第12話 諦めるな
「どうだ?
ダイスから情報は入っているか?」
カーサ―将軍はエヴリーに聞く
「はい。危険人物ユウスケの情報が
大量に送られてきております。
詳細が不明なところは多いのですが
アクアットがラクーンを撤退したの原因も
ユウスケが絡んでいる可能性があります。」
エヴリーはカーサ―将軍に報告する
「なにっ。
撤退した理由がユウスケにある可能性?」
カーサー将軍はエヴリーの報告に驚く。
「あわせて、何らかの能力を持っている可能性があり、
ユウスケはアクアットと友好関係にもあるということです」
「なるほど。
そのユウスケの能力はわからないのか?」
カーサ―将軍はいらだった様子でエヴリーに聞く。
「はい。ユウスケの能力についてはわかっていません。
しかしながら、その仲間の巫女達の能力は
わかっているようです。
4人いるようですが、
それぞれ、爆発、ぶっ飛び、暴風、竜巻
らしいです。」
エヴリーが顔を傾けながら報告する。
「なんだそれは?
しかし、爆発?
もしや、赤色アンドロイドの爆発は、その仲間の
仕業の可能性もあるのか?」
カーサ―将軍は考え込んでいる。
「いえ、それはないと思われます
ダイスも見たことがあるそうなのですが
それほど威力のある爆発ではないようです」
エヴリーが答える。
「では、なぜ、赤色アンドロイドが60体も
爆発したのだ?
戦略AIは何か回答を出したか?」
カーサ―将軍は聞く。
「いえ。回答不能の状態のままです。
ただ、ダイスがユウスケから聞いたところによると
勝手に爆発したそうで・・・・・
ただ、本当かどうかわからないらしいです。」
エブリーの報告は正確だ。
「そうか。
しかし、ユウスケが只者で無いことは確かだな。
よし、戦略AIには引き続き情報を
インプットしろ。
どうでも良い情報も全てだ」
カーサ―将軍はエヴリーに命令する。
「はい。くだらない情報も全て入力済みです。
因みに、戦略AIの計算としてユウスケの
弱点は、スケベなので女性となっています。」
エヴリーの報告は正確だ。
「なに?
スケベなので女性?
そんな回答をAIがするのか?
次から次への驚きばかりだ。
ビックリ箱みたいな奴だな。
ユウスケという危険人物は」
カーサー将軍はユウスケの報告を聞いて驚いてばかりだ。
「如何なさいますか?
戦略AIが、誘惑を得意とする女性達を選定し
ラクーンへのテレポーテーションを提案していますが」
エヴリーが報告する。
「うむ。
このままの状態でも仕方ない。
くだらない提案だが、AIの指示に
従ってくれ。
我々には判断が出来ぬ。」
ここ、カヌーン星は、女性が活躍する星である。
文明が進化していくうちに、
子作りが不要になったこともあって
男性がいる必要性がなくなってしまった星である。
なので、女性割合が圧倒的に多く、男性は劣等種として
扱われているのだ。
「所詮、我々と比べれば、劣等な男ということかもしれぬ。」
カーサ―将軍はそう言って部屋を出た。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
数日後
「ユウスケは何回死んだんだ?」
「今回で5回目ですね」
エヴリーが疲れた声で答えた。
「何で、あいつは、あんな簡単な罠に何回も
ひっかかるんだ。」
カーサ―将軍が、呆れたように呟く。
「今回も、木の枝に引っかかった下着を取ってください
とか頼まれて、後ろから刺されたようです。
ハハハハハ。馬鹿ですよね。」
エヴリーが笑いながら報告する
「前回なんか、スカートの中を確認してくださいとか
頼まれて、スカートを覗いている時に頭を石で殴打だぞ。
あれが本当に危険人物なのか?」
カーサ―将軍も苦笑しながら話している。
ラクーンにはAIが推薦した女性軍人が
5人、テレポーテーションでダイスの元へ
送られた。
その後、集落に潜入成功したのだが・・・・・・・
殺しても殺しても
生き返るというのだ。
そんな人間いるのか?
というより、こんな罠に引っかかる馬鹿がいるのか?
