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1話

※2014/09/19修正版と差し替え

※なろうの裏側で大人版の連載を始めました

そっちでは全年齢版では修正セざるおえなかった部分を修正せずそのままに一部描写を追加して公開しております


 気づいたらなんか白い部屋にいた。

 目の前には厳かな感じがする白ローブのじじぃが立っている。


 気のせいか厳しい顔つきだ。

 てかなんであたしはこんなとこにいるんだろ? いまいち記憶がはっきりしない。


夜理麻やりま 繰理くりよお主はどうしてここにいるか理解しているか?」


 目の前のじじぃが白い髭を揺らしながら偉そうに聞いてきた。

 なんだこいつ? なんか電車でスマホ使って会話してたら、こんなところで電話するな! て怒鳴ってくるクソジジイみたいな雰囲気を感じるよ。うっざ――


「知らないけど。あんた誰?」

 とりあえず無難に質問しとく。言葉遣いとか敬語とかめんどいし。


 てかくそじじいこれみよがしにため息吐きやがった。ほんとういらいらすんな。


 じじぃは嫌いだ。臭いしうるせぇし。早く死ねばいいのに。


「お前は今さっき死んでこの天界へと魂が運ばれてきたんじゃ。そろそろ思い出してこんか?」


 は? あたしが死んだ? 何いってんだこいつ? もうろくしてんのか? どっちかというとてめぇのほうが先に死ぬ方だろ。


 第一あたしはまだ二十歳になったばかりだ。死ぬわけが……いや、でもまてよ。この部屋の感じとかなんかで見たことあるような――それに……そうだ!


「思い出したようじゃな」


 むかつく。なんかこのじじいのドヤ顔がむかつく。


「……なんか刺された記憶がある。確か三十六股してた内の三十六番目の男だったかな? 金がもうないっていうからさんざん罵倒してバイバイしてあげたら急にナイフとりだして――」


「そのとおりだ。お前は逃げようとしたところを、後ろからナイフでぶすりと一突きされ即死したんじゃよ。……てか三十六股とはすごい女じゃのう」


「まぁね。あたしモテるから」

「……言っておくが褒めておらんぞ?」


 うざ。いちいちその言い方がうっざ。凄いって言ってただろうが。ボケてんのかこいつ?


「にしても刺されて死ぬなんてね。まったくアソコにならさんざん刺されてやったけど、そんな逆恨みで殺されたんじゃやってらんねぇよまじで」


「……ところでお主、そこまで記憶が戻ってこの状況で何か思うことはないのか?」


 また真面目な顔して質問してきたよ。まったくうぜぇうぜぇ。

 まぁでも思いつくっていったら――。


「もしかしてあれかい? あんた神様ってやつなのかい?」


 あたしは思ったままを聞いてみた。


「そうだ。なんだ判っとるではないか」


 偉そうに言うなハゲ。


「ちなみにお主の心の声はわしには駄々漏れじゃぞい」


 あっそ。


「いや、あっそって……わし神様じゃぞ? それがわかったならもう少し口の――」

 

 うっぜ。悪いけど別に敬語とか使う気ないんで。


「しゃべれよ!」


 めんどい。


「……もう良い。ところでお主これからどうなるかわかっているのかのう?」


 転生でもさせてくれるのかい?


「……よくそういうのを知ってるのぅ」


 アキバ系のキモいオタクと話合わすために何冊か読んだからね。イカ臭い童貞野郎が好みそうな気持ち悪い話だと思ってたけど、まさか実際に自分がそんな目に合うとは思わなかったよ。


「……そういう風に思っていてなんで話を合わす必要があるんじゃ?」


 んなの貢がせるために決まってんだろ? あいつら意外と金もってるし。

 普段は女は清楚だ! 処女だ! 2Dだ! とか騒いでる割に、ちょっとベッドの上で腰振ってやったら犬みたいに従順になるからね。


 おかげでいい思いさせて貰ったよ。


「……心は傷まんのか?」

 

 はぁ? 何いってんの? 痛むわけないじゃん。第一あいつらが金もってたってフィギュアだゲームだアニメだラノベだってキモい使い方しか出来ねぇんだからねぇ。


 それをこのあたしが有意義に使ってやろうってんだ。寧ろ感謝して欲しいぐらいだよ。


「それであの男も貢がせたんかのう?」


 あの男? あぁあたしを刺した男か。

 まぁね。根暗で不細工で趣味もアニメとか言ってキモいし、面白味も何もないクソ野郎だったけど親の遺産とかで金はあったからね。


 まぁ金つったって2,000万とかそんぐらいのはした金だったから、一ヶ月で全部貢がせちゃったけど、その分楽しませてやったんだからいいだろって。


 それなのに刺し殺すだなんて本当ふざけんんなって感じだよ。

 まぁあまり痛みはなかったからいいけど、あぁ折角だからあんた神様なんだし、あのド腐れを苦しみながら死ぬようにしてくんない?


「……確かに殺人行為は許されない事じゃ。だがのう、お主にも同情は出来んのう。中にはお主に弄ばれて自殺したものもおるじゃろう? そこまでしておいて平気な顔でいられる神経は神のわしでもわからんのう」


 はぁ? 説教とかマジ勘弁だって。大体自殺とかんなもんするほうが悪いんだろ? あたしに騙されたから自殺しましたって、はん、鼻で笑っちゃうわ。


 そんな奴は、別にあたしのせいじゃなくてもいずれ死んじまうような情けない奴だろ?

