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第7話 理想と現実

 「街に危険人物が現われました。

  しかも巫女と呼ばれる女性たちと一緒らしいです。」


ハイドがゼルダ侵略団長に報告する。


 「巫女たちは、どうでも良いだろう。

  大した力はない祈るだけのやつらだ。

  逆に巫女を攻撃すれば、さすがに住民の一部が怒るだろう。」


ターゲットはユウスケだけのようである。


 「しかし、あの危険人物。

  次は、この基地を襲うつもりなのかもしれないな。

  いや、間違いなく襲いにくるでだろう。

  ハイド、基地の防衛はどうなっている?」


ゼルダはハイドに尋ねる。


 「はい、現在、ハイパーアンドロイドを100体

  待機させております。明後日には追加で100体を

  送ってくれるそうです。」


 「そうか、200体も。

  よく、本部で最新鋭アンドロイドをよこしてくれたな?」


 「こちらのデータを全て送ったので。

  本部のAIが判断したのかと思われます。」


 「しかし、時間が欲しいな。

  なんとか、しばらく街でゆっくりしていれば良いのだが。

  無理かもしれないが、ホテル管理者のジョニーに、足止めを

  させるように命令してくれ。」


ゼルダが考える。


 数分後


 「ジョニーからの連絡で、ホテル案内に成功したらしいです」


ハイドがゼルドに報告する。


 「そうか、ずっとあのホテルに

  閉じこもっていてくれれば良いのだが

  防衛AIの様子はどうだ。」


 「防衛AIは、すでに計算しているようです

  ハイパーアンドロイドを全部配備させています。

  やはり、相当、警戒をしているようです。」


防衛AIは治った。

というよりは、故障をしていないことがわかった。

造船工場が破壊された情報をインプットし

危険人物の能力を推測できるようになったことにより

また、動き出したのだ。


 「あいつは、絶対にこの基地には来るであろう

  監視体制を強化しておいてくれ」


ゼルダがハイドに命令をする。


 「しかし、お客様へのプライバシーの観点から

  あのホテルの中には監視カメラがありません。

  如何致しましょうか?」


ハイドがゼルダに伺いを立てる。


 「まあ、やむを得ないな。

  やつに怪しい動きがないか

  従業員に動画の隠し撮りをさせるように、

  管理者のジョニーに命令しとけ」


 「街中の者たちに協力をお願いしたり、

  防衛軍とやらにも脅しをかけましたが

  まあ、あの危険人物には、

  傷ひとつつけることも無理でしょうね。

  色気仕掛けなんて効かないでしょうし。」


 数時間後


 「危険人物が死にました。

  メイドひとりに、メッタ刺しされました。」


ハイドがゼルダに、

ジョニーから送られた動画を見せながら報告する。


 「うそでしょ。そんな簡単に。」


ゼルダはあっけにとられた。


 「間違いなく死んだ。

  あまりにも可哀そうな姿で。

  しかし、黒色アンドロイド全軍よりメイドの方が

  強かったというのか?」


ゼルダの思考はわけがわからなくなってしまった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 「大丈夫そうですね」


 「そうだすね。

  あそこが大きくなってるだす。」


 「握れば、起きるかな?」


 「握るだけじゃ、駄目なんじゃない」


 「しかし、これで、ユウスケに貸しを作れるわ。

  何を命令してやろうかしら?フフフフフ」


俺の周りで聞いたことのある声がする。

俺はどうしたんだっけ?

メイドさんが俺の背中を洗うとかで・・・・・

いっぱい刺された。


死んだんだっけ?

生き返ることをイメージしたっけ?

しかし、体の感覚はある。

生きている。

しかも、何やら裸で大事なところだけ何かが乗せられている。


 「では、スイッチオンは私がやるだすね。

  握って動かせば良いんだすよね。」


赤髪のアンの恐ろしい声が聞こえてくる。


俺は、ガバッと体を急いで起こした。

自分の状態を確認すると裸でタオル一枚が大事なところに。

恥ずかしい。

 

 「見ました?」


俺は4人娘に聞いてみた。


 「何も見てません。」


4人娘はそっぽをむいて声を揃えて言う。

その後、俺は服を急いで着たのだが

俺が殺されてからの経緯をみんなに聞くことにした。


 「風呂場から誰がここに俺を運んでくれたの?」


俺が聞くと


 「ジョニーがユウスケ隊長の遺体を従業員と運んできてくれました。」


金髪のハニーが答えてくれた。


 「誰かに殺されたと言ってましただすよ。

  あと、体を奇麗にふき取っておきましたって。」


アンが補足説明をしてくれる。

良かった。体はジョニー達が拭いてくれたのか。


 「俺、エレナから教わった生き返りの方法を実践した覚えが

  ないんだよな。

  それに沢山刺された気がするんですけど。」


俺はボソリと呟いた。


 「死にたて、ホカホカだったし、

  刺し傷だけだったので、簡単だったよ。

  あとは、たくさん血を失っていたから

  私たちの血を分けてあげるくらいで直ったよ。」


青髪のジュリアンが教えてくれたが。

血をわけてくれた?

献血みたいに言うが、どうやって。

血液型とか関係ないのか?