「戦略AIの計算はどうなっている?」
カーサ―将軍は疲れたようにエヴリーに聞く。
「戦略AIは計算を拒否しています。」
エブリーが報告する。
「そうか。仕方ないな
私だって、アホらしくて
どうでも良い気分になってきた。
それで、こちらから送った奴等は
どうなった?」
カーサ将軍が聞く。
「4人は、ダイスのところから
テレポーテーションで逃げてきましたが、
ユウスケに感謝しているようで
精神に異常をきたしております。
最後のサウザーは、ユウスケを殺したという連絡後に
音信不通です。」
エブリーが答える。
「畜生、4人は洗脳
そして、サウザーは流石に殺されたか。
サウザーも死を覚悟してラクーンに
行ったのだ。
奴の死に報いるためにも頑張るしかない。」
カーサ―将軍はそう言って部屋を出るのであった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺は今、部屋の中央にて、
巫女様達の前で正座をしている。
そう、巫女様達の説教タイムだ。
「ユウスケ、本当にあなたは馬鹿なの?」
「何でそんな罠に引っかかるの?」
「しかも、前回と同じじゃないだすか?」
「どれだけ、エネルギーを消耗したと思っているんだ?
本当に私達、蘇生のプロになったじゃないか。」
なんか、巫女様達は蘇生を片手間でもできるくらい
レベルアップしたらしい。
俺に感謝してくれても良いのだが。
いや、今はそんなことよりも、謝らなくては。
もう、かれこれ何十分も同じような説教を
繰り返しされている。
俺はただただ、地面に頭をこすりつけて謝るだけだ。
「本当にすみません。すみません。
生き返らせていただき、ありがとうございます。
感謝しております。
エレナ様、ハニー様、アン様、ジュリアン様
神様、仏様、女神様、巫女様」
俺は、ひたすら謝り続けた。
さすがに死に過ぎだ。
しかも同じ罠で。
さすがに自分でも馬鹿だと思ってしまう。
「仕方ないですね。
今日も、エネルギーを頂きますからね。
全部、吸い取ってやりますから」
ハニーが代表して、長い説教タイムの終了を告げてくれた。
ヨッシャー。
やっと終わった。
「それで、このカヌーンの女
どうする?」
エレナが他の巫女様達に聞いている。
「そうね。
どうしましょうかしらね。」
ハニーが答える。
「裸で集落中を歩かせる?」
アンが、とても良い提案をしてくれた。
「駄目だよ。
ユウスケをはじめ、男どもを
喜ばすだけだ。」
ジュリアンがアンの提案を却下しやがった。
そう。俺を殺した4人は逃げてしまった。
というより、巫女様達が何をするかわからなかったので、
俺が全員逃がしてあげた。
捕虜にしても、面倒くさいだけという理由もある。
しかし、今回の部屋の隅にいるサウザーとかいう娘は
逃げる気も無い様なのだ。
「もう、どうにでもして。
殺しても死なない人を殺して
それで、仲間達を逃がしてくれて。
わけがわからない」
サウザーさんは、わけがわからなくなっている。
そりゃそうだろう。俺もわけがわからない。
「何で、俺を殺したの?」
俺は、俺を殺したサウザーさんに聞いてみた。
「あなたが、危険人物だからよ」
サウザーさんはあっさり答えてくれた。
「大体何なのよ。
レーザー銃で撃っても
死なないのに、何で簡単な罠で
死んじゃうのよ」
何故か、俺を殺したくせに怒っている。
「いや。完璧な作戦だったので。つい。」
俺は。相手の作戦を褒めたたえた。
サウザーさんは、タンクトップにミニスカートだ。
パンティーは枝に引っ掛けて履いていない。
ショートヘアの金髪で切れ目の奇麗な人だ。
逃げた4人の女性たちも皆、色気がある人たちだった。
あれで、罠に引っかからない男などいないというものだ。
俺は悪くない。
「つい。じゃないわよ。
それで、私をどうするつもり?
嫌がる私を、あなたが獣のように
私をにいたぶるの?
