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第91話 クーデリア参戦

 前回のポイント・予想通り、敵に襲撃された!

 再度の襲撃は――


 偶然なのか、それとも必然なのか?


「偶然ですね」


「必然っすね」


「それぞれの言い分は?」


「最初は、なぜか偶然だと言い張りますよね?」


「意見が、分かれたほが盛り上がるっすよね?」


「お前ら、空気読み過ぎぃ……」


 俺は苦笑いになる。


 会話の間も、声の聞こえたほうに向かっている。


 そこは―ー


 船首。


 俺たちの行く手を遮るように、魔物の群れが立ちはだかる。

 

「サハギン、か」


 念のために調べてみると――


 魔物は、サハギン。

 立場は、野良。

 能力は、変化なし。


「クーデリア、襲撃は必然だぞ」


「仲間の敵討ち?」


「船長によると、サハギンの知能は魚程度だ」


「敵討ちの概念は、存在しない……?」


「そもそも――」


 数は多いし、戦意もある。


「別の群れだ」


「別の群れ?」


「別の群れだから、襲撃は必然だ」


「その根拠は?」


 クーデリアは引っ掛かる。


「再度の襲撃は、言い換えると再度の足止め。敵にとって、都合がよ過ぎる」


「敵?」


「来るぞ、注意しろ!」


 俺は話を打ち切り、戦闘に入る。


「スラゾウ、棍棒に変化してくれ!」


「棍棒ですね、了解!」


「ゴレタ、予備の箱を利用して、〈形成〉してくれ!」


「予備の箱っすね、了解!」


 俺はスラゾウメイスを構えると、左の魔物の群れに突っ込む。


 それに続いて、ウッドゴレタは右の魔物の群れに突っ込む。


「消えろ!」


 俺は、スラゾウメイスを払う。


「去って!」


 ゴレタは、拳を振るう。


 同じ敵だから、一度目よりも二度目のほうが慣れている。


 一体ずつ、確実に仕留めていく。


「貴殿、サハギン程度なら、私でも――」


「クーデリアは、守りに徹してくれ!」


 クーデリアの主張を遮って、俺は指示を下す。


「ご主人、敵の増援を警戒してるんですね?」


「兄貴、そっちが本命だと思ってるんすね?」


「お前らも、そう思うか? 本命は、別にいるぞ!」


 そう、本命は別にいる。


 だから、クーデリアを危険に晒さないように、守ってるんだ!


「クーデリア、実は――」


 敵の意図を説明しようとした時――


「敵襲だ!」


 船員の叫び声が響く。


 声のしたほうを向くと――


 船首の後方に、複数の魚影が映る。


「本命?」


 戸惑っている間に、魔物の群れは船に乗り込んでくる。


「サハギン……前回の生き残りか?」


 群れの規模といい、戦意の低さといい、推測を裏付ける。


「貴殿、敵討ちはないはずだろう?」


「それは……」


「いずれにしても、前回の群れの生き残りだ」


 クーデリアは熱に浮かされたように、船首の魔物の群れを見ている。


「そうだとしたら?」


「私でも、十分戦える」


「それは――」


「乗員を守る必要があるのだろう? ――仕掛ける!」


 クーデリアはそう言い残して、船尾に向かう。


「クーデリア、待ってくれ!」


 クーデリアを追いかけようとした、俺の前に――


 サハギンの群れが、立ちはだかる!


「ゴレタ、巨大化して、道を切り開いてくれ!」


「了解!」


 俺の指示に従った結果――


 船の帆の頂点に届かんばかりの巨人が、誕生する。


 もちろん、その正体はゴレタ。

 周囲の箱という箱を〈形成〉して、巨大化したんだ!


「邪魔!」


 ジャイアントゴレタは、両腕を振り払う。


 ブォン!


 その一撃は、サハギンの群れを吹っ飛ばす。


「サハァァ……!」


 吹っ飛ばされた複数のサハギンは、海にまで飛び、そのまま沈む。


「ゴレタ、この場を頼む!」


「了解!」


 俺は、切り開かれた道を進む。


 その間も、前後の戦闘は続く。


 ゴレタに任せた後ろの戦闘は、問題ない。

 問題があるのは、クーデリアに任せた前の戦闘。


「ご主人、気の回し過ぎじゃないですか?」


 スラゾウの指摘は、一理ある。


 何しろ、一体、また一体――


 クーデリアは、サハギンを仕留めている。


「それなら、構わない。クーデリアに、感謝と謝罪の言葉を送るさ」


「でも、そうならない?」


「ああ、そうならない。なぜなら――」


 俺の言葉は途切れる。


 ザパァン!


 海を割る音によって。


 音の先はもちろん、船尾。

 そこには、新しい魔物の群れ。

 サハギンとは違い、見覚えのない魚類。


 こちらは――


 サハギンとは異なり、完全に魚人。

 食べるのはもちろん、戦うのも苦労しそう。

 少なくとも、サハギンよりは強いだろう。


「ご主人、新しい敵ですよ!」


「本当の増援だ!」


「本当の増援?」


 スラゾウは引っ掛かる。


「サハギンの群れの生き残りは、増援じゃない。増援に見える、別の襲撃だ」


「要するに?」


「窮地だ!」


 慌てふためく乗員を押しのけながら、俺は船尾に向かう。


「くっ、まずい……」


 クーデリアは、追い詰められつつある。


 新しい魔物は、一体だとさほど脅威じゃない。

 ただ、群れとなると、話は別。

 少なくとも、クーデリア一人だと、苦戦は免れない。


「このまま加勢するぞ……待った!」


 俺は立ち止まる。


 直後――


 立ち止まっていなかったら、ちょうどいた場所に、鳥の羽が突き刺さる! 


「鳥の羽!」


 見上げると、帆の上に奇妙な鳥がいる。


「一連の襲撃は、お前の仕業か!」


 俺の指摘に対して――


「――――」


 奇妙な鳥は、同意するように首を縦に振る。


「邪魔するなら、容赦しないぞ!」


「――――!」


 俺たちは睨み合う。


 次の瞬間――


 奇妙な鳥は、飛び蹴りを食らわすように、落下してきた!

 読んでくださって、ありがとうございます。

 ブックマーク等の応援、ありがとうございます。


 似たような展開にしたのは、後半のシーンを劇的にするためです。

 もちろん、そのシーンは、奇妙な鳥の登場と攻撃です。

 敵なのは間違いないのですが、その正体は何でしょう?

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