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第22話 別れと新しい出会い・・・・第一章最終話

 「えー。本当に私が股間をパンしたの?

  私の大切な研究材料をそんなことするかしら?

  何か、頭に血が上ってから記憶がないんですけど。」


エレナは、やはり記憶がなさそうだ。


 「まあ、それは、どうでも良いじゃん。

  それより、随分、周りも静かになってきたんじゃないか?」


 「そうですね。

  なぜか、大商人ネイルさんが破綻したようで。

  なんでも、関連企業のお金がすべてなくなって

  世界中にばらまかれたとか。

  もう、あのお金の価値はなくなったようですよ

  ユウスケ。」

 

ハニーがスパイ行動の報告をしてくれた。

俺は、知らないよ。


 「お、俺じゃないよ。犯人は。」


 「そうなんだすか。

  こんなこと考えるのは

  ユウスケだけだと思っていただす。」


アンが俺を疑っているようだが、

俺は、ネイルさんの本社の金庫から

テレポーテーションでお金を全部盗んで

貧乏そうな国にバラまいただけ。

1回、いや2回しかやらかしていない。

バレなければ問題ない。

あとは、俺以外の奴がやったのだ。


 「でも、何故か戦争もおこらなくなったね」


ジュリアンも報告してくれる。

そう、まだ、あちらこちらで小さい紛争はあるが

大規模な戦争はなくなってしまった。

お金の流通が止まっているからかもしれない。


 「そっか。

  じゃあ。とりあえずこの星も、

  平和に向かっている感じだね。

  よその星からの侵攻は、カヌーン星やアクアット星が

  許さないだろうし。」


 「ま、まさか

  ユウスケ、

  自分の星に帰るとか言いたいのですか?」


ハニーは俺の考えていることがわかるようだ。


 「そうだな。

  みんなと離れるのは寂しいけど、

  テレポーテーションで、何時でも会えるし。

  もうしばらくしたらな。」


俺は、笑って答えた。


 「そうだすな。

  仕方ないだすか。

  まあ、

  私達も、テレポーテーションできるだすから

  遊びに行ってやるだすよ。」


 「そうだね。

  どうせ、ユウスケのことだから

  寂しくて、すぐに帰ってくるだろうけど。」


 「まあ、少し寂しいですけど

  仕方がありませんね。

  気を付けていってらっしゃい。

  絶対に、ちょくちょく、帰ってきてくださいね」


巫女様達のありがたい言葉だ。

なんか、この星がおれの故郷みたいな感じになっているが。


 「うそっ。

  何ですか?

  変態お兄ちゃんが星に帰るとかなんとか。

  自分の星で、

  変なことして帰れなかったのではないのですか?」


ERENAZは驚いているようだ。

俺のスパイだったくせに、どういう情報を集めていたんだ。

俺が自分の星に帰れないとでも思っていたのか?


 「お兄ちゃん、いなくなっちゃうの?」


サヤカが、俺の隣で泣きそうな顔で俺を見てくる。

 

 「大丈夫だよ。

  サヤカに、チョクチョク会いに帰ってくるから。」


俺は、それぐらいしか言えなかった。


 「私には、会いに帰ってこないのですか?

  ユウスケお兄ちゃん。」


ERENAZが少し怒った顔で言ってきた。


 「ちゃんと、会いに帰ってくるよ。

  約束のパンティをもらわねえといけねえからな。

  どこかで、買ってきた新品のパンティなんて

  俺は、いらんのだよ。」


俺は、ERENAZに言ってやった。

サヤカは、ちゃんと約束どおり「ホッペにチュウ」を

してくれた。

しかし、ERENAZは

約束の脱ぎたてパンティをくれなかったのだ。

 

 「ぐぬう。

  よくぞ、見破りましたね。

  しかし、約束とは破るためにあるのですよ。

  変態お兄ちゃん。」


だんだん、俺に似てきやがったな。

ERENAZ。


しかし、なんか別に俺の星に帰らなくても

良いかななんて・・・・・・・・・

考えてしまう。


 「まあ、もう少しいるから

  それまでは、よろしくな」


俺は、みんなにそう言って締めくくった。

 

ガルバにも、別れの挨拶をした。

ユウスケではなく、ユウコでだ。


 「ガルバ君、私は遠くの星に帰ることになりました。

  今まで、お世話になりました。」


 「ユウコさん、俺は追いますよ。

  ストーカーと呼ばれようが、俺は大丈夫です。

  変態と呼ばれつづけても強く生きている人もいるので。」


こいつの頭は大丈夫か?

ユウコをイメージしてテレポーテーションしたら

俺のところへ来れるのか?