構わないわよ。
それならそれで。
私の体を好きにすればよいわ。」
サウザーさんが興奮している。
何故か顔が赤くなっている。
巫女様達も、さすがにサウザーの言葉に引いている。
「いや、何もしませんよ」
俺は、サウザーさんの願望を否定した。
「何かしなさいよ。
男でしょ。
頑張りなさいよ。」
サウザーさん、何か違いますよ。
騒がないで下さい。
しかし、まあ、相手が望むなら。
「わかりました。わかりました。
仕方がないですね。」
俺は、仕方ないという顔でそう言った。
ビリッ
ビリビリビリッ
サウザーさんの服を能力で破いてやった。
破いてやったが、俺は後ろを向いて見ていない。
これで少しは満足してくれるだろうか?
巫女様達の俺への視線が冷たい。
しかし、巫女様達にどう思われようと
俺には関係ない。
今は、この面倒くさい変態を大人しくさせたいのだ。
「あふぅ・・・」
後ろからサウザーさんの声が漏れてきた。
この変態女が。
そこに、ERENAZが現われた
「ユウスケさん、大丈夫ですか?
心配で来ちゃいました」
ERENAZが俺を心配して来てくれた。
「ま、まさか、ユウスケさんが?」
ERENAZは部屋の隅にいるサウザーさんの方を
見て驚いている。
「そう、ユウスケがやったの」
エレナがチクりやがった。
「さすがに引くわ」
ハニーまで。
「まさか、ここまで鬼畜だっただすとは」
アン、流れを知っているよね。
「やっぱり。変態だったね」
ジュリアン、違います。
変態はサウザーです。
「ユウスケさん。最低。」
ERENAZが呟いた。
最低・最低・さいてい・・・・・・
ERENAZの
最低という言葉が脳裏で繰り返す。
俺はもう一度死んだ気持ちになってしまった。
チクショウ。
これも全ては、カヌーン星の奴等のせいだ。
ふざけやがって。
説教してやる。
「サウザーさん、俺はカヌーン星に行きます。
協力してもらいますよ。」
俺はそう言って、サウザーさんの方へ振り返った。
「キャー。見ないで。
私の体をそんなに、舐めまわすように見ないで。」
サウザーさんが顔を赤らめて喜んでいる。
「ユウスケさん。本当に最低です。」
ERENAZの声が俺の脳裏にまた響いた。
うん。良いものを見れた。
その夜は、巫女様達4人と変態サウザー
の6人で寝た。
いつも巫女様達は俺を枕がわりにして寝ているが
巫女様達4人と一緒に寝ても、慣れっこで
何とも思わない。
今日もエネルギーを吸い取られているのだが。
しかし今日は変態サウザーが俺の股間を
枕にして熟睡している。
絶対にこいつはアホだ。
さすがに、下半身は反応してしまう。
明日はカヌーン星までテレポーテーションするつもりだ。
変態サウザーからエレナがカヌーン星のイメージをもらい
エレナから、そのイメージはもらってあるので、
簡単に行ける。
とにかく、話し合いだ。
変態サウザーは置いていく。
なんだかんだ言って
変態サウザーはこの集落を気に入っているようなのである。
それに、裏切り者を連れて行っても可哀そうだろう。
問題なのは巫女様達だ。
前回と違って、今回は絶対について行くと
俺の言うことを聞いてくれない。
しかし、何なんだろう?
俺は死ぬたびに、エネルギーの許容量が増えていく感じだ。
だからと言って、わざと死んでいるわけでもないのだが。
なので、巫女様達が俺のエネルギーを吸い取ったところで
今では微々たるものなのだ。
エネルギーに不安はない。
しかも、今日は何故かエネルギーが寝ているだけで、
増えていっている。
ERENAZの勘違いも何とか解消した・・・・
と思う。
俺は、股間の変態ゼルダを意識しながら眠りに・・・・・
寝れるか!
翌朝
俺はテレポーテーションで山の基地まで来た。
ゼルダさんにカヌーンに行くことを
報告するためだ。
「おはようございます。
ユウスケさん・・・・・・・・・・・・・
ガハハハハハハ
駄目だ。すみません。
ハハハハハハハ」
ゼルダさんが笑い転げて椅子から落ちたのか
画面から消えた。
「どうしたんですか?