 てかさ。そんなくだらない話はいいからさ、転生させるならさっさとしてくんない?


「……そうかわかった仕方ないのう」


 そうそう。話は早いほうがいいよね。あ、赤ちゃんからとかめんどいから出来ればこのまま送って欲しいんだけど?


「何を言っておるんじゃ? まさかお主の希望がまかり通ると思っておるわけじゃないじゃろうな?」


 ……はぁ?


「いっておくが、人間に生まれ変われるだなんて思わないことじゃ。お主は尤も生きるのが厳しい世界で強者に狩られる側の生き物に生まれ変わらせてやろう。ただし記憶と知能だけは残しておいてやろうかのう。その方がより苦しいじゃろうから」


 は、はぁ? 何いってんだてめぇ! 神様がそんな事いっていいと思ってんのかよ!


「ふん。神様だから言っとるんじゃろうが。大体地獄に落とされないだけマシだと思うんじゃな。一応二十歳で死んだという事と、他者に命を奪われたというのを考慮してやっておるんじゃ」


 …………


「何じゃ? 随分大人しくなったのう? ふふ。流石に身の程というものを――」


「ねぇ。神様」


 あたしは感情を変えた。イメージは猫だ。発情期の雌猫……甘え上手で隠微で、妖艶な――


「な、なんじゃ突然変な声出しおって! そんなことしたってむ――」

 

 あたしは物欲しげに人差し指を口に含み、左右の脚をまじわすように動かしながら神様に近づいていく。


 目の前のその顔に熱い吐息を吹きかけ、髭を男の敏感なところを扱うようにゆっくりと撫で愛でる。


「こ、このバチあたりめが! いい加減に――」


「いいのよ。そんな無理しなくても」


 耳元で囁き息を吹きかける。


「や、やめ――んぐ」


 うるさい口を唇で塞いだ。右手で胸元を手繰り寄せ、彼を脱がせお互いに生まれたままの姿になる。


「あ、ふぉ、おま、何――」


 まだ神様は若干の抵抗を見せるが、もうあたしの手の中で踊ってるようなものだ


「こんなに元気にしちゃって――いけない神様……」


「ふ、ふぉおおおぉおおおおおぉお!」





◇◆◇


 それで、転生するときはこの姿のままって事でいいのよね?


「はい。仰せのままにさせて頂きますじゃ」


 あれだけ文句やら説教やらうるさかった神様は、あたしが二、三回腰を振ったら従順な豚と化してしまった。


「はい。わしは豚ですじゃ! いやしい豚ですじゃ! じゃからもっと! もっと!」


 うるさいからじじいにもらったピンヒールで踏みつけてやる。


「ぶひひぃいい! ぶひぃいいい! 最高ですじゃ女王様! もっと! もっと!」


 神様を踏みつけて、いうことをきかす女王様か、なかなかシュールだな。


 とは言えもういいや。

 こんなつまんないとこに、いつまでもいても仕方ないし。

 さっさとあたしの希望を聞いてもらって出て行くとしよう。


 じゃあ、とりあえず寿命がくるまで見た目は変わらないように。つまり綺麗なままでいれるようにしておいて。

 あとは性病とかうつされても嫌だから生涯健康でいれるように、それに餓鬼とか嫌いだから妊娠もしないようにしておいて。


「わかりましたですじゃ女王様! じゃからもっと! もっとこのいやしい豚にバツを!」


 はいはい。

 とりあえずこの豚の背中とか汚ねぇ尻とか踏みつける。ばっちぃけどまぁこれぐらいサービスしてやるか。


「はい! わしはいやしくてばっちぃ豚ですじゃ! 汚い汚物ですじゃ! あぁ! いい! もっと! もっとですじゃ!」


 こいつこんなんでこれからやっていけんのかな? まぁあたしが心配する事じゃねぇけど。


 あぁそうだ。もう一つなんか使えそうな能力――チートって言うんだっけ? そんなんつけといて。考えるの面倒だから適当でいいや。


「はい! こんな豚にご命令いただきありがとうですじゃ! だから! だから!」


 はいはい。とりあえず股間踏んでおくか。てかこいつ神のくせにどんぐりぐらいしかないんだよな。ある意味びっくりだよ。


「はい! わしは短小包茎でいやしい汚れた豚ですじゃ! あぁ! もっと! もっと!」


 ……こいつもう終わりだな。地球の未来も先はなさそうだ。


 まぁいっかもう関係ないし。じゃあ準備も済んだしいくわ。


「はい! て、えぇえぇえ! いくというのかい! わしをおいていくというのかい!」


 言うんだよ。あとは確かこの穴からおりればいいんだったな。事前に色々聞いておいたからね。


「いかないでじゃ! いかないでじゃ! おねがいじゃ! わしには女王様が必要なんじゃ!」


 うっざ。膝に抱きつくって子供かよ。女々しいなまじで。てかもう正直ようがないんだわ。たく、こいつも他の男とかわんねぇな。神とかいってて情けねぇ。


 まぁでも最後だし、おら! おら! おら! おら! おら! おら! おら!


「あん! あん! あん! あん! あん! あん! あん! 最高ですじゃ! 女王様ぁあああぁあ!」


 あ~あ、あたしが行く前に、逝っちゃったよ。まぁおかげで大人しくなったしいっか。じゃあな、どんぐり。


 あたしは恍惚とした表情で寝そべる変態じじぃ(まぁあたしがそうさせたんだけど)に別れを告げて穴へと飛び込んだ。


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