しかし、俺の体の中にみんなの血が。

感謝しなければならない。


 「ユウスケはちゃんと生き帰りの方法をやって成功したよ。

  普段から、イメージしてたから大丈夫だったんじゃない。

  私のおかげね。」


エレナが、すごく偉そうである。


 「あっ。そういえば、俺を殺したメイドさんは

  どうしたんだろう?」


俺は、思わず言ってしまった。

やばい。

俺を殺した犯人がメイドさんだとバラしてしまった。

メイドさんの命が・・・・


 「やっぱり、あのメイドだったのか。

  感謝しなくちゃね。」


エレナが言う。

感謝?


 「フフフ、ユウスケ。

  誰のおかげで生き返られたか、わかっているわよね。」


エレナが不敵な笑みを浮かべながら俺に問うてきた。


 「は、はい。みなさまのおかげです」


俺は、オドオドしながら答える。


 「聞きましたか?みんな。

  ユウスケが私たちの下僕になるそうです。」


エレナが両手を広げ、声を大にして言い切った。


誰が下僕じゃ

確かに感謝はしているが。

俺はエレナにゲンコツを喰らわしてやった。


 「いたーい。

  下僕のくせに何するのよ」


エレナが半べそを掻きながら騒ぎ出す。


 「確かに感謝はしている。

  しかし、何で俺がお前たちの下僕にならなくちゃ

  ならないんだ?」


俺は当然の主張をした。


 「そんなプレイも好きでしょ。

  ユウスケは」


エレナが言いきった。

確かに、そういうプレイも。

いや、違う。


 「まあ、本当に感謝はしているよ。

  みんな、ありがとう」


俺は、4人娘に頭を下げた。

そんなやり取りをしていると


 トンットンッ


部屋がノックされた。


 「食事をお持ち致しました」


ドアの外でメイドさんの声がする。

俺は、何故か恥ずかしくてベットに寝た。

俺を殺したメイドさんと顔を合わせたくない。


メイドさんは部屋に入ると正座しながら


 「お連れ様につきましては、誠に申し訳ありませんでした。

  当ホテルには監視カメラが無いので、

  犯人がわからないのですが、

  何とかこちらでも犯人を捜しますので」


犯人が丁寧な口調で頭を下げた。


 「大丈夫です。犯人を捜す必要などありませんよ。」


何故か、エレナがまた巫女モードに入った。


 「えっ、ですが。大事なお連れ様が・・・・・」


メイドさんが頭を少し上げて驚いている。


 「私には見えます。

  自分に色々な言い訳をしながらも殺してしまい、

  とても苦しんでいる犯人の姿が見えます。」


エレナ巫女様がお告げをしている。


 「えっ。えっ?・・・・・・・」


メイドさんは戸惑っている。


 「私にも見えます。

  女性です。女性の犯人が苦しんでいます姿が見えます」


ハニー巫女様もお告げした。


 「あー私にも。

  メイドです。

  メイドが苦しんでいる姿が見えます」


アン巫女様も


 「私にも見えます。

  そのメイドが、

  今、食事を運んでいる姿が見えます」


とどめは、ジュリアン巫女様だ。

どんだけ、インチキな宗教団体なんだ。

この巫女様達は。


 「すみません。すみません。私どうしたら・・・オエッ・・」


メイドさんは、嗚咽を吐くほど泣きはじめ、

食事を運ぶどころではない。

そりゃそうだ。

人を殺してしまった罪悪感は半端ではない。

 

そんなメイドさんを、ほったらかしにして

巫女様たちは自分たちの食事を自ら運んでいる。

なんか、

メイドさんが巫女様たちにイジメられて、

滅茶苦茶可哀そうになってきた。


 「気にしなくて良いですよ。

  もう二度とあんなことしないほうが

  良いと思いますけどね」


俺は、メイドさんの肩を叩いて慰めた。

メイドさんの涙は止まったが

メイドさんの顔も体も固まった。


 「すみません。すみません。」


メイドさんは先ほどから俺に謝ってばかりだ。


 「だから、もう良いですよ。

  その、理由を教えてもらって良いですか。」


俺は、優しく微笑んでメイドさんに聞いてみた。


 「実は、ホテル管理人のジョニー様から

  もし、殺せたら、一生遊んで暮らせるほどのお金が

  もらえると言われまして。」


メイドさんは俺の微笑みに引きながらも答えてくれた。


 「お金?」


 「すみません。すみません。

  昔はお金なんて無くても良かったのですが、

  今は、お金が無いと色々と大変で。

  お母さんが・・・・・・・・」


メイドさんは言葉が詰まった。


 「そうか、お母さんが病気なんだね、それで仕方なく。」


俺は優しく微笑んだ。


 「いえ、いっぱい食べるので、食費が大変で」


メイドさんが答えてくれた。

うん、このメイドを俺もイジメたくなってきた。


 「お金が無いと大変というのは、どういうことなんですか?」


ハニー巫女様がメイドさんに尋ねている。


 「この街では、今、お金が流通していまして

  私も、借金をして色々と買い物をしてしまったんですが

  利息だけでも払うのが大変なんです」


メイドさんが困った顔して話す。

お母さんが食いしん坊なだけが原因ではないということね。


 「何を買い物したの?」


どうでも良い質問をしてしまった。


 「はい、抗酸化作用のある食べ物が美容に良いと聞いたので

  レモンを大量に買ったり、洋服買ったり、おいしいもの

  食べたり。

  ホストに貢いだり。

  テヘッ。」


 何がテヘッだ。本当にイジメたい。


 「出挙ではなく、利息?

