第17話 最強戦力
カンカンカンカーン
火の見櫓の鐘が6回鳴った。
緊急事態だ。
早速来ましたか。
俺達は作戦を実行する。
火の見櫓にテレオ―テーションして確認する。
俺の能力を監視部隊は皆知っているので
もう、隠す必要はないのだ。
というより、隠していては、間に合わない状態だ。
やはり、カーリア国か。
ダイス国は、先に動かないと予想していた。
作戦に失敗するとダイス国も動き出してしまう。
失敗は許されない。
集落を守るバリアは、境界よりも相当内側に設定してある。
バリアの中での戦闘は、集落を巻き込んでしまうからだ。
5千人程の大軍隊だ。
こんな小さな集落に過剰すぎる戦力であろう。
まあ、人数など関係ないのだが。
巫女様達は、バリアの外に配置させた。
女性4人 VS 軍人5千人だ
ありえないであろう。
監視部隊は、集落中を監視している。
敵が集落内にテレポーテーションしてくる可能性があるからだ。
おそらく、テレポーテーションしてくる場所は
ここであろうが・・・・・・
カーリアの軍隊は、境界を越えてゆっくりとやってくる。
そして、ある程度まで進軍し止まった。
軍隊の中から20人程度が巫女様達の方に向かって歩いて来る。
恐らく、大将、少将クラスたちであろう。
「私は、カーリア軍大将のひとり、ポチです。
どうせ、私ひとりでも、
あなた方では、相手になりません。
すみませんが、邪魔ですので
そこをどいていただけないでしょうか?」
ポチ大将は、巫女様達4人に丁重にお願いするが
「イヤー。アーハハハハッハハ
ポチだって。ポチ
ユウスケの星の犬の名前じゃん
ギャーハハハハハハ」
エレナが名前を聞いて笑い転げている。
ポチ大将は、何故、名前で笑われているのかわからないが
腹が立ってしまったようである。
「そこを、どけと言っているんだ。」
ポチ大将は、巫女様達に怒鳴りつける。
「お手」
エレナは、ポチ大将に、お手を教えようとしている。
ポチ大将は、わけがわからないが、馬鹿にされていることに
気づいたようだ。
「このブスども、ぶっ殺してやる」
その一言は、巫女様達に言ってはいけない言葉である。
というか、「ブス」という言葉が、開戦の言葉になった。
ポチ大将の後ろで控えていた軍隊で、いきなり爆発が
あちらこちらで起きている。
一瞬で、戦車や車両等は爆破されている。
そして、竜巻というよりは超巨大暴風竜巻が軍隊全部を
飲み込み、カヌーン国の方へ旅立っていく。
一瞬の出来事であった。
女性4人 VS 軍人5千人は
女性4人 VS 軍人20人
になってしまった。
「き、聞いていないぞ。
くそ巫女どもに、こんな力があるなんて」
ポチ大将は悔しそうにしているが
後ろの少将たちは、固まり、恐怖さえ感じているようだ。
「これで、ゆっくりとお話が出来そうですね。
ポチ大将?」
ハニーが笑みを浮かべて、ポチ大将に話しかけた。
「な、舐めるな、汚らわしい女どもが
そんなんでは、彼氏も出来ねえだろ・・・・
アハハハハハハ
俺の力を味わうが良い」
またまた。ポチ大将は禁句を言ってしまった。
しかし、辺りの地面はヒビが入り、地面の岩盤などが浮き上がっていく
ポチ大将の桁違いな念動力だ。
その浮き上がった巨大な岩盤を巫女様達に超高速でぶつけようと
したのだが、岩盤が空中に浮いたままで動かない。
ハニーによって防がれているのだ。
後ろの少将たちも能力を発動した
巫女様達に巨大な竜巻を発生させようとしているのだ。
しかし、何も起こらない。
ジュリアンとアンに簡単に防がれている。
「がっかりだよ。
こんなもんなの?」
ジュリアンは、ため息をつきながらガッカリしている。
「そうだすな。
弱すぎるだす。」
アンも呆れた感じである。
「そんなことは、良いのです。
私達を愚弄した罪を償ってもらわねば」
ハニーは、怪しい笑みを浮かべている。
「はい、おすわり。」
エレナは、ポチ大将を、未だに、しつけているようとしている。
「エレナ、どいて下さい。
邪魔です」
ハニーがそう言って
エレナが仕方なく、走って戻ってくると
宙に浮いた巨大な岩盤がポチ大将たちめがけて
超高速でぶち当たってきた。
バリアを張っていたのであろうが、
ポチ大将たちの重症は間違いないであろう。
アッ アゥ ウッ
悲痛な苦しみの声が聞こえてくるが
巫女様達は容赦ない。
暴風竜巻に巻き込まれ、少将たちもまた
カーリア国に帰されたのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「また、お会い出来ましたね。
ユウスケさん。」
「そうですね。
アルゼット大将
今日は、どのようなご用件でしょうか?
というより、次からは玄関から入っていただけると
助かります。」
「いや、それは申し訳ありません。
まあ、次ということはないでしょうけど。
準備が整いましたので、この集落を侵略しに
伺いました。」
「なるほど、
みなさん、随分レベルが上がったということですか?