ゼルダさん」
俺は、笑い続けるゼルダさんに聞いた。
「あれほど注意した方が良いと・・・・
クククククッ
何で、あんな罠に・・・・
クククッ
しかも、あの時と同じ罠で・・・・
死ぬ・・・・・
いや、もう駄目。
思い出しただけで・・・・・・」
どうやら、監視カメラで俺が何度も死んだのを見たのであろう。
「笑っているところ、すみません。
今日は報告がありまして。
今からカヌーン星に行ってこようかと」
俺はゼルダさんに報告した。
ゼルダさんの笑いが消えた。
「本当ですか?
カヌーン星、本拠地まで?」
ゼルダさんが俺に聞いてくる
「はい。おそらく本部基地に行けるかと思います。
まあ、話し合いですけど」
俺は軽く言った。
「ユウスケさんなら大丈夫だとは思いますが
もしかすると、私達も知らない新しい武器なども
あるかもしれません。
まあ、止めることは当然しませんけど
注意して言った方が。」
ゼルダさんが俺を心配してくれている。
「ありがとうございます。
まあ、危なかったらテレポーテーションで
帰るだけですから」
俺は簡単に言ってのけた。
「そうですか
まあ、出来たらで良いのですが
お願いが・・・・・・・・・・・・・・・・」
ゼルダさんが俺にお願いをしてきた。
まあ、ゼルダさんのお願いは出来たらだ。
出来なかったらゴメンナサイすれば済むこと。
そんな感じで、ゼルダさんへの報告を終えて
エレナ達の元にテレポーテーションした。
「じゃあ。行きますか。
何回も言うけど、話し合いだからな。
は・な・し・あ・い」
俺は巫女様達4人に何回も注意した。
「 何回も言わなくても、わかっているわよ」
エレナが嫌そうな顔して俺に言ってくる。
何回言ってもわからないから言っているんだけど。
まあ、なんとかなるだろう。
ゼルダさんのお願いもあるし。
「それじゃあ、行くぞ
テレポーテーション」
俺は巫女様達4人を連れてカヌーン星本部基地の
広場にたどり着いた。
たどり着いた瞬間
赤色アンドロイドが100体現われた。
アクアット星と同じで防御AIが反応したのであろう。
ドカーン
ドドドカーン
ドドド
ドカーン
うん。
予想どおり。
俺は何もしていない。
バリアを張っているだけ。
巫女様達の能力がアップしているだけ。
「だから
、 は・な・し・あ・い
だって言っているだろう」
俺は巫女様達を叱りつけた。
しかし、説教をしている暇はない。
今度は赤アンドロイドやメタリックアンドロイド
が数えきれないほど目の前に現われた。
ヤバイ、数が多すぎだ。
2000体くらいいるのでは?
さすがに本部基地となると戦力が桁違い。
とりあえず、俺はバリアを張ったが
アクアットの黄金アンドロイドと同じで
メタリックアンドロイドは熱放射をしてくる。
そして、赤アンドロイドはレーザーだ。
レーザーと熱放射、バリア解除など様々な攻撃が
襲ってくる。
「テレポ―テーション」
俺達はメタリックアンドロイドの背後500m先ほどに
テレポーテーションした。
その瞬間
ドカーン
ドドドカーン
エレナによる爆発だ
バリア解除も一人で出来るようになったようだ。
メタリックアンドロイドが超高速で
ぶつかり合って破壊されている。
ハニーの能力であろう
アンの能力により大竜巻が起きて
数百のアンドロイドが巻き込まれる。
前よりも巨大で強力そうだ。
ジュリアンの暴風で基地内の車両や重機どころか
ミサイルまで、ありとあらゆるものが竜巻に送り込まれる。
ジュリアンも能力も桁違いに強くなったようだ。
竜巻の中では強力な電撃と爆発が繰り返されている。
しかし、それでも、大して減っていない。
1500体近いメタリックアンドロイドは散らばり
素早くこちらに攻撃を仕掛けてくる。
仕方ない。
俺も参戦するしかない。
赤アンドロイドは怖くない
バリアを3重にしていれば問題ないからだ。
巫女達もバリアを纏っているようなので大丈夫であろう。
問題は、メタリックアンドロイドだ。
熱放射をあちらこちらから放ってくるが、バリアは効かない。
なので、熱放射には、俺の熱放射で対応する。
四方八方、巫女様達を守るように俺の熱放射が放たれまくる。
どうやら、俺の熱放射の方が威力があるようで
次々と、俺の熱放射で相手のアンドロイドが消滅していく。
半分くらいは減っただろうか?