  利息というものは禁止されていたはずではないのか?」


ジュリアンもメイドさんに聞いた。


 「はい、しかし、カルヴァン様がここの領主になってから

  街を発展させるために、お金をたくさん使いはじめたのですが・・・

  その際に、何故か利息というものが生まれまして、

  あっ。

  でも、おかげで本当に街はすごく発展しているんですけど」


メイドさん本人も良くわかっていないかもしれない


 「誰が、お金を発行したり、管理をしたりしているの?」


俺は聞いてみた。


 「商人のネイル様です。ジョニー様のお父さんです。」


あら、ジョニー様関係。

やっぱり、商人がお金を発行しちゃっているんだ。

そりゃあ、ヤバい。


 「それで、お金はもらえそう?」


 「いや、駄目ですね。あなたを殺せていないので」


殺せていない?

そうだよな、俺は生きている。

いや、いや・・・・

俺を殺したのは間違いないだろう


 「いや、大丈夫でしょう。

  間違いなく、俺を殺しているんだから。

  俺、間違いなく死んだよ。

  メイドさん頑張ったよ。

  うん。

  堂々ともらってきなよ」


 「あれっ。

  そうですよね。

  もらえますよね。

  私、あなたを間違いなく殺したんですから。

  頑張りましたもんね、私。」


何か、不思議な会話だ。

しかし、ここの星でも、お金か。

お金は、人を狂わすものだ。

 

この星の人ほど精神が強くても

世の中が変われば、人の精神が変わっていく。

逆に言えば、人の精神で世の中を変えられるのだが。


しかし、このメイドさん。

よくよく聞けば、

お客様の夜のお世話などもして働いているとか

そして、このホテルではそんな娘が何人も働いているらしい。


 「それでは、私、お金をもらって、とっとと

  この仕事辞めて、田舎に帰ります。

  この度は、本当にご迷惑をおかけしました。」


色々教えてくれたメイドさんは、

そう言って部屋から出て行った。


その後、初めて俺達はホテルで食事を食べた。

まあまあの味である。しかし何か物足りない。

味が薄いのである。

ジャンクさがたりない。

そこで、俺はリユックからマヨネーズと醤油を取り出した。


 「ユウスケ隊長・・・それは?」


ハニーが白身魚にマヨネーズをかけている俺に聞いてきた。

俺は、各小皿にマヨネーズと醤油を盛ってあげた。


 「少し、試しに付けて食べてみれば?」


みんなに、マヨネーズ醤油を勧めてみた。


 「あら、何か付けた方が全然美味しい」

 「本当だ。もっと下さい」

 「さすが、ユウスケ隊長、魔法使いみたい」


なかなか、俺の星の調味料は好評だ。

食事も少しのアレンジで全く違う味になる。

料理に限界はないのである。


まあ、しかし、もう死にたくはないな。

痛いし、辛いし、怖いし。

考えてみれば、敵はいつでも俺の命を狙っているのだ。

いかなるときも油断をしてはならないと、

俺は心に誓うのであった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 「何回、死んだんだ?」


ゼルダ侵略団長がハイドに尋ねる。


 「今回で5回目ですね」


ハイドが答えた。


 「何で、あいつは、あんな簡単な罠に何回も

  ひっかかるんだ。」


ゼルダが、呆れたように呟く。


 「今回も、木の枝に引っかかった下着を取ってください

  とか頼まれて、後ろから刺されたようです。

  ハハハハハ。馬鹿ですよね。」


ハイドが笑いながら報告する


 「前回なんか、スカートの中を確認してくださいとか

  頼まれて、スカートを覗いている時に頭を石で殴打だぞ。

  あれが本当に危険人物なのか?」


ゼルダも苦笑しながら話している。


 「それで、こちらは追加のハイパーアンドロイドが

  送られて、合計200体揃いました。

  防衛AIの計算でも100%の確率で防衛可能と

  なっています。」


ハイドがゼルダに報告する。


 「そうか。ならば心配はないな

  しかし、殺しても、生き返るのでは。

  いや、跡形もなく消せば問題ないのだ。」


ゼルダが当たり前のことを言う。


 「危険人物は何故、何度も死んでいるところを我々に

  見せつけているのでしょうか?」


ハイドが真剣な顔でゼルダに聞いてみる。


 「そうだな。

  いくらなんでも、あんな馬鹿な死に方を

  何回もする奴はいない。

  我々に自分は馬鹿だと信じ込ませているのだろう。

  いったい、どういう作戦なんだ。」


ゼルダは真剣な顔で悩む。


 「防衛AIに今回のデータもインポートして

  再計算させろ。」


ゼルダは、絶対に失敗が出来ないのだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 「うん。もう完璧だ」


俺は、呟いて起き上がった。


 「完璧じゃないわよ。2日で何回死んでいるのよ。

  さすがの私だって、ありえないことよ。」


エレナがさすがに怒っている。


 「そうですね。次はありませんよ」

  ユウスケさん」


金髪のハニーも困った顔で俺を睨む。


 「アソコがついているのが、いけないんだすかね。

  次は取ってしまいましょうか?