ダイスさんから、どのような力を頂いたのですか?」
「ほう、どこまで知っているかわかりませんが
どうせ、ここで死ぬのですから
知る必要もないでしょう。」
あら、ひどい。
というか、それは死亡フラグと言って・・・・
あまり言わない方が良いと思うのだけど。
「なるほど、俺は死んでしまうということですか。
そうですよね。
こんな、狭い部屋に10人も連れてきているのですから
俺は、ヤバいですよね。」
そう、アルゼット大将達は、俺達の部屋にテレポーテーション
してきたのだ。
おそらく、一度来たことがある場所に来るだろうと
思っていたが、まさか、こんな大人数で。
部屋がギュウギュウだ。
「それでは、始めましょうか?
私たちは、この部屋やこの集落など
どうなろうと・・・・・」
「テレポーテーション」
アルゼット大将が話し終える前に、
俺は呟いた。
そう、この集落で暴れられるのが一番怖かったのだ。
だから、俺はここでアルゼットさん達を待っていた。
俺は、巫女様達がいる場所にテレポーテーションした。
そう、バリアの外だ。
「ふむ。なるほど、
テレポーテーションができるのですか
さすがですね。
仕方がありません。
お前たち、相手をしていなさい
その間に、私は集落に戻って破壊してきます。」
アルゼット大将はそう言って
テレポーテーションで集落に戻ろうとしている。
「テレポ―テーション」
? ? ?
アルゼットさんは一生懸命、何かをしている。
というより、テレポ―テーションをしようとしている。
しかし、俺に防がれて出来ないのだ。
「どうしたのですか?
胃腸の調子が悪いのですか?
エデン集落名物の納豆でも持って帰りますか?」
俺は、アルゼットさんをからかってあげた。
「ま、まさか貴様が?
いや、そんな馬鹿な・・・・・・
そんなことが・・・・・・・・・・・・」
アルゼットさんは随分と悩んでいる様子である。
「ふっ、まあ良い。
いや、良くはない。
あれっ?
うちの軍隊はまだ来ていないのか?」
「ポチ達なら、みんな国に帰ったよ?
ていうか、聞いてよユウスケ
相手の大将、ポチっていう名前だったんだよ。
クスクス」
エレナから聞いて俺も少し吹き出してしまった。
いや、人の名前を笑ってはいけない。
「国に帰った?
そんな馬鹿な。」
そんなことをアルゼットが言っている間に
アルゼットが連れてきた少将10人も
あっという間に
暴風巨大竜巻&雷付きのサービスでカーリア国に
帰されていった。
「フフッ。
フアーハハハ
あなた方は予想以上ですよ。
こちらも強くなったので、
私がいなくても勝てると思ったのですが。
奴等ではまだまだ、だったということですね。
まあ、予想以上だったというだけですが」
アルゼット大将は、巫女様達の力を見ても
まだ、余裕そうである。
どんな力を持っているのだろう。
「仕方ありません。
見せてあげましょう
偉大なる力を。
まあ、見たときにはこの世からあなた方は消えてますがね」
そう言ってアルゼット大将は、俺達に向かって
巨大な熱放射をしてきた。
余裕なセリフを吐いていたのに申し訳ないが、
俺も、同じくらいの熱放射を放った。
避けたら、集落に被害が及ぶし、
俺の本気で熱放射をぶっ放したらアルゼット大将が消滅
してしまうのだ。
しかたなく、徐々に威力を上げて、
同じレベルで対応してあげている。
「な、なにっ?
俺と同じレベルの熱放射を?
チ、チクショ―――」
アルゼット大将は叫びながら気が狂ったように
全能力を開放したようである。
しかし、
念動力も、熱放射も、竜巻も全て防がれてしまう。
結局、
ハニーによって高速で飛ばされてバリアへ激突させられ
暴風竜巻&雷サービスに、やはりやられてしまう。
きっと、大丈夫だろう。
俺だって、しょっちゅう味わっているのだから。
あっそうだ。
俺は、アルゼット大将にお土産をあげることを忘れていた。
大量の納豆をテレポーテーションで竜巻の中にぶち込んであげると、
アルゼット大将は納豆竜巻にのってカーリア国に帰っていったのである。
これで、少しは腸の調子がよくなるだろう。
カーリア国の大侵攻は終わった。
あっという間であった。
暫くはカーリア国からの侵攻はないと願いたい。
今後の可能性として・・・・
カーリア国の全軍、つまり、統帥が動くのか?
それとも、ダイス軍が動き出すか?
