv.2]→[短剣術Lv.1]

[槍術Lv.-]

[斧術Lv.-]

[棍術Lv.5]→[棍術Lv.-]

[拳術Lv.5]→[拳術Lv.-]

[弓術Lv.2]→[弓術Lv.-]

[投擲Lv.5]→[投擲Lv.3]

[威嚇Lv.MAX]

[威圧Lv.MAX]

[状態異常無効]

[気配察知Lv.MAX]

[気配探知Lv.MAX]

 →統合→[精密感知Lv.4]

[精神分裂]

[念話]→[念話広域化]

[思考加速Lv.MAX]

[並列思考Lv.MAX]

→統合→[高速並列思考処理Lv.4]

[鑑定Lv.-]

[魔力緻密操作Lv.6]

[魔力完全制御Lv.5]

[火魔法Lv.MAX]→[火炎魔法Lv.3]

[水魔法Lv.MAX]→[水流魔法Lv.2]

[風魔法Lv.MAX]→[風刃魔法Lv.3]

[闇魔法Lv.MAX]→[深淵魔法Lv.5]

[光魔法Lv.MAX]→[聖魔法Lv.1]

[土魔法Lv.1]→[土魔法Lv.7]

[火属性耐性Lv.9]→[火炎耐性Lv.2]

[水属性耐性Lv.9]→[水流耐性Lv.3]

[風属性耐性Lv.5]→[風刃耐性Lv.1]

[闇属性耐性Lv.MAX]→[深淵耐性Lv.7]

[光属性耐性Lv.8]→[聖耐性Lv.5]

[身体超越化Lv.MAX]

[剛腕Lv.MAX]

[堅牢Lv.MAX]

→統合→[金剛体Lv.5]

[超速再生Lv.8]

[擬態]

[人化の術Lv.-]

[咆哮Lv.MAX]

[裁縫Lv.2]→[裁縫Lv.3]

[料理Lv.5]→[料理Lv.6]

[建築Lv.2]→[建築Lv.3]

[曲芸Lv.2]

[鍛治Lv.1]

部位獲得能力

[イルルーデコルヌス Lv.10][新種]

[アージェントアングイス Lv.10][新種]

[ルプスミティクス Lv.10][新種]

[アビスモルス Lv.10][新種]

[スタグネイティオゾル Lv.10][新種]

[イグニスルーベルドラゴン Lv.10][新種]

称号

[人類の天敵]

[殺戮者]

[インセクトキラー]

[スライムキラー]

[コボルトキラー]

[森の覇者]

[同族喰ライ]

[大厄災]

[大罪喰イ]

[金城鉄壁]

[神喰ライ-分体-]

[神敵]

[回生気死]

[朝三暮四]

[イモムシの親]

[異能喰ライ]

[魂喰]



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 リオンがボーッと眺めていると隣が騒しい事に気付き視線を向けるとマリーが変なダンスを踊っていた。

紳士であるリオンは敢えて声は掛けずに視線をステイタスボードに戻した。

しかしそれを見計らったかの様にドスドスと横からの衝撃が加わり始めたので視線はステイタスボードに固定しながら聞いてあげる事にした。


「どうした?」

「ど、どど、どうした、じゃ、ありませんよ!!何ですかこのステイタス!!見た事ない称号だらけなのはもういいとしても属性魔法が進化してるアレなんですかッ!?」

「属性?あぁ、アレなぁ。何なんだろうな……俺も知らねえが、まあ気にすんなよ」

「気になりますよ!!」

「素直だな、クハハハ。分かったら教えてやるからとりあえず落ち着け」


 リオンの必殺技である頭ナデナデが炸裂しマリーは顔を真っ赤にして黙り込んだ。

勝ち誇った顔のリオンを見てマリーは睨み付けるがどこ吹く風の男は改めてステイタスボードを観察する。

何か言ってる気がするが気しない。


(暫く見てなかったから色々上がったり下がったりと忙しいステイタスだな。つか称号のイモムシの親ってなんだよ、そんなのになった覚えねえぞ)

(あぁ、それはわたしのワムちゃんだよ〜)

(ワムちゃん?つうかオピスもこれ見えてんのか?他の奴らも?)

((丸見え〜キャハハ))

(見えてるわよ。アナタの目でね。それよりひとつ忠告してあげる。頭撫でるのがモテポイントだと思ってるなら勘違いも甚だしいわよ?)

(ハァ?何言ってんだテメェ。まあそんな事よりワムちゃんとやらは後でオピスに説明させるとして、属性魔法って無属性だったり、雷とか氷は記載されねえんだな。なんでだ?)

(私達が知る訳ないじゃない。そこにマリー居るんだから聞いてみたら?)