  ユウスケさん。」


赤髪のアンは、恐ろしいことを言ってくる。


 「はあ、でも、私達もエネルギーを使いすぎたよ。

  今日の夜も、いただくからね

  ユウスケさん、」


青髪のジュリアンが笑みを浮かべて話してくる。

そう、おれは勇者ユウスケ様から

ユウスケ隊長になり

今は、ユウスケさんに格下げになった。

 

しかし、生き返りについては完璧だ。

うん、作戦どおりだ。

俺は自分に言い聞かした。

 

相手の作戦が巧妙すぎるのだ

俺は常に油断をしないで行動しているのだ。

これは仕方が無いのだ。


 「それで、ユウスケ、エネルギーはどうなのよ

  回復したの?」


エレナが珍しく心配して聞いてくれた。


ここに泊まって、もう2日である。

回復はしているハズなのだが・・・・

何かよくわからないが、

満タンのイメージにならないのである。

常に、足りないような気がしている。


 「まだ足りない感じなんだよな。

  まあ、とりあえず、温泉にでも入ってくるよ」


俺はエレナにそう答えて、懲りずに温泉に向かうのであった。


いつも、一人の時を狙われるのだが

さすがに、もう、狙われないであろう。

ここのメイドさんは5人だ。

その、すべてのメイドさんに俺は殺されている。

なので、ここに俺の強敵はもういないはずなのだ。


俺は、タオルを一枚で大切なところを隠して

温泉に入った。

まずは、体を洗わなくては・・・・・


 ガラガラ


誰かが入ってきたようである。

万が一、メイドさんならさすがに俺を舐め過ぎだ。

俺もそこまで馬鹿ではない。


 うん?

何人いるんだ?

湯煙で人数も男か女かもわからない。


 「いたいた。ユウスケいたよ」


エレナの声である。

ここは男湯だぞ。

間違えて女湯に入ってしまったのか?

いや、そんな訳がない。

エレナが俺を探している感じからも、ここは男湯だ。


4人の女性が近づいてきた

そう、巫女様達である。

みんなタオル一枚で大事なところは隠している。

 

男は、このタオル一枚で充分であるが

女性はこの一枚ではエロ過ぎるだろう。

その・・・見えそうで見えない感じなのだが


 「ど、どうしたんだ。ここは男風呂だぞ。

  だ、駄目なんだぞ。

  女性が入ってきたら。」


俺は、オドオドしながらエレナ達に言ってやった。


 「大丈夫よ。ホテルの人には許可貰ったし

  みんなで、ユウスケの体を洗ってあげようと思ってさ」


何が思ってさだ。

絶対にいつものパターンだ。

いつもの地獄を味わってなるものか


 「悪いね。お願いします。」


俺の口が勝手に動いてしまう。


何で、こんなにテクニシャンなんだ。

いつもの下品な感じでいてくれればよいのに

やさしく、俺を洗ってくれる。

しかも、みんなのタオルが濡れて透けている気が・・・

まわりから見たらハーレムだが

当の本人は地獄である。


 「私は背中を洗ってあげるね。」

  エレナが背中を洗ってくれている。

  なんか、優越感を感じられて良い感じ。


 「手を上げるだす。脇の下も洗うだすよ。」


赤髪のアンは、脇の下を優しく洗ってくれている。

とても、気持ちが良い。


 「足を、私のここに乗せて。」


青髪のジュリアンは、自分の腿に俺の足を乗せて

足の指まで洗ってくれている。

王様気分だ。


 「気持ち良いですか?

  ユウスケさん。」


金髪のハニーは、俺の胸辺りを洗ってくれる。

うん、気持ちよすぎです。


 「ユウスケ、股間が大変になっているよ。」


エレナ博士、

そういうことは、気付いても言ってはいけない。

そのセリフは、

極楽タイムの終わりを告げるのである。


 「べ、別に。

  こ、これが普通の状態だから」


俺は、そう言って自らお湯をかけて

急いで逃げるように浴槽に向かった。

 

俺は浴槽に浸かっている。

何故か、エネルギーが満タンに近づいている。


巫女様達の姿が湯煙で見えないが

キャッキャッ言いながら体を洗っているようだ。

本当にこいつらには緊張感が無い。

 

明日は、この4人を街において

俺だけで敵の基地に行ってみよう。

いつまでも、こんなことをしていられない。

 

ここのメイドさん達は、ちゃんとお金をもらえただろうか?

別に俺が心配することではないが、

もらえていなかったら、俺の殺され損になってしまう。


 「失礼しまーす」


ハニーがそう言って俺の隣に座ってきた。

アンもジュリアンも、そしてエレナも湯船に入ってくる。


俺は、4人に囲まれた状態で湯船につかっている。

ハニーとアンの肌がくっついて心地が良い。


 「明日、敵の基地に行こうかと思っているんだ。

  おそらく、この街が襲われることは無いと思うけど

  みんなは、この街を守っていて欲しい」


俺は、高鳴る鼓動とは逆に、冷静に格好よく話した。


 「わかったわよ。大丈夫、任せて」


俺の正面のエレナが珍しく素直だ。


 「感謝しているわ。ユウスケ。

  私達だけではどうしようもなかったから」


エレナが上目使いで話してくる。

おかしいぞ

エレナらしくない・

何か企んでいるのか?