多分、コイツなら来てしまうだろう。

うん、ヤバイ

仕方がない。


 「ガルバ君、いやガルバ

  騙すつもりはなかったんだ。

  すまない。

  実は、俺はユウスケだ。」


俺は、ユウコからユウスケの声に戻して

ガルバに頭を下げて謝って

カツラをガバッと脱いだ。

 

ガルバが口を開けたまま動かなくなった。

そりゃそうだろう。

本当に、すまなかった。


 「なるほど、わかったっす。

  やっぱり、ユウコさんは凄いっす。

  俺が惚れただけあります。

  ユウコさんが、ユウスケさんになれるなんて。

  驚いてしまいましたよ。」


何を言っているんだコイツは

俺がユウコになっていたんだよ。

ユウコが俺になったわけじゃないぞ。

あれっ?

頭がおかしくなってきた。


 「大丈夫っすよ。

  ユウコさんが、ユウスケさんになれたって、

  俺はかまわないっす。

  そんな小さなことは気にしないっす。」


駄目だコイツは。

もう、どうでも良い。


 「そうですか

  ユウスケさん、自分の星に戻られるのですか。

  いや、残念ですな。」


アクアット星のゼルダ将軍だ。

テレポーテーションして、

俺はゼルダ将軍の応接室にいる。


 「もっと、早く帰る予定だったんですけどね。

  ゼルダさんが忠告してくれたカヌーン星の侵攻や

  なんやらかんやらで、遅くなってしまいました。」


俺は、疲れ切った顔でゼルダさんに話した。


 「その、なんやかんや、ダイス教でしたか。

  こちらも、ユウスケさんから情報をもらって

  いたので、警戒をしていましたが大変でしたね。」


ゼルダ将軍は、ダイス教のことを知っていた。

そりゃそうだ。


 「あれば、ヤバかったですよ。

  ダイス教が、これから何かをすることはないでしょうが。

  あんなのが、ポンポン出てきたら、

  さすがに、アクアット星も大変になるかと思いますよ。」


俺は正直な思いをゼルダ将軍に伝えた。

警戒をして欲しいという思いを込めてだ。


 「そうですね。

  こちらとしても、エデン集落が開発した防衛システムを

  導入し始めましたよ。

  なぜ、アンドロイドがいけない場所に、人間だと

  テレポーテーション出来るのか?

  人間のイメージで行けてしまう理屈が未だに解明できません

  ユウスケさんたち以外でもバリアの中にテレポーテーション

  出来る人間が多く存在することが分かった以上、

  こちらとしても、緊急に必要になってしまったということです。」


そうなのだ。

エデン集落の職人部隊が開発した防衛システムを

アクアットが真似して導入した。

互いに隠さずに技術連携をするようになったので、

今では、強い同盟関係を築けている。


 「しかし、まだまだですな。

  いくら、ユウスケさんに協力してもらっても

  なかなか、精神エネルギーについては解明が出来ません。

  我々の物質文明に偏った発展が間違いだったと思って

  しまうほどですよ。」


そう、俺はアクアット星に協力をしているのだ。

色々と破壊してしまったお詫びも込めて。

 