(確かにな)


 横に視線を向けると未だに顔を赤らめたマリーがリオンのステイタスボードを見ていた。


「なあ、属性魔法の無属性とか雷、氷は載らねえのはなんでだ?」

「え?リオンさん複合魔法まで使えるんですかッ!?いやでもリオンさんだからなぁ、良し!もう気にしない!」

「………それで?」

「なんで使用できるのに記載されないか、ですよね。私にも良く分かりませんね。私もそこまで頻繁に他者のステイタスを見るわけではないので……」


 目に見えてショボンとする耳と尻尾に内心笑いながら暇な時にでも調べてもらえる様に頼んでおき、相変わらず選択ジョブも無いのを確認したリオンはあっさりと部屋を後にする。

マリーはまだ色々聞きたい事があった様だが仕事へ戻らせ、リオンは再度オピス達と合流しイヴ達が目覚めるまで好きなだけ飲み食いした。




「えぇー!私もリオンのステイタス見たかった!」



 気絶から復活したイヴが顛末を聞いた反応がこれだ。

顔をゼロ距離まで近付け喚く姿に遠くから見ているファンクラブの民達は様々な感情を散らしていてとても楽しそうであり、キンキン喚かれている当事者のリオンは気にせずオピスと話している。

リノアはエリーゼ、フェルトと仲良くご飯を食べながら話しておりリヴァイスは黙々とご飯を食べている。

ウピルはたくさん食べたのかおやすみタイムに突入している。

和やかなムードにリオンが思い出したとポンッと手を打つとリヴァイス達に視線を向ける。

視線に気付いたのか黒獅子メンバーがリオンの方を向くと口を開く。


「せっかくならお前等のステイタスとジョブも見せろ」

「いいよ!行こう!」

「「「えッ?」」」

「いーや」


 イヴは即答、既にリオンを引っ張っている。

他の3人は驚いて固まっている。

リノアは脊髄反射で拒否。

リオンはイヴの反応を総意と捉えるとガタッと席を立つとその音に意識を戻したのか3人がゴチャゴチャ騒ぎ始めた。


「うるせえ、塊で喋んな」


 3人はアイコンタクトをして代表がエリーゼに決まると元気良く手を挙げた。


「はい!冒険者は他人に手の内を明かすのは良くないと思うな!」

「おいおい、キャラがどっかいってんぞお前。つうかお前等ザコの手の内なんかステイタス見ても見なくても大差ねえよ調子乗んな」

「ぐッ!ぐぬぬぬ」


 エリーゼが悔しそうに唸っていたが妙案が思い付いたのか顔を輝かせ悪い顔をして口調が戻る。


「ふっふっふ〜。それじゃ〜リオンさんのステイタスを見せてくれるなら〜私達もいいですよ〜?」

「そうか、なら行くぞ」

「ん?あれ〜?」


 あっさり合意したリオンとイヴがスタスタとマリーの元まで歩いて行ってしまい、エリーゼは呆れ顔のフェルトと引き攣った顔のリヴァイスに視線を向け馬鹿面を晒していた。

そして関係無いと逃げようとしたリノアは既にリオンが小脇に抱えていた。

またか、とマリーには変な顔をされたが特に気にしないリオンはジョブ部屋に入り、先に全員にリオンのステイタスを見せた。

ただ見せたのは幻術でオピス達や人族にはないスキルを省いた偽装バージョンであったが、それでも破壊力は抜群だったのか全員呆気に取られていた。

イヴは相変わらずキラキラした目で凝視していた。

ついさっき自身のステイタスは見ているリオンは早く他が見たいので早々に切り上げ、イヴを前に持ってくる。

彼女は特に気にせずステイタスを公開する。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


[イヴ]種族名:魔人族

[Lv.52]ジョブ:魔剣士

[土魔法Lv.6]

[火魔法Lv.4]

[水魔法Lv.3]

[闇魔法Lv.1]

[光魔法Lv.4]

[身体強化Lv.8]

[聖剣術Lv.4]

[拳術Lv.2]

[闇属性耐性Lv.3]

[土属性耐性Lv.3]

[打撃耐性Lv.2]

[魔力操作Lv.5]

[魔力制御Lv.5]

[気配感知Lv.2]

[状態異常耐性Lv.1]


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



(称号が見れねえのはなんでだ?スキルもなんか足んねえような?いや変なのは増えてるが……まあいいか、弱えし。明日にでも確かめるか)

「次はエリーゼ」

「は〜い」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


[エリーゼ]種族名:エルフ族

[Lv.40]ジョブ:精霊剣士

[精霊魔法(火)Lv.3]

[精霊魔法(水)Lv.4]

[精霊魔法(土)Lv.3]

[精霊魔法(風)Lv.5]

[火魔法Lv.2]

[水魔法Lv.1]

[土魔法Lv.1]

[風魔法Lv.2]

[身体強化Lv.5]

[剣術Lv.3]

[精霊剣Lv.2]

[魔力操作Lv.3]