最悪のシナリオはカーリア国が動いたことを理由に
ダイス軍も集落に向かって侵攻してくるというものであったが。
ダイス軍は今回、動かなかった。
つまり、ダイス教祖様は、カーリア軍だけで俺達を対処できる
と予測していたのだろう。
確かに、前までの俺達だったら、やられていたかもしれない
というか、集落に被害が及んでいただろう。
しかし、今回、全く無傷で防衛できた。
ということで、今回のことを知った相手が
どういう動きを見せるかだな。
おそらく、もっと強い軍人を大量に・・・・・・・
ということは、こちらも、もっと強い防衛力を・・・・・
というか、
これ以上、どうしたら強くなれるんだよ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
カーリア国がエデン集落に信仰してきて
3か月程度が経った。
集落の男どもは危機感をもったのか、
集落では、監視部隊希望者の男性が増加している。
しかし、多ければ良いというわけではない。
監視部隊の役割は重要であるが、
警備や監視などは、
生産性があるわけではないのだから最小限が好ましい。
なので、予備隊として、たまに集落の男性たちは
訓練をしている。
なぜか、ガルバが講師なのだが・・・・・・・
教え方が上手なので、上達速度が速い。
そして、今では、
予備隊の大多数の男どもも、スカートめくりくらいの
能力を身につけている。
そして、ホフク前進も相当上達したようだ。
何か、目的が変わっている気がするが、気にしない。
それと、集落のお金で、レーザー銃対応の素材金属も買った。
カヌーン星のカーサー将軍に特別に協力をしてもらったのだ。
他所の星には通常、売らないらしいのである。
宇宙船の外壁に使う素材と同じものだが、
1枚1万、500枚で、500万で売ってくれたのだ。
カーサー将軍の仲介料として100万が上乗せされていたが気にしない。
これくらいのお金なら、集落でも余裕で出せる。
それを、職人部隊のマサムネさん達が
盾などに加工してくれている。
器用なもので、馴れてくると引き延ばして
防御服なども作ってしまった。
女性達はメイド服、男性たちは作業服だ。
単なる職人たちの好みだ。
緊急時の避難所として地下シェルターも工事部隊で
作った。
入り口や周囲には、バリアが張れる仕組みだ。
バリアは、アクアットから購入したのだが1千万程度で購入できた。
ゼルダさんが前に俺をボッタくりしたのがバレた瞬間だ。
しかし、自分達の集落を守るのに
仮想敵国の通貨を利用するというのは気が引けるものだ。
まあ、今回は仕方ないとしよう。
ということで、集落の住民の防御力は随分と上がった。
あとは、俺達の能力を上げるだけなのだが、
宇宙空間への遠足は、もう、飽きてしまった。
なので、今の流行は、宇宙戦争ごっこである。
俺は、今では巨大な空間を宇宙に作ることが出来るのだ。
それこそ、集落レベルの大きさである。
その中で、巫女様達は戦闘の演習をしている。
この3人は成長している。
ハニーの念動力には、アンもジュリアンもエレナでさえも
念動力で対応し、
アンの竜巻には、ほかの3人が竜巻で
ジュリアンの暴風には、ほかの3人が暴風で
つまり、1人ひとつの得意技しかなかったのが
それぞれ、1人3つの得意技をもつようになってしまった。
まあ、エレナの爆発だけは誰も出来ないというか
ここで、練習することも出来ない。
多分、俺 VS 巫女様達4人なら
俺があっという間に負けてしまうだろう。
ただし、テレポーテーションなしという条件ならだが。
そう、俺にはテレポーテーションという絶対的な優越があるのだ。
「それでは、ユウスケ
帰りましょう。」
ハニーが、そういうので俺はテレポーテーションで
星に帰ろうとする。
「テレポーテーション」
? ? ?
ハニーがテレポーテーションを唱えた。
そして、俺達は集落に戻ってきている。
うそっ。
テレポーテーションも出来るようになっちゃったの?
これまでの俺の優越感が劣等感に変わってしまうではないか。
この中で、もしかして、俺が最弱になってしまったのだろうか?
「す、すごいですね。
ハニーさん」
「みんな出来るようになりましたよ。
時間がかかりましたけど。
熱放射もお手のものです。
ユウスケのおかげです。」
ハニーが何でもないように話してくる。
そうだった。
こいつらは、俺から能力を奪えるのであった。
時間がかかっただけなのか?
チクショウ
ずるい能力もっていやがって。
「それで、各国の状況はどんな感じなんでしょうか?」
俺は、昼食にカレーライスを食べながら
丁寧な言葉で巫女様達に聞いてみた。
「そうですね。国同士というよりは
反乱軍が、その国の軍隊などと、
あちらこちらで、戦闘をしているようですね。」
なるほど、とうとう、そんな感じになってきたのか。
同じ国民同士で争うなんて・・・・・・・
「反乱軍のうしろにはダイスさんやネイルさんが
いるのではないですか?」
俺は、何でも背後にダイスさんやネイルさんが絡んでいると
考えてしまう。
「そういう国もありますけど、巫女様軍とかいうのが
あちらこちらで、反乱しているようで、
武器も持たずに政府軍をやっつけているようですわ」
巫女様軍?
なんだ、そのふざけた名前は?
武器も持たずに政府軍をやっつける?
あるわけないだろ、そんな話が。
「私も聞いたよ。
なんでも、私達を崇拝している軍団らしくて、
ほら、テロリストでこの集落に来た奴らとか、
私達のスパイ活動で協力してくれた人たちが中心に
なって、活動しているみたいだよ」
ジュリアンが詳しい説明をしてくれるが理解できない。
何で?
どうして、こいつらを崇拝できるんだ?
「巫女様方、何か洗脳でもしたのですか?」
俺は丁重に聞いてみた。
「何もしていないだすよ。
勝手に崇拝してくれている感じだすよ。」
アンは何でもないように話す。
しかし、反乱か。
「巫女様方は、自分達を崇拝している
方々が、反乱をおこして、大変な目に合っていることを
どう思われているのでしょうか?」
俺は、率直に聞いてみた。
「特に何も思っていないけど・・・
私達、崇拝されると力が落ちるんだよ。
なんか信者に力を奪われるんだ。」
力を奪われて、あのパワーですか?
