異世界へ
「誰だ?お前」
「いや、あなたこそ誰ですか?」
ついつい勢いで答えてしまった。
とりあえず、電気を着けないと……一瞬見えた相手の顔は、いわゆるイケメンだ。
真っ暗な部屋で足元に注意しながら、さっき消したばかりの電気を着けるため、スイッチを探す。
あ、あった。
なんとか、スイッチを探しだし着ける。
するとそこには、やっぱり美形な男が少し眩しそうに顔を歪めていた。
男は外国人?でもさっき聞いた言葉は日本語だったしな……。
「あの~私が話してる言葉、分かりますか?」
「あ?あー大丈夫みたいだな……ところでここはどこで、お前は誰だ?」
「えっと、ここは日本で私は、黒霧 舞です」
「ニホン?クロキリ、マイ?」
「日本は分かりますか?」
「いやー、俺が知る限りはそんな国は無かったな……と、いうことは本当に成功したのか……」
「あ、あの?」
後半は、ボソボソ話してたから分からなかった。
それから、何か考えているみたいだった。
そういえば、この人の名前聞いてない。
そう思い、改めてその男を観察してみる。
ブロンドの髪で、瞳は炎を思わせるような赤とオレンジのグラデーションだ。
体は鍛えているのか、服の上からも分かるぐらいの筋肉質だ。
服は騎士?のコスプレなのだろうか、腰には剣もあるし。
そんな感じで監察していると、考えがまとまったのかしっかりとした眼差しで、私を見てきた。
「お前は、家事の類いは得意か?」
「え、まぁそうですね……」
「じゃあ、人の世話をするのは?」
「大丈夫、ですけど……」
「よし、じゃあ決まりだ!」
「え、何がですか?」
「俺と一緒に、来てもらうぞ」
そういうと男は私の左腕を突然掴んだ!
「ど、どこにですか!?」
「俺の国だ」
「はぁ?」
「とりあえず、行くぞ!」
するとまた、ベッドが光始めた。
「俺は、タリウス……タリウス・シェーンだ!」
「はぁ……て、なんで私はあなたに抱えられてるんですか!」
「ん、そりゃあこの方が移動しやすいからだ……とりあえず、舌噛まないようにあんま喋んなよっ!」
「なっ!」
男……タリウス・シェーンは私を、いわゆるお姫様抱っこしたまま、光ってるベッドへ飛んだ……。
私は、咄嗟に目を瞑った。
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「あ、帰ってきたんですね」
「おう、着いた先がこの女のところだったからな」
タリウスと、また別の男の声がした。
帰って来た、てことは……もう着いたの?
私は、瞑っていた目を開けてみた……すると、映画とかで良く見る、城の中みたいな感じのところだった。
2作目になります。
1作目より、成長できるといいのですが……。
こちらも、暖かく見守って下さい。
さっそく、ブクマしていただいてとても嬉しいです。ありがとうございます。