 「そうですわね。私たちのために何度も死んで」


隣のハニーもしんみり感謝してくれている。

死んだのは自業自得なんだけど。


 「敵の基地には何があるかわからないだす。

  恐らく、想像以上の戦力が」


アンが心配してくれている。


 「生きて帰ってきてね」


正面のジュリアンも真剣な眼差しで話してくれる。


うんうん。

これだよ、これ。

仲間って感じ。

仲間の期待と心配を背負って

命がけで俺は敵の基地に向かう。


 「大丈夫だ。みんな。

  俺に任せてくれ。

  きっと、敵を倒して帰ってくる」


俺は、仲間達に誓った。

良く考えたら

敵を倒すのではなく

話し合いが目的だった気がするが

この場では、どうでも良い。


そして、何故かエネルギーは満タンになっていた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


俺は今、敵の基地の前にテレポーテーションしてきた。

当然ひとりである。

仲間を危険にさらすことは出来ない。


昨日、満タンだったエネルギーは何故か

今日の朝には、半分に減っていた

多分、仲間達が勝手に奪ったのだろう。


しかし、それで良いのだ。

仲間達がそれで身を守れるならば。

俺のことなど、どうでも良い。


 「どのようなご用件でしょうか」


監視アンドロイド1体が俺の前に現れ話しかけてきた。

良かった。

エレナの星の言葉だ。

敵もさすがに翻訳技術がすごいのだろう。


 「いや、御迷惑をおかけしたお詫びと、

  これからのことについて、話し合いをしたいと

  思いまして。」


俺は監視アンドロイドに話しかけた。


 シーン


 「そうですか。では、ここでお話を伺います」


監視アンドロイドが話す。


ここで?

随分、失礼じゃないか?

話し合いというのは膝と膝を合わせて行うものだ。


 「いや、出来れば直接お会いして、

  お話合いが出来れば良いのですが」


俺は丁重にお願いする。


 「嫌です。どうせ、暴れるでしょ、破壊するでしょ。

  面倒くさいので死んでください。

  どうせ生き返るでしょうから。

  消滅して下さい。」


何か、監視アンドロイドがヒステリックになっている。

失礼な。そんな、いきなり破壊するなんて

俺はしたことがないと思う。


そんなことを思っていると

黄金のアンドロイドが5体、いつものように

テレポーテーションで現れた。


きっと黒アンドロイドよりも強い

俺は知っている。

テレビで見た宇宙戦争にいたアンドロイドだ。

俺の精神エネルギーは半分程度

勝てるのであろうか?


そして、相手は手からレーザーではなく

超熱放射をうってくるはず。

ものすごいエネルギー波なのだ。

 

バリアは効かない

木っ端微塵どころでなく

蒸発するだろう。


ヤバいよな。

この状況って。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


レーザにはバリアが効いた。

しかし、あの超熱放射はバリアでは防げないであろう

テレビでも、熱放射には熱放射で対抗していた。


そんなことを考えていると

横に並んだ黄金アンドロイド5体は

一斉に手から熱放射をうってきた。

とても広範囲な攻撃だ。

普通に高速で移動しても間に合わない。

 

しかし、レーザーよりは遅い。

タイミングを読めば避けられる。

俺はテレポーテーションを使って

黄金アンドロイドから相当距離をとった横に位置する場所まで移動した。

俺がいた場所は、土がえぐられ消滅している。


黄金アンドロイドも高速で移動したようだ。

地上に3体、そして、空中に2体だ。

さすがに、5体で、ばらけた位置から、一斉攻撃されるのは

きつい。

 

しかし、今度は俺の攻撃だ。

一番近くで地上にいる黄金アンドロイド目掛けて、

俺の精神エネルギーを物質熱エネルギーに変換して

手のひらから、俺も熱放射をぶっ放す。

こちらも相手のバリアなど関係ない。


俺の放った攻撃は1体に命中した。

熱放射は相手のアンドロイドより狭い範囲に集約したのだ

威力は強大で後には何も残っていない。


あと4体。

俺のエネルギーはもつのであろうか?