しかし、
赤・赤・メタリック・赤・メタリック
ゴチャゴチャして広範囲に散らばっているので
面倒くさい。
こいつらをまとめるには
アンとジュリアンの協力が必要だ。
「アン、ジュリアン、散らばっているアンドロイドを
まとめてくれ」
俺は、アンとジュリアンにお願いすると
俺の戦略を理解したのか、
アンとジュリアンは広範囲で能力を発動させる。
ジュリアンの暴風でアンドロイドを中心にまとめ
アンの竜巻で巻き上げていく。
まるで、ジュリアンが箒係で、アンが塵取り係のようだ。
ハニーも俺の戦略を理解したのか
ハニーの暴風にかからない、アンドロイドを念動力で
竜巻に放り投げる。
竜巻は広範囲から狭まっていき威力も模していく。
「大体、集まったんじゃない」
アンが俺に報告してくれる。
俺は、アンの竜巻の下から超巨大な熱放射を放ってやった。
自分で言うのもなんだが、各爆弾に
対抗できるのではないか?
結局、俺達は、アンドロイド軍を全滅させてしまった。
「なによ。ユウスケ、その技は?
卑怯じゃない、あんただけ。」
エレナが膨れた顔で文句を言ってきた。
そんなこと言われても、
俺だって自分が
これだけの能力をもっているのが不思議だ。
「エレナ達に比べたら、大したことないよ。」
俺は謙遜しながら、余裕の笑みを浮かべてやった。
他の巫女様達も悔しがっている。
少し、優越感だ。
いや、そうじゃない。
また調子こいて攻撃してしまった。
「ユウスケ、
は・な・し・あ・い
でしょ。
何やってんのよ。」
ハニーに怒られてしまった。
しかし、どうやら攻撃は止んだようである。
俺達は基地の正面玄関らしき方向に向かって歩いていく。
周りを見渡すと、ジュリアンが色々なものを一掃したせいで
遠くまで見渡せるようになっていた。
遠くを見ると建造中らしき宇宙船が沢山並んでいる。
「仕方ないな」
ドカーン
ドカーン
ドッカ―ン
俺はゼルダさんに頼まれていたので
宇宙船を20隻、母船を一隻爆破した。
仕方ないのだ。
ゼルダさんから、アクアットと同じだけ
爆破してきてくれと頼まれたのだ。
「何をしているの?
ユウスケ
爆発は私のものでしょ。
後は私がやるから、任せて」
エレナはやる気満々である。
「いや、これはゼルダさんとの約束だから
もう、これで充分だか・・・・・・」
そうでした。
俺の言うことなど聞かないエレナでした。
ドドドカーン
ドドド
「あー。スッキリした。
どうよ。私の爆発のが凄いでしょ。」
エレナは自慢げに俺に話してくる。
確かに凄いけど
可哀そうなくらい
建造中の宇宙船が無くなってしまっているんですけど。
俺達が基地の正面玄関につくと監視アンドロイドが
テレポーテーションで現れた。
「どのようなご用件でしょうか?」
随分と丁寧な感じで聞いてくる。
「いや。前にも言ったのですが
話し合いをしたいと思いまして。」
俺も丁重に返事した。
シーン
何かこパターン、前にも会ったような、。
「ハハハハハ
良いでしょう。
話し合い?
