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第2幕 悪い夢


諸君ごきげんよう!

ウンチである。

元伝説の勇者ウンチである!


皆の者に悲しいお知らせがある。

ぺっぺちゃんが反抗期なのである。

私の目を盗み、

夜な夜なフラリと出かけては、明け方頃になると帰ってくるのである。


そんなフシダラな娘に育てた覚えはないと、

叱りつけると「キエーッ」と威嚇されるのである。

お父さんは少し悲しいのである。

そして少し寂しいのである。


そして今朝

鉢植えの中に見覚えのない小さなマンドラゴラが5体・・・。


おかしいとは思っていたのである。

地中から引き抜かれたら、

人がショック死するほどのおぞましい叫び声を上げるといわれるマンドラゴラだが

夜遊びに行くため、自分から抜け出すときには

「アッハン」「ウッフン」言っていたのである。

変に色気づきおって、全くけしからんのである。


だが年頃を娘を持つのは難しいとか思いつつ

見て見ぬふりを続けていたら、このザマなのである!

未婚の母になっていたのである!


「これは夜露だ、涙ではない!」と言いつつも

私は泣いたよ。むせび泣いたよ。涙枯れるまで泣きはらしたよ。


だがそんな私の涙を5体のチビたちが

「キュェッ、キュェッ」と舐めてくれるのである・・・。

つまりは何が言いたいかというと、


おじいちゃんも悪くないよ、諸君!


いやねぇ何て言うのかな?

もう可愛くてかわいくて仕方がないわけよ。

萌え?そんなチンケな言葉で語って欲しくないわけよ!

わかるぅ?

わかんないだろうなぁ、この気持ち。


5体のチビたちが、こうワラワラと駆け回ってさ、

それをもう見ているだけで、じいちゃん昇天そして召天ってなもんよ。

「こらこら噛むんじゃない、痛いじゃろうが。イタイイタイ・・・。痛いんじゃゴルァ!」

とか言いつつも笑顔なわけよ。

幸せってこういう事を言うんだろうな・・・。



そんなことを考えていたのは、いつの事だったのだろう。

いま私の周りはマンドラゴラで溢れかえっている。


鉢植えの中はもとより

魔女の庭先はマンドラゴラまみれ

近隣の森も大量発生したマンドラゴラで壊滅的状態とのことだ。


結果マンドラゴラの市場価格も大幅下落で

近隣の経済に与えたダメージも相当なものらしい・・・。


ひとつだけ言っておこう!

私は何も悪くない。

悪くないのだ。

悪くないと言ってくれ!


これにて【完】








「ハッ!!!!!?」

夢か・・・。

何やらすごく悪い夢を見ていたようだ。


一体どこからが夢だったのだろう。

そう思って周りを見渡してみると、5体のチビたちが私のそばでスヤスヤと眠っている

あれは神の啓示だったのであろうか、

こんな未来にしてはいけないという。


あいわかり申した

これからは元伝説の勇者改めウンチ軍曹としてビシバシいく所存なのである!

次回からはタイトルも"ウンチ軍曹と5体のチビたち"に変更なのである。


つづく・・・まだ引っ張るのか!?

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