空中に飛んでいる黄金アンドロイド2体は、

こちらに、熱放射を同時に撃ちまくってきている。

どれだけのエネルギーを蓄えているんだよ。

あの体に。


俺も、空中に逃げるように超高速で飛ぶと

俺の動きを予測したかのように、地上の2体が

熱放射を放ってくる。

逃げられない。


 「テレポーテーション」


俺は、地上の1体の真後ろにテレポーテーションすると同時に

後ろから熱放射を放ち、消滅させる。


 残り3体。


俺の方へ目掛けて空中の2方向からまたもや熱放射が放たれるが、

今度もテレポーテーションで地上に残る1体の真後ろにつき・・・・


いや、テレポーテーションの移動位置まで予測され

空中から、

俺のテレポーテーション到着位置に強力な熱放射が・・・・


俺も予想していたので、

さらに、一瞬でテレポーテーションして

今度は、予測されない空中の適当な場所に移動した。

 

俺がいた場所にいた黒アンドロイドは味方の熱放射

で消滅している。


 残り2体。


俺が移動した場所に

空中にいる黄金アンドロイド1体から

間髪入れずに熱放射が放たれるが、今度は逃げずに

俺も同時に放つ。

 

相手より強い熱放射なら問題はないのだ。

相手も空中では動きが遅い

俺の攻撃は的中し、相手は跡形もない。


残り1体は、いつのまにか地上に降りていた。

空中では分が悪いと判断したのだろう。

そして、地上に降りてきた俺に

音速のような超高速で向かってくる。

俺のテレポーテーションを警戒しているのであろう。


このパターンで考えられるのは


俺は、黄金アンドロイドが近づいてきても、

動かないでいたが、

ギリギリまで接近してきた瞬間、

テレポーテーションで敵の基地の門の前まで移動した。


案の定

先ほどいた場所で大爆発が起きている。

通常に戦っては俺に勝てないと予測し、

俺を道連れにしようと自爆したのだろう。

俺は、カッコ良く決まった感じがした。


ふう。

これだけエネルギーを使って5体しか倒せない。

しかし、半分しかなかったエネルギーは、まだ余裕がある。

あの熱放射は相当エネルギーを使っているはずなんだが。

どうしてだろう?

前より、エネルギーの許容量が増えたのかもしれない。


次はまた、200体くらいの黄金アンドロイドが

現われるのであろうか?

そしたら、エレナから教わった爆破のほうが良いか?

使うとエレナに怒られそうだから使わなかったけど。


そんなことを考えていると

予想外に、黄金アンドロイドではなく

監視アンドロイドが1体、現われた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 「危険人物が現われました。

  どういたしますか?」


ハイドがゼルダにお伺いを立てる。


 「防衛AIの発動は待っていろ。

  とりあえず、監視アンドロイドで

  様子を見よう」


ゼルドがハイドに言う。


 「近づいても何もしませんね」


 「よしっ。監視アンドロイドのマイクを

 俺によこせ」


 「どのようなご用件でしょうか」


ゼルダが危険人物に監視アンドロイドを通じて話しかける。


 「いや、御迷惑をおかけしたお詫びと、

  これからのことについて、話し合いをしたいと

  思いまして。」


相手が返答してきた。

こいつはふざけているのか?

こちらの全軍、そして造船中の宇宙船から母船まで

全て破壊しておいて、御迷惑をおかけした?


しかも、話し合いたいだと。

こんな危険人物と話し合う馬鹿がどこにいるんだ。

馬鹿にしているのか?

しかし、相手を怒らせてもいけないだろう。


 「そうですか。では、ここでお話を伺います」


ゼルダは丁寧に話す。


 「いや、出来れば直接お会いして、お話合いが出来れば良いのですが」


相手が返答してきた。


アホか

こんな奴を基地の中に入れられるか。

どうせ、また、ぜーんぶ破壊するんでしょ。

駄目だ、もう、我慢の限界だ。


 「嫌です。どうせ、暴れるでしょ、破壊するでしょ。

  面倒くさいので死んでください。

  どうせ生き返るでしょうから。

  消滅して下さい。」


ゼルダは相手に向かってお願いした。

どうせ、すぐにこの世からいなくなる。

黒アンドロイドは対アンドロイドに優れているが

ハイパーアンドロイドは対惑星や対宇宙船のアンドロイドだ。

 

こんな、人間1人に対して使うアンドロイドではない。

ハイパーアンドロイドなら1体でも十分だと思うのだが


 「防衛AIを発動させろ」


ゼルダがハイドに命令する。


 「ハイパーアンドロイド5体が出撃しました」


ハイドがゼルダに報告する。

ふむ、防衛AIは5体も。

念には念を入れいているのか?

まあ、前の失敗は繰り返さないだろう。


 数秒後


 「ハ、ハイパーアンドロイド5体全滅です。」


ハイドの声が震えている。


 「計算・再計算・・・・・・・チクショウ・・・」


 「防衛AIがまた

  ハイパーアンドロイド全軍出撃させようとしています。

  どうします?

  どうします?

  私には、とても嫌な予感しかないのですが。」


ハイドがオドオドしている。


 「駄目だ。防衛AIを停止しろ。

  俺も嫌な予感しかしない。

  何で、俺がこんな思いをしなくちゃいけないんだ。」


ゼルダが泣きそうである。


 「どういたしますか?

  話し合いをしてみますか?」


ハイドもゼルダに同情している。


 「もう、ギャンブルだ。

  どうせ、俺たちが死ぬことはない。

  仕方ない。

  監視アンドロイドを向かわせろ。」


ゼルダは諦めたように言った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 「どうぞ、中にお入りください。

  あと、暴れないと約束して下さい。

  本当にお願いします」


監視アンドロイドから泣きそうな声が聞こえてきた。


 「当たり前です。

  暴れる事なんてしません。

  話し合いに来たんですから」


俺は心をほっと撫でおろして返事した。

すると、基地のバリアが解除され

門のゲートが開いた。

ゲートの中には車のような乗り物が

浮いている。


 「その乗り物に乗れば会議室まで行けます」


監視アンドロイドが説明してくれた。

 

 「ありがとうございます」


俺は返事をして、その乗り物に乗る。

すると、20cmくらい浮いて静かに動き出した。


あら凄い。

重力波の影響を受けていない?