 「そうですよね。

  俺だってわからないんだから、

  わかったら教えて欲しいぐらいですよ。」


 「ハハハハハ

  最強のユウスケさんがわからないんですから、

  こちらも仕方ないということですか。

  まあ、私からユウスケさんに言えるとしたら

  もう、騙されない方が良いですよ。

  クッ、ウププププッ」


ゼルダ将軍は、いつも思い出し笑いをしてしまう。


 「ありがとうございます。

  また、もしかしたら帰ってくるかもしれないので

  その時は、またよろしくお願いします。」


俺は、ゼルダ将軍に挨拶をして、エデン集落に帰ったのだ。

ゼルダ将軍には、いつ、帰ってくるかを約束しないで。


カーサー将軍に挨拶するためにカヌーン星に行っても良かったが

その必要はなかった。

だって、

休暇でカーサー将軍とサウザーはエデン集落に遊びに来ているから。


 「随分とハードに遊んでいるようですね。」


俺は、カーサー将軍とサウザーの格好を見て言った。

旅行客用の浴衣はボロボロとなり、汗ばんだ肌に

興奮が冷めていないのか、体中がほてっているようである。


 「ハハハハハ

  本当にこの集落の男達は容赦してくれない。

  また、この後も予約が入っているのですが」


それは良かった。

まあ、カーサー将軍と変態サウザーのおかげで

この集落の性犯罪が少ないのかもしれない。

いまや、カヌーン国からは、この2人以外もエデン集落に

遊びにくる女性が増えてきた。

なので、カヌーン星人が泊る宿だけ治外法権状態になっている。

一番人気は、この2人ではあるが。


 「カヌーン星でも精神エネルギーに

  ついては、アクアット星と共同研究させてもらってますよ。

  私達に至っては、ある程度、出来るようになりましたがね。」


 「ですよね。

  カーサー将軍とサウザーさんも能力使えるように

  なりましたもんね。

  でも、集落の男達も強くなったでしょう?」


 「そうなのです。

  それが、たまらなくて・・・・・・

  無理やり抑え込まれてしまって。

  あふぅ・・」


この変態たちと話していると疲れるのだが

挨拶くらいしていきたい。


 「ユウセケさんには、一度、私達と遊んで欲しかったのですが

  仕方ないですね。

  残念です。」


浴衣から肩を見せてカーサー将軍が言ってくれる。

しかし、遊びの趣味が合いそうにないのだ。


 「ありがとうございます。

  また、もしかしたら帰ってくるかもしれないので

  その時は、宜しくお願い致しますよ。

  ハハハ」


俺は、カーサー将軍と変態サウザーと昔話などもしながら、

楽しい時間を過ごしてから、その風俗店もとい、

宿を後にした。


おれは、あちらこちらに挨拶をして回った。

俺がいなくても、ここの住民達なら大丈夫であろう。

それに、巫女様達がいれば怖いものはない。

 

ガルバたちも諦めずに男のロマンを追い続けて欲しいし。

この集落の人たちの笑顔が続けばいいなと本当に思う。


そんなことを思って、夕焼け時に田んぼ道を歩いていると

エレナ博士が、田んぼの中で、カエルを捕まえて、

アソコを研究しているようだった。


 「なにしているんだ?

  カエルを食べるのか?」


 「違うわよ。

  自分で覚えていないけど。

  ダイスのアソコを私がパンしちゃったらしいじゃん。

  だから、

  お詫びに、形、色、艶、大きさの良いカエルさんを

  選んであげているの」


なるほど、カエルさんのアソコを本当に代用するんだ。

それで、エレナ博士の出番ということか。


 「それで、もとに戻せそうなのか?」


 「戻せるどころか、前より立派になるわよ。

  蘇生は、ハニー達がチョチョイノチョイでやってくれるって。

  なんか、ダイスさんが私には会いたくないって言うから

  ゴメンナサイも言えないんだけど」


エレナが

泥だらけになって一生懸命カエルさんを

自分もカエルのようにピョンピョンと飛びながら捕まえる姿が

健気で可愛らしく見えてきた。


しかし、ダイスのアソコの蘇生は3人の巫女様達がやるんだ。

過去に何があったか知らないが、あいつらも優しいな。

ダイスも、きっと、あの3人娘に頭が上がらなくなるだろう。


田んぼをみると、エレナがピョンピョンと飛んでいる。

そして、どんどん俺から遠ざかっていく・・・・

エレナの姿が、どんどん小さくなって・・・・・


 別れの時は近い。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ダイス国もカーリア国も、

内戦によって国家が分断されていった。

内戦と言っても、各政府に抑える力など無い。

勝手に民族や文化が同じ連中で一塊となり、集落を形成し

自分達で様々な国を作っていったのだ。


そして、何故か、エデン集落を見本とする国家が多い。

自給自足を中心に集落や国家を形成していくのだ。

足らないものは、他所の集落や国から輸入する。

それだけで、貧困者はだいぶ少なくなった。


違う人種や文化、歴史、考え方など、

違う人達のすべてを

ひとつにしようとしたダイスさんの理想郷を

否定するわけではない。

争う相手がいなくなれば、戦争など起きないのだから。


しかし、無理して行えば内戦や反乱などが

起きてしまうのだ。

だから、絶対的な監視社会を形成しなければ

ならないのだが、

それはそれで更に悪循環になる可能性があるのである。


だから、ダイスさんは、自分が選んだ者たちだけしかいない

精神力が強い者たちだけの社会を作ろうとしたのかもしれない。

ダイスさんの理想郷を作ろうとしたのだ。


そして、ハバナ全統帥達も選ばれた人間として

その理想郷に賛同したのだろうが、

ダイスさんに選ばれなかった者たちは殺されてしまうのだから

迷惑でしかない。

 

自然を見本にするのであれば、多種多様性こそが本来、

望ましい姿と考えることも出来るのだ。

つまり、小さい単位での異なる組織体が、

様々な形で

存在する社会が自然であり理想という考え方だ。


そういう社会では、

自分だけが利益を得たいという者は

集落では生きていけない。

同じように、

自分達の集落や国だけが良ければいいという

集落や国家は、

その星では生きていけないということになる。

自然界がそうであるからだ。


バランスと調和というやつだ。

この世界は、何かが偏るとおかしくなりやがる。


逆に天候など自然に大きく左右されてしまう生活になってしまうが、

その為に、人間には知恵があり、

自然との調和をとりながら、

物質文明で何とか、もがくことも可能なのだ。


科学の進歩という奴だ。

科学が進歩すれば、自然との調和も進歩、

精神も進歩しないとバランスが崩れてしまう。

自然と科学と精神力の調和。


まあ、精神力が弱い人間は、

人のものを奪っても生きたいと思うかもしれないが、

そんな人生は楽しくも何ともないと俺は思う。


この歴史の浅いラクーン星でも

お金が武器を生み、武器がお金を生んでいった。

そして、お金と武器という強い力を得た強い者たちが

自然界にないルールを作れば、

バランスが崩れるのは、当たり前だ。

結局、

奪い合いこそが国や人々の目的になってしまった。

そんな世界など、面白くも何ともない。


ラクーン星では、

巫女様達のように精神が強い能力者の方が、

お金や武器をもった権力者よりも

力が強くなってしまったのだから

考え方が変わるのは当たり前かもしれない。

人々の考え方が変われば社会のルールも変わる。

 

