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第71話 中庭の争い

 前回のポイント・タロウとクーデリアは、戦うことになった!

 場所は、中庭。

 目的は、勝負。


 距離を置いて、俺とクーデリアは向かい合っている。


「クー、がんばって!」


「クー、負けないで!」


「クー……? ありがとうございます!」


 クーデリアは、略称に戸惑いつつも喜ぶ。


「ご主人、がんばらないで!」


「兄貴、勝たないで!」


「どうして、俺のことを応援しないんだよ?」


 俺は、仲間の対応に不満を抱く。


「ふっ、こういう時ほど本音が出る。勇者様は、貴様を見捨てたのだ!」


「追放されると死ぬから、冗談でもそういうことは言わないでくれる?」


「そんなに、勇者様が必要なのか?」


「勇者じゃない、仲間だ。仲間は、必要だろ?」


「下種のくせに、格好つけて……」


 クーデリアは不満そうだ。


「勝負は、どうする?」


「貴様程度に敗れる、聖堂騎士ではない」


「俺は、テイマーだぞ?」


 俺は警告する。


「それが、どうした?」


「相手は、テイマーなんだぞ?」


「私も、テイマーだぞ?」


 クーデリアは胸を張る。


「そうなのか?」


「聖堂騎士の条件の一つは、テイマーであること」


「テイマーギルドには、所属しているのか?」


「正式には、所属していない。ただ、教会経由で所属している」


 クーデリアは説明する。


「名実ともにテイマーかよ!」


「テイマーとは、立場に過ぎない。それを誇るのは、思い上がりだ」


「思い上がり、ね」


 俺は認識を改める。


 クーデリアは、思ったよりもまともかもしれない、と。


「聖堂騎士は、戦闘に特化したテイマーだ。それでも、勝負するのか?」


「もちろん、勝負する」


「なぜ?」


「無関係の相手に、仲間を渡せるかよ」


「下種ではあるが、薄情ではないのか?」


 クーデリアは意外そうだ。


「それより、勝負は?」


「貴様が、決めろ。貴様の提案したことだ」


「それなら、相手の意識を奪うか、相手に『参った』と言わせるか」


「よかろう、すぐに減らず口を叩けなくしてやる」


 クーデリアは頷く。


 それから、俺たちは戦闘態勢を取る。


「貴様、武器を使わないのか?」


「俺に武器はない」


「平和主義者か?」


「いや、武士道」


「女だと思って甘く見ていると、後悔するぞ?」


「後悔、ね」


 俺は頭を切り替える。


「(異世界王)の効果により、対象の情報を把握する」


 俺は宣言する。


『(異世界王)の指定効果、発動』」


 言葉が響き、文字が浮かぶ。


 【ステータス】


 クラス・パラディン

 ランク・C

 スキル・聖騎士C 身体強化C 精神耐性C

 エクストラスキル・不明


 【パラメーター】


 攻撃力・F-(毒の後遺症による、マイナス補正)

 防御力・F-(毒の後遺症による、マイナス補正)

 敏捷性・F-(毒の後遺症による、マイナス補正)


「Cランクのパラディンだ」


「Cランク?」


「パラディン?」


「本来なら、強敵だろう。だが、今なら勝利は確実だ」


「ご主人、その根拠は?」


「兄貴、その自信は?」


「毒の後遺症による、マイナス補正がある!」


 スラゾウとゴレタは頷く。


「貴様、何を言っている……?」


「勝利は、確実だと言ってるんだ」


「勝負を甘く見ると、本当に後悔するぞ?」


「後悔するのは、お前のほうだよ」


 俺たちは睨み合う。


「確実に勝利するために、最強無敵チートを使うぞ?」


「ご主人、本気ですか?」


「兄貴、全力っすか?」


「俺には、次のヒロイン候補が待ってる!」


「ご主人、駄目!」


「兄貴、待って!」


 スラゾウとゴレタは慌てる。


「スラゾウ様? ゴレタ様?」


「クー、逃げて!」


「クー、負けて!」


「どうしてです?」


「そのままだと――」


「殺されちゃう――」


 スラゾウとゴレタは説得する。


「スラゾウ、ゴレタ、安心しろ。跡形もなく消し飛ばす!」


「ご主人、嘘ですよね?」


「兄貴、冗談っすよね?」


「もちろん――」


 俺は言葉を切る。


「エクストラスキル――」


 俺の言葉は、途切れる。


「ご主人!」


「兄貴!」


 スラゾウとゴレタの突撃を食らって。


「うごっ!」


 勢いよく吹っ飛んだ俺は、中庭の大木に激突する。


「ぐへっ!」


 俺はうめくと、地面に膝をつく。


「お前ら――」


 俺の言葉は、途切れる。


「やはり、勇者様に嫌われているな!」


 距離を詰めたクーデリアの蹴りを食らって。


「ぐはっ!」


 俺は地面を転がり、石に頭をぶつける。


「終わりだ!」


 クーデリアは、拳を振り抜く。


 運の悪いことに、立ち上がりかけた俺の股間に!


「「「あーっ!」」」


 俺以外の三名の声が重なる。


「――――!」


 俺は、声にならない声を上げる。


「いや、これは、その――」


 クーデリアの動揺をよそに――


 俺は、地面を転げ回る。


 痛い、めちゃくちゃ痛い!


「ご主人?」


「兄貴?」


「スラゾウ、ゴレタ、治癒のスキルはないのか!」


「ありません!」


「ないっす!」


「くっころ騎士は――げほっ」


 再度、股間に衝撃が走る。


「あぁ! ごめんなさい、間違って蹴ってしまって! 本当にごめんなさい!」


 クーデリアは必死に謝罪する。


 今度こそ、俺は地面に崩れ落ちる。


 それに伴い、俺の意識は途切れた。

 読んでくださって、ありがとうございます。

 ブックマーク等の応援、ありがとうございます。


 引っ張っておいて、こんなオチなのはすみません。

 ただ、お約束の一つだと思っています。

 もちろん、目的はヒロインとの関係強化です。

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覚醒テイマーの成り上がり
設定を変えた別バージョンは、全部書き直してます。
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