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狼の気持ち『八』
そういえばこいつと一緒に帰るのは
何年ぶりだろうか?
というか、こんな俺と一緒に帰っていいのだろうか?
まぁこいつはただ俺と話したいだけなのかもしれない
ここは一緒に帰った方がいいな
「いいよ」 とだけ伝えた
そして俺達は一緒に帰ることになった
「いっくんと帰るの久しぶりだねー」
横で歩きながら器用に手話で話しかけてくる
俺はそんなにも器用に出来ないから
声を出して言葉を出す
「そうだね。」
と、聞いているのはかいないのか
微妙な反応をする
こいつと会話する時いちいち顔をあうことになるから
少し恥ずかしい