だから、

ラクーン星の集落や国家の多くは、今では

精神力が強い者がトップにたって社会のルールを変えている。

理想の中に現実を見出して政治を行えるの者たちだ。

そんな連中の間で戦争など起きるはずがない。

戦争を起こすことを理想にする者などいないのだから。


そして、

何故だかわからないが、

そのトップたちは、これまで反乱を起こしてきた

元巫女様軍の出身者が多い。

そう、元巫女様軍だ。


当然だが、平和になって、

巫女様軍は、ほとんどが解散してしまった。

ザマーミロという感じだが。


巫女様達を崇拝する人は逆に増えてしまった。

何か、美人だの、女神だの、知的だの、神の力だの・・・・・

色々と嘘のデマ情報が流れているのである。

もちろん、デマ情報を流している張本人は、巫女様達である。

スパイ活動をしながら、チャッカリと洗脳活動もしていたのだ。

 

俺は、自分の星とラクーン星を比較することが出来る。

比較するものがなければ、その星の人間は何が自分にとって最善か

判断することは難しいであろう。

 

様々な考えがあるから、どれが正しいとか理想とかは、わからない。

だけど、俺は、今のラクーン星は、

俺や巫女様達の理想的な社会に向かっている気がする。

 

エレナは、この星に来る前に俺に不満を言った。


 「私の星というか住んでいるところはね、

  ご飯が美味しくないのよ。

  戦争ぐらいしかなくて楽しくないのよ

  仕事も遊びもないのよ

  スケベな男もいないのよ」


 アハハハハ

確かに、俺はこの星に来る前に、

エレナが変えれば良いじゃんとか言ってやった。

冗談で言ったのに・・・・


本当に、エレナ達がこの星に帰ってきて変えちゃったよ。

俺は、笑うことしかできない。


俺は、エレナ達巫女様達を少し手伝っただけ。

結局、あいつらの望む世界が出来ちゃった気がする。

自分達の力で。

 

 「まったく、大したもんだよ」


俺は心の中で呟いた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 「ミャ―――――オ」


俺はひとり、火の見櫓で監視しながら

考えていたのだが

子猫のミャオがいつの間にか、俺の足元に現れた。


 「まったく、お前は何者なんだ?

  サヤカが心配するぞ。

  こんなところに、テレポーテーションしやがって」


俺はミャオを抱き上げて、話しかけた。

本当に不思議な真っ白な子猫である。

突然現れて、集落を守ってくれたのだ。


というよりも何故か女性達と一緒に、

俺をイジメている気がするのだ

不思議に思わない方がおかしいだろう。


 「ミャオ」


こいつ、すべて猫の言葉で誤魔化そうとしてやがるな。


 「フフフ

  お前、本当は凄い奴なんだろう。

  俺にはわかるぞ。

  この星の女神とか、精霊とか、

  この集落の守り神とか、何か凄い奴なんだろう?」


 「ミャオ?????」


そうかい。

あくまで、しらばっくれるのか。

いいだろう。

俺が、自分の星に帰る前にお前の正体を暴いてやる。


 「ミャオ。

  あくまで、しらを切るなら

  俺にも考えがあるぞ。」


俺は、そう言って指をパチンと鳴らした。

そう、ダイスさんの真似だ。

別に必要はないのだが、カッコつけてやってみた。


 「お兄ちゃん。

  お兄ちゃんが、ここに呼んだの?

  やっぱり、変態なの?」


サヤカをてテレポーテーションで呼んだ。

サヤカと2人で楽しく尋問してやろうと思ったのだ。

しかし、どうやらサヤカは、お風呂の最中だったらしい。

サヤカは、大事なところを隠すように、しゃがみ込んでいる。


 「フギャーオ」


 ガリガリガリガリ


ミャオが怒って俺の顔をひっかきだした


 「ごめん。

  ごめんなさい。

  サヤカ、早く服を着て」


 「服なんてないよ。

  いきなり、呼ばれたんだもん」


そうでした。

そりゃあ、ごもっともです。


 「じゃあ、早く帰って。」


 「嫌だよ。ミャオがいるんだもん」


そうなの?

でも、何とかしないと、ミャオの怒りが・・・・・

俺は思いついて、更に指をパチンと鳴らした。

別に鳴らす必要はないのだが。


俺は、部屋のバスタオルをイメージして

テレポーテーションで持ってきたのだ。


 「ユウスケ

  さすがに、やり過ぎじゃない。

  いくら、私のナイスバディを見たいからって。

  あらっ

  サヤカ、何で裸なの?