奪われなかったら、どんだけなんだよ。
というより、力を奪われる?
「信者に、力を奪われるのですか?」
「そうだすよ。
下僕どもに、奪われるだす。」
だから、信者と下僕は違うだろう。
というか、こいつら
こいつらが力を欲しがっていた理由は?
いつも下僕を欲しがっていた理由は?
うーん。
わからない。
つまり、下僕に力を与えるために強くなりたくて
そんな下僕を増やしたかったと?
自分達の為に力が欲しかったのではないのか?
自分達の為に下僕が欲しかったのではないのか?
俺は考えるのをやめた。
巫女様達のことも、この星の現状のことも
考えてもわからない。
カンカンカーン
火の見櫓の鐘が3回鳴った
3回なので、少しだけ緊急事態のようだ。
ヤバいな。
監視部隊は大した勢力ではないと判断したか?
ということは、
「一応、各自、作戦どおり移動してくれ。
テレポーテーション。」
俺は、巫女様達にお願いして、火の見櫓に移動した。
「ユウスケ、また、カーリア軍だ。
でも、50人くらいだから大丈夫だろう。」
監視部隊隊長のパイソンさんが余裕をこいて言うが
俺が双眼鏡で確認した限り、ヤバいと思う。
精鋭部隊を送ってきたのであろう。
集落に直接テレポーテーションできる者もいるのだ。
そう、アルゼット大将こと納豆大将も。
ということで、俺は火の見櫓の鐘を叩きまくった。
緊急事態発生の合図だ。
住民達に、急いで地下シェルターに入れの合図である。
頼む、急いでくれ。
最悪の状態だけは防ぎたい。
「パイソンさん、住民の避難誘導をお願いします。
カリーヌ国の最大勢力かもしれません。
監視部隊は集落の防衛をお願いします。」
ハニーはテレポーテーションで既に、
バリアの外に移動している。
ハニーに、あそこは任せるしかない。
いざとなれば、テレポーテーションで逃げるように
言ってある。
俺は、パイソンさんにお願いした後も、
双眼鏡で集落中を監視しまくる。
集落に直接テレポーテーションしてこないか注意深く
監視しているのである。
恐らく、同時に攻撃をしてくるであろう。
敵は、こちらの実力をある程度把握している。
こちらの実力を上回る自信があってきているのだ。
こちらから相手の実力は未知数なのだが。
特に統帥と呼ばれている奴についてはアルゼットよりも
実力が上なのは間違いないだろう。
これまでにない不安な気分だ。
そして、バリアの外では戦闘が始まったようだ。
やはり、同時にアルゼットを始めとして、
10人程度がテレポーテーションで消えた。
アルゼットが消えたということは・・・・・・・・
俺も目的地に向かってテレポーテーションした。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あらっ。納豆大将、またお会いしましたね。」
ハニーは戦場には合わない白いメイドさんの格好で、
アルゼット大将に話しかけた。
ハニーは50人の軍人達の中からアルゼット大将を見つけた。
ポチ大将もいる。
アルゼットを含めて先頭の4人が偉い軍人なのであろう。
恐らく、統帥が1人、大将3人だとハニーは判断した。
「だ、誰が納豆大将だ。
ふざけやがって。
以前の俺だと思ったら・・・・・・・・・・」
「アルゼット。
こんな馬鹿を相手にするではない。
今回の任務は、集落の侵攻だ。
感情的になるな。
目的地に連れていけ。」
アルゼット大将より一回り体が大きく
顎髭を生やした偉そうな軍人がアルゼット大将の言葉を遮る。
「はっ。
では、移動します。」
アルゼット大将がそう返事をすると、
軍隊50の中で、アルゼット大将を含めて先頭の10人程度が
その場から消えた。
残ったのは少将クラスだけであろうか?
「お偉い方々は、消えてしまったようですが。
あなた方が、私のお相手をしていただけるのでしょうか?」
「いえいえ、ここに残った者たちも精鋭ですよ。
私は、アベオ国軍統帥のミシュランです。
あなたがたがこれまで相手をしてきた者たちとは
レベルが違いますのでご注意ください。」
ドレッドヘアーで褐色肌のミシュラン統帥は笑みを浮かべて言った。
どうやら、残った軍人40人程度はカーリア軍少将たちではなく、
各国から集められた精鋭部隊のようだ。
「まったく、ユウスケの奴め。
予想が外れているではないですか。
私が貧乏くじを引いてしまったのでしょうか?」
ハニーは心の中で呟いた。
ユウスケは、カーリア国だけで攻めてくると予想していたのだ。
まさか、こんな小さな集落に
カーリア国の同盟国まで協力して侵攻してくるとは思ってもいなかった。
そんなことをハニーが考えている間にも
敵は、レーザー銃をハニー目掛けて撃ちまくってくる。
ハニーの実力を知るための小手調べだ。
当然、ハニーはバリアを6重に張って防いでいる。
敵の中にバリアを解除できるものが結構いるからだ。
そして、
ハニーは何事も無いように巫女様モードで立っている。
「なるほど、やりますね。
しかし、
こちらも急いでいるので、一気に終わらせますよ。
同時にやるぞ。3、2、1・・・」
ミシュラン統帥の、その言葉を合図に
敵は一斉にバリア解除を行う。
レーザー銃は打ちっぱなしだ。
ハニーは油断していた。
6重にバリアを張っておけば余裕だと。
余計なエネルギーは使わないでおこうという慎重さが
裏目に出た。
「油断してしまいました。
バリアを100重にでもしとけばよかったですわ。」
後悔しても遅い。
さすがに、ハニーが6重ものバリアを張っていても
一斉に解除攻撃をされればひとたまりもない。
一瞬で解除され、修復するまでの一瞬の間にレーザの数発が
ハニーの体に命中した。
「な、何?
