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心の声『三』
「あっはは、狼くんってそのまんまじゃん」
自然に出てしまった笑い声と笑顔
「えーそんなにも笑わなくてもいいのにー」
清水さんが少し困った顔をする
そしてじーっとこちらを見てくる
「ごめんごめん、ただ考えていたわりには単純だなぁって」
俺は左手と右手を合わせ謝るような
仕草をしたが
笑ってしまう
自分でも不思議だ
「もー、謝る気ないでしょ」
清水さんは冗談まじりに言ってきた
そして清水さんは俺の笑い声に
つれられてなのか
ふふっと笑っていた
他の人からして楽しそうにしてる俺達は
恋人のように見えるが
俺達は〝クラスメイトだ〟