  とうとう狙われちゃったの?」


何故か、俺のバスタオルを体に巻いた

エレナが来た。

何でこうなるの?


 「違うんです。

  ミャオが・・・・・」


 「アハハハハ・・・・・ハッ

  ミャ-オ!」


おい、ミャオ、

お前、今、一瞬、人間みたいに笑わなかったか?


 「ねっ。

  ミャオが人間みたいに笑ったよね。

  ねっ?ねっ?」


俺は、エレナとサヤカに同意を求めた。


 「何を言っているの?

  ユウスケ。

  全ての責任をミャオになすりつけたいの?」


 「ミャオは子猫だよ。

  人間みたいに笑うわけないじゃん。

  お兄ちゃん。」


 「ミャオ」


フフフ

こいつ、本当に俺を怒らせたようだな。

ダイス教祖に勝った俺だぞ。

まあ、全てエレナに持っていかれたが、

このあたりでは最強と呼ばれる俺様を

こんなにコケにするとは、いい度胸だ。


 「ミャオ、

  てめえの毛を全部むしって

  スッポンポンにしてやる。」


俺は、叫んで能力を発動した。


 「フンギャオ」


ミャオも何かの能力を発動したようだが

俺は気にしない。

そんな攻撃、ダイス教祖に比べれば・・・・


 あれっ?

ここは何処?

っていうか、真っ暗闇。

いや、何か淡い光が現われた。


 「ありがとう・・・・フフフフ。

  楽しかったよ。

  でも、ユウスケの星にも危険が・・・・・・

  なるべく早く・・・・・・・」


淡い光の中から女性の優しい声が聞こえてくる。


 「ミャオなのか?

  それが言いたくて、俺のところに?」


 「そのうち、また・・・・・・会える・・・」


俺は暗闇から解放された。

何だったんだ?

というか、何で、俺がスッポンポンになっているんだ?


 「ユウスケ

  何か新しい変態に目覚めたの?」


 「お兄ちゃん。

  さすがだね。

  中々、高度な変態になってきたね。

  うん、うん。なるほど。」


サヤカ博士は、

最近、変態について研究をしているらしい。


そうだよね。

裸の少女を呼び出して、

バスタオルの巫女様を呼び出して

子猫に喧嘩を売って、

最後に、自分がスッポンポン

確かに高度な変態だ。


 「ミャオ」


 うん?

ミャオの雰囲気が変わったぞ。

普通の子猫になったような・・・・・・

まあ、良いか。

いや、良くはない。


俺の星に危機が?

聞き間違いだったか?

いや、脳裏にあのセリフがこびりついている。

あいつが、やったのであろう。


はあ。

言い訳をしながら、

もう少し、このラクーン星にいたかったのに。

まったく。

よけいな情報くれやがって。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ダイスさんの股間は復活したようだ。

あちらこちらで、本能のままに好き勝手に

やっているようだ。

ダイス教徒も減ってはいない。

 

ホテルのジョニーさんも、あいかわらず熱狂的な

ダイス教徒だ。

ホテルのターゲットは、アクアット星やカヌーン星

の来客者だ。

この星での観光を提供し対価を受け取っている。

お金は、ダイス街が発行しているものである。

まあ、ホテルが、ダイス街の貿易窓口みたいなものだ。


そして、ホテルの所有者はジョニーさんの希望で

ダイス街が所有者となった。

経営には口を出さないという条件だ。

その方が、お客様や従業員、街の為になると判断した

ようだ。


ダイス教防衛軍は解散した。

軍人達は、其々、自分達の国に帰って大人しくしている。

不思議とダイスさんの力が弱まって、

軍人達も力が極端に弱くなってしまったようである。

所詮、与えられた力だったということか?


ハバナ全統帥もキメラ統帥も自分の集落で農業を

しているようだ。

アゼット大将も大豆栽培をして納豆を一生懸命作っているらしい。

図々しくも、エデン集落で修行させてもらっていたのである。

何故か、特産品になっているらしい。


急激な人口の増加もなくなった。

不思議なことだが・・・・・・・・・

逆に減少をしているようだ。

集落ごとで、自然と勝手に調整していくのかもしれない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 「お父さーん」