やろうではないですか
ハハハハハ
どうなっても知りませんがね。」
相手は、狂ったような、開き直ったような
対応で答えてくる。
「どちらに伺えば良いですか?」
俺は、未だ丁重な感じで問いかける。
「頂上だ。
お前たちなら、テレポーテーションで
どうせ、来れるだろう。
面倒くさい。
早く来い」
相手は、何故かものすごくお怒りモードだ。
でも、話し合いをしてくれるのだ。
相手の言うとおり、早く行ってやろう。
「テレポ―テーション」
俺達が頂上のバルコニーまで行くと
部下らしき人が
大きなガラス窓を開けて、部屋に入れてくれた。
「ようこそ。カヌ―ン星へ。
私はカヌーン星、将軍のカーサ―だ。
前にも会ったな。
ユウスケ」
カーサ―将軍は偉そうに自己紹介をしてきた。
「はい。
話し合いに応じていただき、ありがとうございます
ユウスケと申します。
そして、こちらはラクーンの巫女様達でございます。」
俺も丁重に自己紹介をした。
「では、話し合いを始めよう。
我らの宇宙船は、今、ラクーン目掛けて
核ミサイルの発射準備をしている。
しかも近距離で、回避はどうやっても不可能だ。
お前たちがここで、消滅すれば、発射はしない。
しかし、断れば、直ぐにでも発射して
お前たちの星の人間を絶滅させる」
宇宙空間の画面を見せながら俺達と話し合いをする
カーサ―将軍。
なるほど、アクアットとは比較にならないほど悪質だ。
さすがの暴れん坊巫女様達4人も固まってしまった。
「随分、一方的な話し合いですね」
俺は皮肉を込めて言った。
「前にも言ったであろう。
お前たちと、私達とでは格が違うのだ。
こちらは、星のひとつやふたつ簡単に消滅させることも
可能なのだよ。
お前たちの実力は認めよう。
しかし、絶対に負けられないのだ。
お前たちを道連れにしてでも、
そして
例え、私たちが死んでも」
カーサ―将軍は本気らしい。
目が血走っている。
ここにいる部下の者たちも覚悟を決めた顔つきだ。
恐らく、俺の返答次第で
ラクーンの攻撃完了を確認して、
ここの基地を自爆するつもりかもしれない。
どうする?
本当にヤバイ。
最悪だ。
本気で、こいつはやりそうだ。
この場の全員を瞬殺するか?
しかし、それは、俺の正義が許さない。
宇宙空間で核ミサイルが爆発すれば生物は
どうなるかわからない。
この星の技術レベルでの核ミサイルの威力は想像できないのだ。
「宇宙空間での核爆発は危険ではないのですか?」
俺は、冷静にカーサ―将軍に聞いてみる。
「ああ。そんなことはお前が心配する必要はない。
協定違反にはなるが、私が死をもって償うだけだ。
お前が気にしなくても良い」
カーサ―将軍は狂っている。
狂った女性ほど扱いが難しいものはない。
「はあー。
何で、平和的な話し合いが出来ないのでしょうかね?
あの、宇宙船を引き返してくれれば
私たちは何もしませんよ」
俺は、ため息をつきながらカーサ―将軍の説得を試みる。
「ふん。
相手の言うことが信じられれば戦争など起きないのだ。
低能なお前たちには、わからないだろうがな。」
ああ言えば、こう言うみたいな感じの会話だ。
話し合いは無理であろう。
結構、エレナと知り合ってから充実した毎日であった
本当に不思議なほどに、自分の思いどおりの。
いつ死んでも怖くはない。
怖いのは、こいつらと離れることだ。
肉体が残ればこいつらが何とかしてくれる
しかし、さすがに宇宙空間では無理であろう。
でも、あの星の住民たちには死んでほしくない。
例え、俺が死んでも・・・・・・・
こいつらなら後は何とかなる。
いや、何とかするであろう。
自爆されてもバリアを張れるのだ。
そう信じて。
「そうですか。
では、話し合いは決裂ですね。
仕方がありません」
俺は、そう言って一人だけテレポーテーションした。
「テレポ―テーション」
そして、
俺は、今、宇宙空間にいる。
そう、カヌーンの宇宙船の近くまで
テレポーテーションしたのだ。
宇宙空間など、無理だと思っていても修行はしていたのだ。
俺の周りには空気を圧縮した空間を作ってある。
一か八かだ。
宇宙船ごとカヌーン星にテレポーテーションで
帰してやる。
しかし、
そんなに世の中、甘くない。
相手はAIで動いているのだ。
反応が早い。
俺がテレポーテーションした瞬間、
核ミサイルが超高速で発射された。
チクショウ。
間に合うか?