どうして死なない?」
驚いているのはミシュラン統帥である。
確かにレーザーがハニーに数発命中したはず。
それなのに、ハニーは何ともなさそうなのである。
「職人部隊に感謝ですわね。
念のために、着ておいて良かったですわ。」
ハニーは心の中で呟く。
ハニーは普段から職人部隊に作ってもらった
白いメイド服を着ている。
単に職人部隊たちの好みだが。
しかし、
このメイド服は、対レーザー用の金属が織り込んであるのだ。
相手のレーザー銃はどうやら、エネルギー切れのようである。
あまりにも、放ちすぎたのだ。
「まったく。
ひとりの女性に、こんなにも大勢の男性で攻めるなんて
男のプライドは、どこにいってしまったのですか?」
ハニーは何事もなかったようにミシュラン統帥に語り掛ける。
「う、うるさい。
この化け物が・・・・・・・・
とりあえず、この化け物を拘束するぞ」
ミシュラン大将は、ハニーを化け物に認定した。
「化け物だなんて、失礼な方ですわ。
少し、怒ってしまいました。
それにしても、
まったく、早くしてくれないかしら?」
ハニーは心の中で呟いた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺は、俺達の部屋にテレポーテーションした。
アルゼット大将がテレポーテーションするなら
一度来たことのあるこの部屋に移動してくると予想したのだ。
そして、予想どおり、
アルゼット大将たち10人は、この部屋に移動していた。
そう、予想どおりだったのだが、
俺がテレポーテーションして部屋に移動した瞬間、
敵は一斉に俺のバリア解除をしながら、レーザ銃を放ってきた。
これは、予想外。
不意打ちとは汚いのだ。
というか、アルゼット大将がいるのだ。
俺がここにテレポーテーションしてくることは
相手も予想することは簡単であっただろう。
まあ、俺は、バリアは20重に張っていたので大丈夫。
バリアは相手の人数以上に張るのが基本だ。
それに、職人部隊に作ってもらったTシャツとジーパンも
来ているのでレーザー銃の攻撃はあまり怖くない。
しかし、合わせて
ものすごい、念動力で俺を拘束する者がいる。
俺も、バリアに集中しながら、念動力で対抗しているので、
こいつらをテレポーテーションで移動させることが出来ない。
相手も、レーザー銃のエネルギーがなくなったのか
念動力を一斉に俺に向かって放ってくる。
結構、きついが、何とか耐え忍んでいる。
しばらくすると、
「ふむ、話に聞いていたとおり、
力があるようだな。
この男は、俺が相手をする。
お前たちは、この部屋から出て、集落を侵略しろ。
邪魔な者は全て殺して構わない。
今すぐ行け。」
体格の大きい顎髭を生やした男が、部下たちに命令する。
どうやら、集落の侵略を一番の目的にしているようだ。
冷静な判断が出来る男なのだろう。
部下たち9人は、返事をすると一斉にこの部屋から出て行く。
集落を襲いに行ったのだ。
住民達は地下シェルターに避難しているが、バリアなど簡単に
解除されてしまうだろうから、絶対に安全ではない。
そして、監視部隊はホフク前進用通路で身を隠している。
俺や巫女様達ほどの能力はないが、
カーリア国の少将クラスくらいなら倒せそうである。
しかし、ここも、俺の予想は外れてしまった。
俺の部屋に来た軍人達は、少将レベルではない。
バリア解除や念動力を受けてわかったのである。
大将レベルたちだった。
「ずいぶんと、こんな小さな集落に大げさでは
ありませんか?」
俺は、目の前で俺を拘束しようとする顎髭の男に
話しかけた。
「ふむ。
小さな集落ですが、あなた方が強力すぎるのですよ。
一番の目的は集落の侵略ですが、これは簡単です。
ここで、あなたを止めていれば良いのですから。
やはり、二番目の目的である、
あなた方を倒すことが難しそうですね」
嫌なくらい冷静な判断をする男だ。
そして、強い。
恐らく、こいつがカーリア国軍統帥であろうか?
「あなたが、カーリア国軍の統帥というわけですか。
お強いですね。」
俺は、顎髭の男に聞いてみた。
「そうです。
私がカーリア国軍統帥、キメラです。
あなたも、中々にお強いですよ。
私が本気を出したくなるほどに」
あら、まだ、本気でなかったの?