[魔力制御Lv.5]

[状態異常耐性Lv.1]

称号

[精霊の加護]


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(ん?コイツは称号が見れるな。なんでだ?とりあえず考えるのは後回し)

「次、フェルト」

「あぁ、わかったよ」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


[フェルト]種族名:羊人族

[Lv.38]ジョブ:魔法士

[火魔法Lv.4]

[水魔法Lv.3]

[土魔法Lv.4]

[風魔法Lv.2]

[光魔法Lv.2]

[身体強化Lv.2]

[魔力操作Lv.5]

[魔力制御Lv.5]

[状態異常耐性Lv.3]

[調合Lv.3]

[料理Lv.1]


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(称号見れねえのか、ねえのかどっちだ?わからん。しかし弱えな)

「次、リヴァイス」

「おう」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


[リヴァイス]種族名:虎人族(MIX)

[Lv.42]ジョブ:獣剣士

[火魔法Lv.4]

[怪力Lv.7]

[鉄壁Lv.6]

[身体強化Lv.4]

[状態異常耐性Lv.5]

[気配感知Lv.3]

[半獣化Lv.3]


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


(ふむ。恐らくフェルトとリヴァイスにはねえだけかな。スキルだけ見ると弱く見えるもんか)

「最後、リノア」

「いーや!」

「ほーらおいで」


 逃げるリノアの頭を掴むと水晶に触れさせる。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


[リノア]種族名:天翼人族

[Lv.60]ジョブ:なし

[短剣術Lv.3]

[剣術Lv.3]

[弓術Lv.5]

[土魔法Lv.2]

[火魔法Lv.2]

[水魔法Lv.1]

[魔法矢Lv.4]

[速射Lv.5]

[精密射撃Lv.5]

[風読みLv.4]

[鷹ノ目Lv.3]

[身体強化Lv.5]

[火属性耐性Lv.1]

[闇属性耐性Lv.4]

[土属性耐性Lv.2]

[物理耐性Lv.2]

[魔力操作Lv.4]

[魔力制御Lv.2]

[気配感知Lv.5]

[状態異常耐性Lv.4]

[魅了Lv.1]

称号

[守り人]

[怠け者]


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



(やっぱスキルが育っててもザコはザコか。所詮あのクソ神が管理し易い様に視覚化しただけか。視覚化されてねえのもあるっぽいが、それにしても……)


 チラリと周りに目をやるとイヴ以外が驚いているが称号欄で残念な子を見る様に優しいモノに変わった。


「とりあえずジョブ決めろよ。クソザコがザコくらいにはなるだろ」

「分かったから〜降ろして!首が取ーれーちゃーうぅぅぅ!」


翼をバサバサと羽ばたかせ抵抗してうざったいので無言で降ろすとリオンは数歩後ろに退がる。

リノアが振り返るがリオンが顔で先を促すと口を尖らせながらジョブを見始めた。

リオン以外は出現するジョブに興味があるのか一緒にワイワイとコレは違うとかコレが良いとか話し合っていた。

数分後選択し終わったのかリノアがリオンの元までパタパタ歩いてきた。


「魔弓士ってのにしてみたよ〜」

「おう、そうか。補正値はそこまでじゃねえと思うが明日にでも調整するぞ」

「えッ!?……うぅぅぅ、分かったよ」

「あとお前等もな、暫く暇だから鍛えてやるよ」

「やったー!えへへへ」

「イヴ顔顔顔!」

「酷い事になってるよ」

「さて、用事は終わったから帰るか」


 その後酒場でオピス達を回収してリヴァイス達と別れ、当然の様にマリーの家に帰宅する。

リオン謹製ポーションを飲ませたといっても精神まで回復しないのかイヴは帰宅して暫くするとスヤスヤと可愛らしい寝息を立て始めた。

リオンは擬態を解き、ゆっくりしているとマリーが帰宅した。

もう驚く事も無くマリーは暫くリオンのモフモフを堪能した後食事をして風呂を済まし早々に寝てしまった。

その様子を黙って見ていたリオンは徐に窓の外を見る。

月明かりが窓から差し込み、目を細めると次第にその身体が闇に包まれる。

ドプンと音を立て床に消えたリオンは次の瞬間には普段訓練をしている森の中をノシノシと歩いていた。

暫く歩き、周囲が木々に囲まれた場所に辿り着くとピタリと動きを止め、静かに声を発した。


「出て来い」


 風が葉を揺らしカサカサと音だけが響き、いつまでも出て来ない存在に圧を徐々に掛けると突如背後から発生した気配にオピスが反応した。


「そんな怒らないでよリオンくん。僕を呼んでくれたのは嬉しいけどね。そんなに僕に会いたかったのかな?」

「寝言は寝て言えボケが」


 そこに現れたのは全てが白い人型の存在、創世神ガイアだった。


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