お茶会
「ぐっ!く、苦しい……」
「もう少しですから、頑張って下さい」
ただいま、コルセットを締められています。
く、苦しすぎる。確か、これで骨を折った人もいたよね?
頑張ってって言われても、もうけっこう頑張ってると思うんだけどな……。
「よし!締まりましたわ、マイ様。お茶会当日は、あまり食べれませんからコルセットをする前に、軽く食べていて下さいね」
「分かりました」
「さて、では色とデザインを決めましょうか」
まだ……あるんですね。
今日は、本当にドレス作りだけで終わってしまった。
疲れた~。色は、濃い青色で銀の糸で刺繍をしていただくことになり、デザインはドレスはふわりと広がっていて、上は肩が出ていて胸元から首もとをレースで覆うようになっている。
お茶会は昼からなので、当日の昼からまた職人さん達が来るそうだ。
「ふぅ~疲れた~……」
「おう、やっぱり疲れてんな」
「女性は色々大変ですからね」
「本当に疲れました。当日は締められたまま過ごさないといけないなんて、この世界の女性は凄いですね」
「まぁ、この世界の女性は慣れているんでしょ」
「あれは、慣れなんですか?」
「だと思います。この世界の女性は、11からコルセットをしたりしてるので」
「そんな若いときから……」
「だからいずれ、マイさんも慣れますよ」
慣れるもんかな……ま、いいか。
「マイさんはこれからどこへ?」
「私は、部屋で休もうと思って……今日は疲れましたから」
「そうですか」
「お茶会は昼間だって言ってたな?」
「そうですが……どうかしましたか?」
「団長?」
「俺も顔出しに行くかな……」
「……団長、まさかとは思いますが……絶対に手を出さないで下さいね。厄介なことにしかならないんですから」
「いくら俺でもしねぇよ。それに、出席する令嬢達は伯爵やら侯爵やらで、位の高い人ばかりだからな」
「しっかり出席する令嬢は調べてるんですね……」
そんな位の高い人達とお茶会って、私大丈夫なのかな?
「引き留めて悪かった、ゆっくり休んでくれ」
「それでは、また明日」
「はい、失礼します」
ミスティ様に教えて貰おうかな?
マナーとか、こっちのルール分かんないし。
明日、頼んでみよう。お茶会は3日後だから、なんとかできるよね。
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「ミスティ様、よろしくお願いします」
「えぇ、マイが恥をかかなくて済むように厳しく教えるわよ」
「はい、ミスティ様」
今日は大まかなマナーを教えて貰うことになった。
お菓子は、お茶会の時に実際に出てくるようなお菓子を作って貰った。
「お茶会当日は、コルセットが苦しくて食べれないと思うの、マイは初めてコルセットを着けたまま食べるから……食べられないから、お茶とこの下の段ぐらいで、だいたいお腹がきつくなってくると思うわ」
お菓子をのせた台は、3段になっていて下から順に食べるらしい。
だんだんコルセットに慣れれば、全部の段食べれるぐらいにはなるそうだが、なにぶん初めてだから無理らしい。
こうして、ミスティ様によるマナー講座は続き、なんとかミスティ様に合格点を貰うことができた。
あの良く、映画とかで見るデザートが3段になっているやつを思い浮かべて書きました。
下の段から食べるのか、覚えてませんでしたがとりあえず、下の段からにしました。
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