本当に冷静な人だ。
俺を抑え込んで、部下たちが、あっという間に集落を侵略したら
集団リンチで俺を倒そうというのであろう。
危険な賭けはしないということか。
「部下の人たちが、集落で暴れている様子がないのですが。
どうしたんでしょうかね?」
俺はキメラ統帥に聞いてみた。
「そんはハズはない。
集落の住民に派手な攻撃など必要ない。
簡単に侵略しているのであろう。
武器を持たない者たちなど、相手にもならぬ。」
キメラ統帥はニヤリと笑い俺に答えてくれる。
先ほどより、念動力が強くなったようだ。
俺のテレポーテーションを警戒しているのかもしれない。
「因みに知っていましたか?
部屋の外には、3人の巫女様達が待ち構えていたのを」
俺は、キメラ統帥を動揺させるために教えてあげた。
そう、集落を侵略するためには、この部屋から出て行くしかない。
なので、部屋の外に巫女様達を配備しておいたのだ。
「巫女達など相手にならぬ。
いや。
それにしては、静かすぎる。
何か予想外のことが起きているのか?」
キメラ統帥は冷静に考えているようだ。
前までの巫女様達の能力で物事を考えているのであろう。
それでは、正解を導き出せない。
俺は巫女様達の実力を嫌というほど知っている。
なので、予想が出来るのだ。
今頃は・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「遅かったですよ。」
ハニーが、エレナに文句を言う。
「仕方ないじゃん。
残っている軍人がいないか確認してから
私が来たんだよ。
大役を務めてきたんだよ。
褒めて。私を褒め称えて。」
エレナが逆にハニーへ文句を言っている。
「貴様ら、テレポーテーションを使えるように
なったのか?」
アルゼット大将がエレナ達に文句を言っている。
やっと、自分達に何が起こったのか分かったようだ。
そう、エレナ、アン、ジュリアンの3人は、
部屋の外で待機して、9人の軍人達が出てくるのを
待ち構えていたのだ。
そして、部屋から出てきた瞬間に
アンとジュリアンがテレポーテーションで
ハニーの元まで一緒につれて移動してきた。
エレナは、残っている軍人がいたら一緒に
テレポーテーションしてくるつもりであったが、
9人の軍人が部屋から出た後は、誰も出てこない。
なので、
そっと部屋を覗くと顎髭とユウスケだけ。
ユウスケが、エレナに気づいて、
気持ち悪いウィンクをしてきたので、
安心して、ひとりテレポーテーションしてきたのだ。
「すぐに、集落に戻るぞ。
こいつらの相手をしている暇などない。
テレポーテーション
???????」
当然、現在。巫女様達はアルゼット達にテレポーテーションで
集落にまた戻れないようにテレポーテーション封じをしている。
「それでは、いくだすよ。
練習の成果を見せるだす。」
アンが、みんなに言うと、4人の巫女様達は横に一列に並んだ。
アルゼット大将たちは、何が始まるのかと不安な表情を浮かべている。
「赤い情熱で、あなたを下僕 アン・レッド」
「青い純情で、あなたを下僕 ジュリアン・ブルー」
「清き心で、あなたを下僕 ハニー・ホワイト」
「食いしん坊で、あなたを下僕 エレナ・イエロー」
『4人揃って、美人戦隊、巫女レンジャー』
4人の巫女様達が同時に叫びポーズをとると、
後ろがドカーンと爆発した。
エレナの演出である。
4人の巫女様達は、それぞれカラフルなメイド服をみんな着ている。
それぞれのイメージカラーだ。
この時の為に、エレナ指導のもと練習してきたのだ。
「そ、それがどうした?
ふざけているのか?
馬鹿にしているのか?
貴様ら。」
最後まで見てしまったアルゼット大将は、我に返って
怒っているようであるが、
巫女様達は、成功したので満足そうである。
「お前ら、やってしまえ。」
アルゼット大将は、お約束の悪役セリフを吐いている。
戦闘もののTVなら、雑魚キャラが簡単にやられていくのだが
現実は、そんなに甘くない。
40人もの軍人達はみんな精鋭なのだ。
巫女レンジャー4人 VS 精鋭軍人49人
精鋭の寄せ集めなので、まとまりはないが、
一人一人が強い・・・・・・・
アルゼット大将もポチ大将もダイスから新たな力を授かった。
ガサ国統帥ミシュラン、その他の者たちも、
ダイスに認められた者たちは、大きな力を授かったのである。
「みんな、気を付けてください、結構、強いですわよ」
これまで、40人の精鋭軍人を相手にしてきたハニーが
他の3人の巫女様達に言う。
防衛するだけなら、何とか出来るが、相手を倒すとなると
別問題なのだ。
なので、ハニーはこれまで一切の攻撃をしていない。
他の巫女様達が来るのを待っていたのだ。
決して、巫女レンジャーのポーズをやるまで、
わざとピンチに陥っていたわけではない。
「私が、全員のテレポーテーションを封じています。
その間に、攻撃をお願いしますわね。
バリアは50重くらい張った方が良いですわ。」
ハニーは、他の3人巫女様達に言うと全力で
敵のテレポーテーションを封じるのであった。
これだけで。優位性が全然違う。
「テレポーテーションが出来ません」
敵地では、ガヤガヤと騒いでいるようだ。
テレポーテーションが使われると厄介なのである。
いきなり、背後に移動してきたりされれば危険なのだ。
「相手は、幾重にもバリアを張っている
熱放射を撃てるものは、撃ちまくれ。
念動力が得なものは、拘束しろ。」