重力空間を制御しているのか?

いや、電磁波か何かだろうか?

どういう仕組みなんだろう?


門から基地内に入り、器用に廊下を静かに走る。

走るというよりは飛んでいる。

そして、

大きな扉の前で止まった。


 「ここで、降りて下さい。」


乗り物のスピーカーから声がした。

俺が、乗り物をから降りると

自動で大きな扉が開いた。


 「どうぞ、こちらへ」


扉の裏で立っていた男は、スラッとして落ち着きのある感じだ。

俺を扉の先にあるソファーに案内してくれた。

あとから名前がわかったが、ハイドさんという方である。


俺は、ソファの前に立っているエリートっぽい

やはり、落ち着きのある男に挨拶をする。


 「はじめまして、私はユウスケと申します。

  この星の物ではありませんが、

  何というか、巻き込まれた犠牲者です」


俺は簡単に自己紹介をした。


 「私はゼルダです。アクアット星からきました。

  この星ラクーンの管理責任者をしています。」


ゼルダという美男子が自己紹介をしてくれた。

そっか。相手の星はアクアットっていうんだ

それでエレナの星がラクーンっていうのか。


 「どうぞ、お座りください。

  それで、話合いというのは

  どういう内容でしょうか?」


ゼルダさんが直球で質問してくる。


おれは、応接ソファーに座った。

めちゃくちゃ座り心地が良い。

俺は座ってから前のめりになり、両手を組んだ。


 「そうですね。

  ラクーンの人たちから色々聞いたのですが

  ゼルダさんたちは、非常に友好的で

  色々と教えてくれると

  中には神様扱いしている人たちもいるようで」


まずは、相手を褒める。これ基本。


 「当然です。

  我々は資源を頂いていますから、

  そのお礼として、我々が出来ることは

  最大限に貢献したいと考えています。」


ゼルダさんが笑顔で答えてくれる。


 「その、資源なんですが

  この小さな星で、資源を摂取するのは

  この星にとって危険ではないのですか?」


まずは、ジャブだ。

ここから、会話のボクシングだ。


 カーン。

俺の頭の中でゴングは鳴った。


 「なるほど。

  お詳しいようですね。

  当然、計算しています

  星に影響が出ない量までしか頂きませんよ。

  我々にとって大事な星ですから。ラクーンは」


ゼルダさんは、

ソファに背中をもたれながら余裕で回答してくれた。

ジャブは軽くよけられた。


 「大事な星?

  それは軍事上、重要ということですか?」


もうひとつジャブだ。


 「いや、観光地でもありますし

  友好的な星は増えた方が良いでしょう

  軍事的な目的などありませんよ。」


ゼルダさんの態度は変わらない。

今度は、軽く防御された。


 「そうですか。

  てっきり、ここを戦場にすることが目的かと

  そうでなければ、ここが重要な軍事拠点で

  相手に奪われると困る星とか」


軽くストレートを放って様子をみた。


 「ハハハ

  手厳しいですな。

  確かに我々は敵国カムーンと緊張状態に

  あります。

  だからといって、この星を犠牲にするなど

  ありませんよ。」


ゼルダさんは動じない。

これも簡単に防御された。


 「そうですか。

  私の星でも昔、戦争がありまして

  大国が他国を利用して代理戦争をさせたり

  他国を戦場にしたりすることが多かったので。

  申し訳ないです。疑ってしまい。」


俺は、意表をついたフックをくらわす。


 「まあ、よくあることですね。

  しかし、当方ではそんなことはありませんよ。

  我々はラクーンとは友好関係を結んでいるのです。」


ゼルダさんは少したじろいだ。

防御の上からだが、少しは効いたか?

しかし、くやしい。中々、ダメージを与えられない。


 「なるほど、安心しました。

  因みに、相手の敵国カムーンとあなた方の星

  アクアットそして、この星ラクーンの位置関係は

  どんな感じなんですか?」


フェイントを仕掛けてみた


 「カムーンがこの場所だとすると、ラクーンが

  このあたりで、我々のアクアットがこのあたりの

  感じですかね。」


ゼルダさんが机の上で、位置関係を教えてくれた。

俺のフェイントにのってきた。


 「なるほど。

  この星ラクーンは敵国カムーンに非常に近くて

  あなた方のアクアットからは遠いのですね。

  これでは、敵国カムーンから見ると、

  ラクーン、つまりこの星を脅威に感じてしまいませんか?」


俺は再びジャブだ。


 「いやいや、ですから、

  我々が、このラクーンを守ってあげるわけですよ。」


ゼルダが何を言っているかわからなくなってきた。

ジャブがヒットだ。


 「いや、脅威を感じさせている原因はアクアット星でしょ。

  原因を作っておいて、守るっておかしくないですか?