俺は再度、テレポーテーションして
核ミサイルの前に到着した。
しかし、その瞬間、爆発・・・・・・・・
コンチクショ―――――!
俺がここにテレポーテーションすることも
予測計算済みか!
俺は全開で、最大の熱放射を放つ。
しかし、甘かった。
この核爆発の威力には歯もたたない。
駄目なのか?
諦めるしかないのか?
このままでは、俺は消滅する
「諦めるな!」
気づくと、何故か後ろにエレナがいた。
何で、お前がここに?
お前まで一緒に消滅してしまうではないか・・・・・・
「諦めるな、ユウスケ
あんなのチョチョイのチョイ・・・・・。」
いつでも、能天気なエレナである。
エレナは俺の背中に手を当てて、
俺にエネルギーを与え続けてくれている。
大したエネルギーではないのだが・・・・・・
何故か心の力が膨れ上がってくる。
2人とも消滅するかもしれないこんな時に
俺は笑ってしまった。
諦めるくらいなら、もがいて、もがいて
最後まで、もがき続けてやる。
「そうだな、チョチョイのチョイだ。」
俺はそう信じて、熱放射をやめた・・・・・・・・・
核爆発を消すイメージを最大限にして
わけのわからないエネルギーを全力で放出した。
核融合の爆発のエネルギーは壮大だった。
しかし・・・・・・・・
そのエネルギーは、俺のわけのわからない
エネルギーに包まれていく。
まるで負のエネルギーを正のエネルギーで打ち消すように
消えていく。
宇宙船から次の攻撃はないようだ。
しかし、何をされるかわからない。
なので
宇宙船を、テレポーテーションでカヌーン星に返してやった。
「チョチョイのチョイだったね。」
エレナが俺の後ろでつぶやいた。
こいつが無事でよかった。
俺はそう思いながらも、
空気が足りなくなるのに気づき急いで
テレポーテーションした。
「お前、ふざけるなよ。
あの空間は一人用なんだよ。
2人いたら、すぐに酸素不足になるだろう」
俺は、カーサ―将軍のいる部屋に戻りエレナに
説教をした。
「そんなの知らないわよ。
最初から2人用にすれば良かっただけじゃない。
旅行は余裕をもっていかないと駄目でしょう」
エレナは旅行気分だったのか?
俺たちのそんなやり取りを見ていた
みんなは、あっけに取られて固まっている。
「もういいよ。後でたっぷり説教してやるからな」
俺はエレナにそう言って、固まっているカーサ―将軍を見る。
まあ、俺はこんなことを言っているが
エレナには感謝している。
本当に、こいつは何で危険なことに首を突っ込んでくるのか
心配で仕方がない。
しかし、こいつがあの場にいなかったら・・・・・・・
まあ、そんなことよりも、今は目の前のカーサ―将軍だ。
「格下との話し合いに応じる気に少しはなりましたか?」
俺は、笑みを浮かべ余裕を持った態度でカーサ―将軍に問いかけた。
本当は、もう疲れ切って余裕などないのだが。
「はい。
大変すみませんでした。
全て、私一人の責任です。
私が愚かでした。
私の命で、
部下たちや、この星の人民達の命だけは、どうか、どうか
お願い致します」
カーサー将軍は頭を下げたまま俺にお願いをしてきた。
きっと、悪い人ではないのであろう。
あまりにも、味方の人種だけを大切に思い、
思いすぎるがゆえに、他の人種の命を軽く見てしまったのかも
しれない。
ただ、ラクーンの人たちを全滅させようとした行為は
決して許されることではない。
「わかりました。あなたの命で部下たち、
そして、この星の人達の命は保証しましょう」
俺は、偉そうにカーサ―将軍に言った。
巫女様達4人も、俺のセリフに驚いた様子であり、
俺を睨みつけている。
「では、私はここで」
カーサ―将軍は、一切の迷いもなく、
そう言って腰のレーザー銃を片手に持って、
自分の頭に・・・・・・・
本当に大した軍人さんだ。
あまりに潔く、行動に戸惑いなど感じさせない。
俺はすかさず、テレポーテーションで、そのレーザー銃を奪う。
カーサ―将軍は驚いた顔で俺の顔を見るが気にしない。
「それだけの覚悟があれば、ラクーンで
しばらく生活するのも大丈夫でしょう。
あなたには、しばらくラクーンで働いてもらいます。」
俺は、笑みを浮かべてカーサ―将軍に告げた。
カーサ―将軍は俺の笑みを見て
一瞬、引いているようだったが・・・・
「ありがとうございます。
命を絶つ方が楽だったかもしれませんが、
わかりました。
それで、皆が助かるなら・・・・・・・・」
カーサ―将軍は了承してくれた。
巫女様達4人も、安心した様子である。
しかし、どうやってエレナは宇宙空間まで来たのであろう。
テレポーテーションも出来ないのに。
「なあ、エレナ、どうやって宇宙空間に来れたんだ?