アルゼット大将は巫女様達の大げさすぎるバリアに気づいたようで、
仲間達に命令をしている。
どうやら、この中では、一番偉いようだ。
熱放射が巫女様達にめがけて、放たれまくるが
アンの熱放射により簡単に妨げられてしまう。
相手と同程度に調整できるアンの方が上であろう。
念動力もジュリアンによって防がれてしまっている
しかし、敵の攻撃は止まることがない。
巫女様達も防衛だけで攻撃が出来ない状態である。
「ふふふ。
前までの俺とは違うと・・・・・・・・」
アルゼット大将が何かを言おうとしたとき、
アルゼット大将の足元が爆発した。
そう、何も防御に役に立っていないエレナは攻撃が出来るのだ。
好き放題に。
ドカーン
ドカーン
ドドドドカーン
敵の軍人達の足元が爆発していく。
敵もバリアを張っているから死にはしないであろうが
地上から吹き飛んでいるのである。
「食いしん坊は爆発だ-」
エレナが狂ったように爆発を連発する。
「食いしん坊」というキャッチフレーズを他の巫女達3人に
つけられた怒りをここで開放しているのである。
吹き飛んで無事に落下して来ても、またそこで爆発。
人がポップコーンのように飛びまくっている。
そんなことが、5分くらい続いていると
巫女様達への攻撃は一切なくなっていた。
そりゃそうである。
精鋭軍人達は、みんな白目をむいて気絶しているのであるから。
「じゃあ、私が、やさしく国まで運んであげるよ」
ジュリアンが暴風で精鋭軍人達をカーリア国まで運ぶつもりだ。
巫女様達は、警戒をほどいた。
いや、ほどいてしまった。
精鋭軍人の中には、白目をむいていない奴等もいたのだ。
カーリア国のアルゼット大将、ポチ大将、サムス大将、そして
アベオ国のミシュラン統帥の4人だ。
この4人は強固なバリアと念動力で自分の身を守っていたのだ。
そして、巫女様達が警戒をほどいた瞬間を見逃さない。
4人全員がテレポーテーションで巫女様達の背後にまわり
一番効果のある熱放射を選んで一斉に巫女様達をめがけて放射する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺は、どのくらいこの顎髭のキメラ統帥とやりあっているのであろう。
互いに念動力の力比べをしている状態だ。
相手が本気を出しているとすれば、俺は互角ぐらいであろう。
いや、俺の方がまだまだ余裕がある。
しかし、ここが集落のど真ん中という不利が俺にはある。
思い切り攻撃をしたくても、此処では出来ない。
キメラ統帥を拘束したところで、それ以上、何もできないのだ。
「因みに、キメラ統帥の部下たちと巫女様達の闘いは
どうなっているのでしょうかね。」
俺はキメラ統帥を動揺させようと話しかけてみた。
「ふむ。
まず、巫女達にあやつらが負けることは絶対にない。
こんだけ時間がかかるのは不思議だが。
安心して、ここで待っておれ」
なるほど。
キメラ統帥は絶対的な信頼を部下たちにしているようだ。
出来た上司だ。
「でも、
あの巫女様達は、みんな俺より強いですよ。
多分、ここに戻ってくる軍人さんはいないと思いますが」
俺の一言で、キメラ統帥は冷静に考え直しているようだ。
「ふむ。
なるほど、時間がかかりすぎているな。
・・・・・・・・・
仕方がない。
多少、作戦の変更をするしかないようだ
どうせ、お前もくるのであろうからな。」
どうやら、頭の良い統帥は当初の計画よりも、
現状分析を優先したようだ。
こんな状態でも冷静な判断が出来るのはさすがだ。
俺とキメラ統帥はほぼ同時にテレポーテーションした。
あら、やばい。
俺はエレナの顔をイメージしてテレポーテーションしたのだが
巫女様達4人の背後からアルゼット大将たちが熱放射を放っている。
「テレポーテーション」
俺はすかさず、4人の巫女様達と同時にアルゼット大将たちの
背後に移動する。
ギリギリセーフだ。
キメラ統帥は、アルゼットをイメージして
テレポーテーションしたのであろう。
俺達よりも近距離で逃げなくてはならなかったのだが
間一髪、ギリギリでテレポーテーションで逃げられたようだ。
俺は安心しながらも、キメラ統帥の反射神経に恐怖する。
そして、アルゼット大将達の強力な熱放射は
カーリア国の遠くにある森林の一部を消滅させた。
因みに、この状況では俺達の方が有利だ。
キメラ統帥のほか4人の軍人達の背後に俺達はいる。
熱放射でも喰らわせれば終わりなのだが
そうもいかない。
4人の巫女様達も現状を理解したのか、防御しながら
攻撃に入る。
アンは強力な竜巻を起こし、ジュリアンは暴風を起こして
竜巻をより強力にしていく。
当然、竜巻には雷が発生している
キメラ統帥を始めとする5人は当然に竜巻に飲み込まれる。
テレポーテーションで脱出しようにもハニーによって
防がれて脱出できないようだ。
しかし、ハニーの能力を上回るキメラ統帥だけは
テレポーテーションをして、俺達の目の前に
堂々と移動してきた。
「ふむ。
現状分析を間違えていたようだ。
ぬしら、成長速度が速すぎるのではないか?」
キメラ統帥は、この状況でも冷静だ。
ドサッ
ドサッ
ドサドサッ
キメラ統帥の後ろでは、アルゼット大将を始めとした
4人が空から落ちてきた。
さすがに、今度は、本当に気絶している。
「そうですわね。
美しいと成長が早いのですよ。」
ハニーがニヤリと笑ってキメラ統帥に答える。
「ふむふむ。
何故、儂の部下たちを殺さないのだ?
