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騎士に拉致られた  作者: セラ
14/87

お茶会

「ぐっ!く、苦しい……」

「もう少しですから、頑張って下さい」



 ただいま、コルセットを締められています。

 く、苦しすぎる。確か、これで骨を折った人もいたよね?

頑張ってって言われても、もうけっこう頑張ってると思うんだけどな……。


「よし!締まりましたわ、マイ様。お茶会当日は、あまり食べれませんからコルセットをする前に、軽く食べていて下さいね」

「分かりました」

「さて、では色とデザインを決めましょうか」


まだ……あるんですね。


 今日は、本当にドレス作りだけで終わってしまった。

 疲れた~。色は、濃い青色で銀の糸で刺繍をしていただくことになり、デザインはドレスはふわりと広がっていて、上は肩が出ていて胸元から首もとをレースで覆うようになっている。

お茶会は昼からなので、当日の昼からまた職人さん達が来るそうだ。


「ふぅ~疲れた~……」

「おう、やっぱり疲れてんな」

「女性は色々大変ですからね」

「本当に疲れました。当日は締められたまま過ごさないといけないなんて、この世界の女性は凄いですね」

「まぁ、この世界の女性は慣れているんでしょ」

「あれは、慣れなんですか?」

「だと思います。この世界の女性は、11からコルセットをしたりしてるので」

「そんな若いときから……」

「だからいずれ、マイさんも慣れますよ」


慣れるもんかな……ま、いいか。


「マイさんはこれからどこへ?」

「私は、部屋で休もうと思って……今日は疲れましたから」

「そうですか」

「お茶会は昼間だって言ってたな?」

「そうですが……どうかしましたか?」

「団長?」

「俺も顔出しに行くかな……」

「……団長、まさかとは思いますが……絶対に手を出さないで下さいね。厄介なことにしかならないんですから」

「いくら俺でもしねぇよ。それに、出席する令嬢達は伯爵やら侯爵やらで、位の高い人ばかりだからな」

「しっかり出席する令嬢は調べてるんですね……」


そんな位の高い人達とお茶会って、私大丈夫なのかな?


「引き留めて悪かった、ゆっくり休んでくれ」

「それでは、また明日」

「はい、失礼します」


ミスティ様に教えて貰おうかな?

マナーとか、こっちのルール分かんないし。

明日、頼んでみよう。お茶会は3日後だから、なんとかできるよね。


ーーーーーーーーーーーー



「ミスティ様、よろしくお願いします」

「えぇ、マイが恥をかかなくて済むように厳しく教えるわよ」

「はい、ミスティ様」


 今日は大まかなマナーを教えて貰うことになった。

 お菓子は、お茶会の時に実際に出てくるようなお菓子を作って貰った。


「お茶会当日は、コルセットが苦しくて食べれないと思うの、マイは初めてコルセットを着けたまま食べるから……食べられないから、お茶とこの下の段ぐらいで、だいたいお腹がきつくなってくると思うわ」


 お菓子をのせた台は、3段になっていて下から順に食べるらしい。

だんだんコルセットに慣れれば、全部の段食べれるぐらいにはなるそうだが、なにぶん初めてだから無理らしい。


こうして、ミスティ様によるマナー講座は続き、なんとかミスティ様に合格点を貰うことができた。







あの良く、映画とかで見るデザートが3段になっているやつを思い浮かべて書きました。

下の段から食べるのか、覚えてませんでしたがとりあえず、下の段からにしました。


ここまで読んで下さってありがとうございます。

ブクマしてくれている方、ありがとうございます。

これからも、よろしくお願いします。

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