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02話 「はね」


殴っても癒しても傷は治らない。

それは雨璃さんも同じなのだろうか?


東雲家の屋敷から雨璃さんを背負って帰る時に耳元で微かな声が聞こえた。

「菊野……」

性別はさておき、一体誰なのか私は頭の中で考えていた。

流石に体力が限界を超えてきたので〇〇駅に着いた後、その場に座り込んだ。

駅員以外に人が誰もいない。私の地域ってもっとにぎわっていたはずなんだけど。この町を宣伝するポスターも全て剥がれて地に落ちていた。なんだか悲しいな。

「おーい!そこの女の子ー!」

「あの人は……雨璃さんのお母様!?」

「私を知ってるんだねー。さぁ帰りますか。」

雨璃さんを抱えて動き出したお母様の足を引き止める。



「菊野って誰ですか。」







雨璃さんの家にお邪魔させて貰った。

そんなつもりじゃなかったのに。

「あの子は後悔してるの。」

お茶を入れながらお母様は寂しそうな顔で笑った。

「菊野……菊野 あゆみは中学生の時に飛び降りたの。彼女はバスケ部の次期部長にも選ばれてたし、バスケ以外のスポーツも難なくこなせた。フレンドリーな面もあってクラスメイトによく話しかけてたけど、嫉妬されてたのかよく嫌がらせをされてた。逃げたかったかのかは分からないけど、そういう事よ。」

いろんな話が頭に入ってきて整理出来ない。

とりあえず思ったことを率直に聞いてみよう。

「彼女は生きてるんですか?」


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