殺す方が簡単だろうに」
キメラ統帥は、現状分析に余念がない。
「余裕があるからね。
遊んであげているんだよ。」
ジュリアンが心にもないことを言う。
「いやいや、答えになってないぞ。
まあ良い。
作戦変更だ。
1番の目的は、あなた方を殺すことに変更する。
ということで、かかってきなさい。
5人かかりで、全力で構わないぞ」
キメラ統帥はこの状況でも、本当に余裕のようだ。
漫画なら、俺達が滅茶苦茶にやられるパターンのセリフだ。
これだけ舐められては、巫女様達も怒り狂うのではないか?
ゴニョゴニョ
しかし、何故か巫女様達も余裕そうである。
4人で何かを話し合っている。
俺でも、このキメラ統帥には勝てるかわからないのに。
とりあえず、俺は誰かが危険な時に助ける係に徹しよう。
『美人巫女戦隊 合体』
4人の巫女様達が声を合わせて叫んだ。
あん?
なんだなんだ。
?????
こんな状況で、ふざけた奴等だ。
合体と言っても、4人で手を握り合っているだけじゃないか
カッコ良くも何ともない。
そして、残念な気持ちだ。
4人が合体して、超強力な1人になるのかと期待してしまった。
「時間がもったいない。
とっとと終わらせるぞ。」
当然の反応です。
おっしゃるとおり、こいつらはふざけています。
そんなことを思った瞬間。
強烈な念動力が俺達に襲ってくる。
やっぱり、本気を出していなかったのかコイツ。
俺は何とか耐えられる。
巫女様達は?・・・・・・・・・・・・・・
全然、平気そうである。
なんで?
「大したことないですね。
この合体巫女の前では。」
ハニーが余裕そうにニヤリと笑みを浮かべながら言う。
合体巫女?
合体ロボの真似しているのか?
「おまえら、ふざけているのか。
もう良い、死ね。」
当然の反応だ。
そして、キメラ統帥が強力な熱放射を放とうとしている。
俺と同程度の超強力なエネルギーだ。
巫女様達のテレポーテーションも同時に封じているようだ。
本当に、キメラ統帥は凄い奴だ。
仕方ない、巫女様達のお助け係である俺は、
キメラ統帥のテレポーテーション封じを、更に封じてやった。
「早く、お前たちはテレポーテーションして逃げろ。
後は、俺が何とかする。」
そう、巫女様達がテレポーテーションで逃げても
その先にある集落が熱放射で消し飛んでしまうのだ。
なので、
俺は集落を守るためにテレポ―テーションをしようと・・・・
あれっ?
巫女様達が逃げない?
というか、瞬時に巫女様達から超超巨大な熱放射が放たれた。
キメラ統帥の熱放射を大きく上回るエネルギーだ。
おい、おい、反則だろ。
合体巫女。
キメラ統帥はテレポーテーションで逃げきれたようである。
巫女様達の背後に移動している。
合体巫女の熱放射によって地表から100mくらい深く
エグれて消滅した状態が、遠くの方まで続いている。
恐ろしすぎるエネルギーだ。
しかし、キメラ統帥はあいかわらず冷静だ。
あの熱放射を見ても、冷静に巫女様達の背後をとって
熱放射を放った。
当然、お助け係の俺が
巫女様達をテレポーテーションさせて逃げさせるが、
移動先は、キメラ統帥の背後である。
キメラ統帥は巫女様達が目の前から消えたのを認識すると、
瞬時に空中にテレポーテーションする。
空中から現状確認をするつもりなのであろう。
まったく、本当に優秀な軍人である。
しかし、空中に移動したのは失敗だった。
合体巫女の念動力により超高速で地表へ
あっというまに、キメラ統帥は叩きつけられた。
合体巫女の方が格段に強い念動力だったのであろう。
「ぐ、ぐ、おのれ」
さすがは、統帥。
これだけの攻撃を受けてもまだ意識がある。
しかし、もう攻撃は出来ないであろう。
これ以上、キメラ統帥に攻撃するのは可哀そうだ。
とっとと、国に帰ってもらおうと俺が考えたとき。
『合体巫女、必殺、竜巻トルネード』
4人の巫女様達が一斉に叫ぶ。
必殺?
必殺技は相手を倒すときだろう?
もう、相手は全員、倒れていますよ。
それに竜巻トルネード?
竜巻とトルネードは同じ意味だろ
そんなツッコミを入れる間もなく。
超巨大な竜巻が敵の軍人を巻き込んでいく。
まるで、この場を掃除するかのように。
そして、これまでにないような超高速で竜巻は
あっというまにカーリア国に消えて言ったのだ。
なんじゃ、こりゃあ。
俺の緊張感や活躍は一体何だったんだ。
全部、合体巫女にもっていかれた感じだ。
いやいや、しかし、合体巫女、
最強なんじゃないか。
俺は、巫女様達に今後、絶対に逆らわないことを心に誓った。