 「お兄ちゃん」

 「お姉ちゃん」


今日は、エデン集落に住んでいたガサ集落の人達を

テレポーテーションでガサ集落に連れてきた。


ガサ集落で連行されていた人たちが

カーリア国の武器工場などが閉鎖したこともあって、

ガサ集落に戻ってこれたからだ。


みんな、家族と再会できて嬉しそうだ。

すでに、ガサ集落では戻ってきた人達の手によって

農業や漁業で自給自足が出来る状態になっている。


エデン集落に住んでいた人たちも、

これから、ここで役に立つであろう。


子供達の中には農業を手伝っていた子

職人の手伝いをしていた子

料理の手伝いをしていた母親

様々に技術を習得した者たちがいるのだ。


そして、

サヤカなど20人くらいの子供達は、ここにはいない。

家族がいないからだ。

連行された家族は生きて帰ってきた。

しかし、連行に逆らって反抗した人たちは殺されてしまったのだ。


なので、サヤカなど子供達20人は

今までどおり、エデン集落で育てることになる。

エデン集落の大人たちがみんな、サヤカ達の親なのである。

復讐など考えることが出来ないほどに、教育してくれるであろう。


ガサ集落から帰ってきた・

広場で10人くらいの子供達が遊んでいる。

サヤカもいるようだ。

何故か、サヤカを狙うマサムネ君をはじめ

男の子たちがスッポンポンだが、

新しい遊びなのであろうか?


 「お兄ちゃ―――ん」


サヤカが俺に気づいて走ってくる。

やっぱり、可愛いな。


 「なかなか

  私も変態になってきたよ。」


サヤカが自慢そうに言ってくる

駄目です。

変態になってはいけません。


服を急いで着たマサムネ君達も俺の元へ。


 「なんて教育をしているんですか。

  ユウスケさん。

  エレナが変態に目覚めてしまったじゃないですか?」


俺に文句を言われても仕方がない。


 「俺じゃないよ。

  ERENAZお姉ちゃんの影響だよ。

  俺は変態じゃないからね。

  マサムネ君」


マサムネ君の視線が厳しい。

嘘をつくなという目だ。


本当にERENAZの影響だと思うのだが。

最近では戦利品と言って男性のパンツを集めているのだから。

あんな変態な妹に俺は育てたはずではなかったのだが。


 「ユウスケさん、勝負です。

  僕たちをスッポンポンにできたら

  ユウスケさんの勝ち。

  僕たちの半分以上をスッポンポンに出来たら

  僕たちの勝ち。

  いかがですか?」


マサムネ君がまたもや俺に勝負を挑んできた。

フフフ。

以前、俺に勝ったからって調子にのるな若造が。

前よりも格段に強くなった俺様に勝負を挑んでくるとは

良い度胸だ。

それに、マサムネ君に勝ち逃げされたままでは悔しい。

なので。


 「いいよ。

  ただし、スッポンポンにするのは男子だけだ。

  俺は、女の子をスッポンポンにするような

  変態ではないからな。」


俺は言ってやった。

男の子をスッポンポンにするほうが変態の気もしたが

気にしない。

男の子たちは喜んでやる気満々のようだ。

そりゃあ、最強のこの俺様と勝負が出来るのだ

嬉しいだろうよ。


 「じゃあ、私がスタートの合図をするね」


サヤカが、合図をしてくれるらしい。

俺は、女、子供に容赦などしない。

かかってきなさい。

防御空間発動!


 「はじめ」


サヤカの合図があった。

まずは、この絶対的な防御空間で驚かそう。

1m範囲で作れば十分か。

その後に、じっくりと、みんなをスッポンポンだ。

 

男の子たち6人は一斉に俺に飛び掛かってきた。

あれっ?

何かの能力を発動するんじゃなかったの?


男の子たちは、

俺の防御空間を触れると、あっという間に破壊して、

俺の服まで到着してしまった。

え――――――?

触れられると、こんなに簡単に破壊されちゃうの?

知らなかった。

おそらく、手のひらにバリアを破る波動を何重にも

重ねて俺に飛びついてきたのであろう。

 

 ・・・・・・・・・・・・


どうやら、子供達は遊びの中で

成長するらしい。

いや、 そんなカッコ良いセリフをはいている場合

ではない。


 「返してください。

  私の負けです。

  サヤカ、返してください。」


最後は、マサムネ君のテレポーテーションで

スッポンポンにされてしまった。

また負けてしまった。

 

こいつらが大人になった時が恐ろしい。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


巫女様達は、毎日、忙しい。

 

