表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/4

第1幕 ウンチ転生!?

今回のテーマはシュールな笑いです。

ただ・・・、これが面白いかどうかわからない。


ヤル気がないわけではないですが、ユルいです。

サラッと流し読みしてもらえれば。


ウンチである。

不肖ながら、この私ウンチなのである。

おっと賢明なる諸氏の中には"ん?コレってかぼちゃの魔女なんじゃ?"とお思いの方もいらっしゃるであろう。

オッケイ大丈夫だ、間違いない!心配するな!


ナニ?わからない?

ふっ、貴女アナタも罪な御人だ。私に全てを語らせるとは。

いいだろう!

語ろうではないか、この私の壮大なる物語を。


そこでまずはタイトルに注目してほしい。

何と書いてあるであろうか?

そう、かぼちゃの魔女と伝説だった勇者だ。


"伝説だった勇者"

つまりは私の事だ。


私はこの国を暗黒に陥れた魔王を倒した勇者なのである。

光り輝く魔法の鎧を身にまとい、神より授かった剣を携え魔王を屠ったのだ。

旅は過酷を極めたが、道中で不老不死の力も手に入れた。

屈強な仲間たちにも助けられ、人々は生きながらに伝説となった勇者だと讃えた。


だが、慢心したのだ! 


いくら魔王を倒したからといって、世界から魔物が消えるということはない。

しかし一定の平穏なる日々が訪れ、世界は浮かれた。

私も浮かれた。

これがいけなかったのである!


平穏な日々というのも最初はいいが、

そのうち飽きるのである。

そんな時、ふと思い立ったのだ。

何ターンかかっても死なないんだったら、ドラゴンもソロでいけんじゃね?と。

ヒマだったから試しにやってみるかと

やってみたところ喰われた。

丸飲みだった。


そして我に返って目覚めてみれば、このザマである。

時の流行にあやかるならば、

"転生したらウンチだった"と言いたいところだが・・・

転生も何も死んでないのである!(不老不死のせいで)


おっと失敬、私としたことが少し興奮してしまったようだ。

お恥ずかしいところを見せてしまった。

というか、まあ存在自体が恥ずかしいものになってしまっているわけだが。

なんにせよ、興奮すると乾燥肌によくないので気をつけねば。


賢明なる諸君に言いたい。そして伝えたい。

不老不死は祝福ではなく呪いであると!


あれからどれほどの月日が経ったであろう、

幾星霜とはいかないまでも、なにしろ動けないからヒマであるが故に

時間が経たないのである。

だがそんな我にも救世主は突然に現れた。


「ちょっとプリン、ここはもっと慎重に行かないと危ないよ!」

「大丈夫ですよ、ドラゴンはお留守なのです。見てくださいスケさん、ぺっぺちゃんのご馳走が山のようにあるですよ!」

私は目を疑った。

このような危険な場所に子供だと!?

しかもお供はクロネコ一匹!?

さらには大抵の人間は(私のように)ドラゴンがため込んだお宝の山に目を奪われるはずなのだが

山は山でも、彼女は事もあろうに竜の排泄物の山をキラキラした瞳で眺めているではないか!


「ドラゴンのウンチなんて、これ以上ない良質のブツなのです」

「大きいのはやめてよ、クサイから」

「わかってるですよ!どれにするですかねえ・・・」

そう言いながらウロウロと歩き回る女の子と目が合った。(気がした)

「おおお、何かとてつもないオーラを感じるのです!」

フッ、罪なものだ。

変わり果てたこの姿でも、にじみ出てしまう一流のオーラを抑えることはできなかったか・・・。

我ながら自分で自分が恐ろしいゼ!


「オーラったって、ただのウンチじゃないか・・・」

「いや、コレは只者ではないですよ!」

「只者ではないって、ただのウンチだよ・・・」

「いや、コレに決めたです!」

「そう、好きにするがいいよ・・・」

幼子はそう言うと、この我が身を木の棒でぶっ刺し旅のお供に加えてくれたのである。

我がご主人となったこの子は、どうやら魔女であるらしい。

申し分ない!

魔女っ子とは萌えるではないか、

我が未来に乾杯だ!




「キエーッ!」

というわけで私は今、マンドラゴラを育てている。

なに?またわからない?

貴兄の頭のなかにはウンチでも詰まっているのか?


マンドラゴラとは根菜的な魔物で、

その体を地中から引き抜くと、

人をショック死させるほどのおぞましい叫び声を上げるという例のアレだ

え、なに?そっちじゃない?

ええい、まどろっこしい!

貴殿の頭の中身を、私と入れ替えてやろうか!

我がご主人が言っていたではないか、ぺっぺちゃん・・・、つまりそういうことだ。


しかし元伝説の勇者が魔女の家の庭先で、マンドラゴラを育てているとは誰が想像できよう。

不老不死の力で朽ちないウンチとなったこの私が、

鉢植えの中に鎮座ましまして

あふれんばかりの栄養をキャツに与えてやっているのである。


だがキャツは私を見るたびに「キエーッ」と奇声を発し威嚇してきやがるときた。

ぺっぺちゃんのくせに、多少腹立たしくはある。

あるがまあいいだろう、

どこに出しても恥ずかしくないマンドラゴラに育て上げてやろうじゃないか!

伝説だった勇者のエキスで、伝説のマンドラゴラに!

見ろ、そう思えば愛おしくもあるこの姿。


「キエーッ!」


私の挑戦はまだ始まったばかりなのである・・・。



つづく・・・のか!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