  それに、軍事目的ではないんでしょ。

  造船工場は、工場だけでなく攻撃基地なども

  建設されていましたけど。」


俺は再びジャブ


 「だから、この星を守るためですよ。

  この星が、

  カムーンに占領されたら可哀そうじゃないですか」


ゼルダが何か焦ってきた。

ジャブが効いている。


 「結局、実際は、真っ先に

  この星が戦争になるけど、

  守ってあげるということですよね。

  住民ではなく、この星というエリアを。」


俺はジャブを止めない。

ジャブを制する者は世界を制するのだ。


 「言いたいことは、わかります。

  では、我々がいなくなったら

  どうなりますか?

  カムーンが絶対に侵略しますよ

  ラクーンのみんなが奴隷にされてしまいますよ」


ゼルダの反撃だ。

俺はジャブを喰らった。


 「そんなの、この星の人が

  決めることです

  あなた方が決める事ではないと思いますよ。

  それに、あなた方、アクアットの基地がない方が

  ラクーンは危険視されずに安全なのではないでしょうか?」


冷静に言い返した。

苦しい体勢から俺はストレートで応酬。


 「現実は厳しいのですよ。

  仮定の話では、自分の星の民を守れないのです。

  それは我々の星も、この星も一緒です。

  確かに、この星の人々は犠牲になるかもしれない。

  しかし、我々がいなければ、もっと悲惨になるかもしれない。

  ・・・

  あなたとでは話がかみ合いませんね。

  我々に出て行ってくださいということでしょうけど。

  無理なんです。

  ただでさえ、不利になってきているというのに」


ゼルダさんが軽やかに避けた。

やはり、大振りでは当たらない。


 「あなた方が不利とか有利とかは

  私には関係ありませんけどね。

  この星の巫女が、あなた方に出て行って欲しいそうなので

  まあ、話し合いに来ただけなのですよ。」


俺は、興奮気味になった会話を沈めた。

一度、距離をとったのである。


 「こちらが不利になったのは、あなたのせいでしょ。

  何でもかんでも破壊しまくって。

  もう、作戦もくそもないですよ。

  どれだけの損失が。

  木っ端微塵ですよ。

  全てが。

  ふざけないで下さい。

  あなただけには、言われたくない。」


ゼルダさんが俺に怒りの連打ををブチかました。


 カンカンカーン。

俺のKO負けです。


 「すみません。すみません。

  だけど、

  僕だって正当防衛だったんですよ。」


俺は、ささやかな抵抗をしてみた。


 「お願いですから。

  もう、我々に関わらないで下さい。

  今は、平和なんですから良いじゃないですか」

  お願いします。」


ゼルダさんが頭を下げた。

悪い人ではないのだろう

しかし、困った。

ゼルダさんの言い分も分かる。

でも、納得できない。


 「要は、ラクーンの人たちが、自分の星を自分達だけで

  守れれば良いと。

  そうすれば、アクアットがここに基地などを作る

  建前が無くなり

  出て行くことも考えなければならなくなる可能性もあると。」


俺は、何かすごく適当なことを言ってしまった。


 「ハハハハハ

  そうですね。

  ラクーンの人たちが守れればですが。

  逆に、この星に

  それだけの軍事力があれば、我々は追い出されてしまうでしょう。

  まあ、何百年かけても無理でしょうけど。」


ゼルダさんがソファーにもたれかかり余裕そうに言った。

ハハハ そのとおりだ。

一番は、争いが無く傷つく人がでないことだ。

ゼルダさんの言うとおり。


 「ゼルダさんの言うことはわかりました。

  所詮、僕はこの星の人間ではないので

  僕は、これから一切攻撃しませんよ。

  約束します。

  そのかわり、自分たちの星を自分達で守れるようになるまで

  ラクーンの住民達たちを守ってください。」


俺は、ゼルダさんに頭を下げた。


 「絶対ですよ。攻撃しないで下さいね。

  約束ですからね。

  合意書用意しますから。

  約束破ったら死んでくださいね。

  生き返らないで下さいね。」


ゼルダさんが、すごく必死だ。

良かったかわからないが

仕方ないだろう。


それから俺は、これまでの経緯などを話して

しばらく、ゼルダさんと雑談をしていた。


 「なるほど。

  ユウスケさんは、その巫女さん達に

  うまく乗せられていたというか、被害者っぽいですね。」


ゼルダさんは優しい。


 「そうなんですよ。

  特にエレナという・・・・・・・・・」


俺が、苦労話を続けようとすると


 「ゼルダ団長、大変です。大変なんです」


落ち着いた感じで俺を案内してくれた男、

ハイドさんが大慌てで、俺たちがいる応接室に入ってくる。


 「もう、大抵のことは大丈夫だよ。

  ユウスケさんがもう攻撃しないと約束してくれたから

  何を焦っているんだ」


ゼルダさんは、すでに落ち着いて余裕そうだ。


 「ハイパーアンドロイドが、全軍出動しました。」


ハイドさんが泣きそうな顔で言った。


 「うむ。防衛AIが故障したのか?」


ゼルダさんは、まだ落ち着いている。


 「敵国が攻めてきたのですか?」


俺は尋ねた。


 「違います。この星の巫女たちです。」


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