ラーメン屋の準備から開店し、昼の2時間くらいで

50万くらい稼いでしまう。


その後、狩りや農業も手伝って、

スケベな男どもを、とっ捕まえて拷問して・・・・・

とにかく忙しい。

まあ、すべて気まぐれでやっているだけなのだが。


巫女様達を崇拝する人たちは増えているが

巫女様達が何かを教えをしているわけではない。

こいつらに教える能力などないのだから

当たり前だ。


哲学者らしい人達が、

勝手に巫女様達を美化して、

想像にまかせて、教本をつくって、

巫女様教のバイブルとして世界中に広まっている。


中身を読めば、すばらしい理想的なことが書いてあるが

巫女様達の生活と全く正反対の内容である。

なので、エデン集落では、巫女様教を崇拝している者は

ERENAZ以外いないのだ。


 「そういえば、ERENAZが小さい時に

  病気だったのを、巫女様達に治してもらったって

  いってたけど、

  どんな病気だったんだ?」


俺は、夕食を食べながら思い出したので聞いてみた。

因みに俺は、デビルオオカミのビーフシチューを食べている。


 「あれは大病でした。

  もう、死ぬかと思っていましたから。」


ERENAZは真面目な顔をして俺に言った

そんな大病を治せたんだ。


 「そうですね。

  あの時、ERENAZは精神的にも

  肉体的にも疲れ切っていましたわ。」


ハニーが、思い出したように語りだす。


 「そうだすな。

  原因は、わからなかっただすが。」


アンも。

そうだよな。

こいつらに、原因なんてわかるわけないよな。


 「でも、異常があるのはわかったんだよ。

  だから、治せたんだと思うよ。」


ジュリアンも。

そうなのか。

異常がわかれば、大病でも治せるんだ。

すごいな、こいつら。


 「えっ?

  私のこと、覚えていてくれたのですか?」


ERENAZは、驚いている様子だ。

自分から、巫女様達に、

この話をしたことが無かったのだろう。


きっと、忘れられていると思っていたのが

覚えていてくれたのだ。

すごく、嬉しそうである。


 「そりゃあ、覚えていたわよ。

  エレナという名前は珍しいしね。

  ここで、再会した時にみんな思い出したよ。

  確か、乳歯の虫歯が多すぎたから、

  全部抜いてあげたのよね。」


エレナが偉そうにERENAZに言った。

虫歯って、大病ですか?


 「そうです。

  あの時は、死ぬかと思っていましたが

  巫女様達に命を救われました。」


ERENAZが半泣きしながら巫女様達に感謝している。

アホらしい。

たかが虫歯ごときで。

感動しているERENAZに悪いので、

俺は、ほっとくことにした。


 「お兄ちゃん

  サヤカも歯が痛い」


なにー。

それは大変だ。


 「あ~んして

  お兄ちゃんに見せなさい。

  サヤカにイタイイタイしている奴を

  やっつけてやる。」


俺は、サヤカの口の中を確認した。

確かに焦げ茶色した虫歯を奥歯で発見した。

緊急事態だ。

この野郎どもか。


少し焦げ茶色した虫歯らしき場所を削り取るか?

いや駄目だ。

大切なサヤカの歯に穴が開いてしまう。


 「仕方ない。

  また、俺は戦場に行くしかないのか。」


俺は、虫歯菌と戦う決意をした。

虫歯菌は1憶以上は、いるであろう。

 

熱放射でやっつけるか

いや、サヤカの歯に被害が出てしまう可能性が。

そうだ。

テレポーテーションで・・・・

 

俺は、虫歯菌をテレポーテーションで移動させることにした。

意識をミクロの世界にイメージする。

ウニョウニョした虫歯菌が俺の意識の前に現れた。

気持ち悪いぞ。

こいつらを全て駆逐してやる。

どうせ、こいつらなんか、口の中でしか生きられないのだ。


 うん?

何か可哀そう。

虫歯菌だって一生懸命に生きているのだ。

仕方ないので、ガルバに口の中へ少しづつ

移動させた。


 「どうだ?

  サヤカ、痛くなくなったかい?」


俺はサヤカに優しく聞いた。


 「あれっ?

  すごい。

  お兄ちゃん、全然痛くなくなった」


サヤカが喜んでいる。

良かった。

サヤカの口の中の平和は守られた。


 「これからも

  虫歯になったら、お願いね。

  お兄ちゃん」


サヤカが笑顔で俺に頼んできた。


これからも・・・・・・・・・・か。

できれば見守り続けてやりたいが。


 「そうだな。

  サヤカ」


俺にはそれしか言えなかった。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


俺は懐かしくて、洞窟の前に立っている。

しばらくすると、

エレナもテレポーテーションでやってきた。


 「ユウスケ・・・・・・・・・・」


エレナの聞きたいことはわかる。


 「うん、そろそろ帰らないとな。

  ゴウゾウさん達も俺の代わりに働いてくれているし」


俺もこれ以上のセリフが出てこない。

あの女性の声のことなど、こいつらを心配させるだけ

だから、とても言えない。


 「そうだよね。

  また、すぐに会える?」


エレナが寂しそうに俺に聞く。


 「あたりまえだろう。テレポーテーションで

  チョチョイのチョイだよ。」


俺は無理やり明るく言った。


 「そんなこと言って

  あの星に帰ったら、

  あんなことやこんなことして

  私たちのことなんて忘れちゃうんじゃない。

  新しい出会いとかあってさ。」


エレナが珍しく可愛らしいことを言う。

俺のことを良く知っているな、

この星にいる間は、与作さん達のことを忘れていたのだから。


 「大丈夫だって。エレナたちのことを忘れるわけが

  ないだろう。

  エレナが見つけた勇者ユウスケ様だぞ」


俺は笑って言ってやった。


 「うん。そうだよね。私が見つけた

  勇者だもんね・・・・・・・

  また、絶対に会えるから・・・・

  さよならは、言わないよ。」


エレナが無理やり笑顔を作っている。

少し目が赤いようだ。


 「ああ、俺も言わない。

  みんなに会うと別れがつらいから

  このまま行くよ。

  また、必ず、いつか会いに来るから

  みんなによろしくな」


俺はエレナの顔も見ないで

エレナにそう言って・・・・・・・・・・


 「テレポーテーション」


 ・・・・・・


俺は、自分の星に帰ってきた。

塀の中の森の中だ。

 

あれっ?

何でだろう?

涙があふれてくる。

何か心に穴が開いてしまったような。


でも、これで良いのだ。

俺がラクーン、あの星にいつづけてはいけないのだ。

理由はわからないけど、そんな気がしている。

 

俺の星は、この星なのだ。

もしかしたら、

本当にこの星の危機が迫っているのかもしれない。

そしたら、あいつらと会うことなんて・・・・


俺は涙をぬぐって壁の中の繁華街に歩き出す。

繁華街までの道を月の明りが優しく照らしてくれる。

俺の未来をほんのり照らしてくれているかのように。

お月様を見上げれば、

まるで、俺を慰めてくれているようにみえた。


繁華街は、やはり賑やかだ。

さすがに、ここはラクーン星のように

数年では変わらないか?


 「あれっ?ヨウスケ、久ぶり

  半年ぶりに

  帰ってきたのか?」


繁華街の皆さんがおれの元に寄ってくる

えっ。

この星では半年しか経っていなかったの?

宇宙空間と星では時間の進み方が違うけど

星と星でも時間の進み方が違うのか?


しかし、

やっぱりここは居心地が良い。

別れがあれば、また、新しい出会いや再会がある。

 

ただ、心の中に、すこし穴が空いているだけ。

新しい出会いがきっと俺の心の穴を埋めてくれる。


 「ヨウスケ、おかえり

  毎日のように与作さん達が帰りを待っているぞ。」


風俗呼び込みの洋一さんだ。

あいかわらず、明るい。


 「ただいまです。

  洋一さん。

  ありがたいですね、

  早く、与作さんのところに帰らないと。」


俺も明るく、返事をした。

待っていてくれているんだ。

ありがたい。

与作さん家の、おにぎりを早く食べたい。


 「そうだな。早く帰ってやれ。

  みんな、喜ぶぞ。」


与作さん達、俺が帰って、喜んでくれるかな?

俺なんていらないなんて言われたら、

今の俺では、立ち直れないかもしれない。


 「それで、与作さんは?・・・」


 あれっ?

 

 「いいねーお姉さん、可愛いね。

  どう?、家の店で働かない?

  少しだけ、話聞いてくれない?」


おいおい、俺のことは、もう用済みですか洋一さん。

まったく、俺との再会より仕事の勧誘の方が大事なのかよ。

そりゃあ、半年しか経っていないもんな。

洋一さんにとっては感動の再会ってことでもないか。


せっかく、与作さんの近況を聞きたかったのに。

洋一さんは俺に簡単な挨拶だけをして、

今はもう仕事モードだ。

少し残念だが仕方ない。


 「イ、イヤです。

  これから行くところがあるので・・・・」


洋一さんの勧誘を怖がっているようだ。

俺の後ろから、

可愛らしい声が聞こえてくる。

恥じらいがあって純情そうな感じだ。


そう、俺の星には純情な女性が多いのだ。

与作さん家は別だが。

考えてみれば、あの星ではからかわれてばかりだった。

やっぱりこの星の女性が一番、俺には合っているのだ。


そうだ。今の俺には、新しい出会いが必要なのだ。

心の穴を埋めてくれる新しい出会いが。

もしかしたら、運命の新しい出会いが、

俺の純情なラブストリーが、ここから始まるのかもしれない。


俺はさりげなく振り返り、後ろの娘の顔を見てみた。


 あれっ?


 「てめー。何でここにいるんだよ。」


俺は、その娘に怒鳴ってやった。


 「てへっ。来ちゃった」


可愛らしく舌を出して誤魔化している。


 「てへっ。じゃねえよ。」


俺は文句を言ってやった。


  「じゃあ。てへへへっ」


そういうことじゃない。

そういうことじゃなくて・・・・・・・


 「俺は、

  俺は・・・・

  あーもういいよ。

  仕方ねえな。

  まったく。

  本当に、仕方がねえ

  はあー。

  仕方ねえから、

  一緒に与作さんのところに帰るぞ」


 「うんっ。おにぎり、いっぱい食べたいな。」


 「お前、おにぎりが食べたくて来ちまったのか?」


 「違うよ。おにぎりだけじゃないよ。

  他にも食べたいものがあるよ。」


     チクショウ。

  俺の心の穴が埋まっちまった。



                    第一章 完


第一章が終りました。

閲覧者が多くなれば、調子にのって

第二章を始めたいと思います。

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