テレポーテーション覚えたのか?」
俺は、落ち着いたのでエレナに聞いてみた。
「うーん。わからない。」
エレナの回答は単純だった。
まあ、何でも良いか。
とにかく帰ろう。
平和なラクーンへ。
「テレポーテーション」
「ここが、ユウスケ様達の住む集落ですか?」
カーサ―将軍、改めカーサ―さんが俺に聞いてくる。
「そうだよ。サウザーさんもここで暮らしているよ。」
俺は、どうせバレるので先に教えておいた。
「殺されたと思っていたサウザーが?
では、私もサウザーと同じように奴隷として
働けば良いのですね」
カーサ―さんが俺に尋ねてくる。
「うーん。奴隷とは違いますね。
まあ、サウザーさんは、そういうプレイが
好きかもしれませんけど」
俺は、自分で言っていて
何を言っているかわからなくなった。
「ユウスケさん、巫女様方
おかえりなさいませ。
無事に帰ってきてよかったです。
それで、カヌーンの方々とはお話合いが出来たのですか?」
ERENAZが出迎えに来てくれた。
「うん、話し合いは出来たよ。
こちらカヌーンの将軍様でカーサーさん。
しばらくここで暮らすことになったから宜しくね。
というか、長老たちに了解をもらってからだけど」
俺はERENAZに報告した。
「ま、まさか、ユウスケ様より偉い方々がいらっしゃるのですか?」
カーサ―将軍は驚いた表情で俺に聞いてくる。
「うーん。
長老は偉くは無いけど、偉いんだ」
わけのわからない説明を俺はした。
長老に説明してカーサーさんは
しばらく集落に住むことが許可された。
まあ、具体的なことは言えなかったけど。
短期間ということで了承してもらったのだ。
というのは建前で、カーサーさんが奇麗だったのが
長老たちが了承してくれた理由であろう。
エロ爺たちなのだ。
「じゃあ、ここがカーサーさんの部屋ね。
サウザーさんと一緒です。
明日から農作業をしてもらうから覚悟してね」
俺はそう言って、部屋を出ようとしたが。
「あのう、私は今夜、あの、その・・・・・
ユウスケ様に獣のように
私が嫌がっても・・・・・・・・・
しかし、それも仕方ない・・」
カーサーさんが顔を赤らめてモジモジしている。
ヤバイ、こいつも変態サウザーと同類だった。
「ないです。
でも、集落にはたくさん、カーサーさん好みの
テクニシャンな男達がいるので安心して下さい。
サウザーさんはこのエデン集落を楽園と呼んでいますので」
俺は、カーサーさんの部屋を逃げるように出て行ったのである。
俺は忙しい。
カーサーさんを案内してすぐに基地にテレポーテーションした。
そう、ゼルダさんに報告だ。
「ユウスケさん。無事で何よりです。」
ゼルダさんはホットしたような顔で、俺に話しかけてくれた。
「ありがとうございます。
一応、ゼルダさんとの約束は守りましたよ。」
俺はカヌーンの宇宙船を破壊する約束を守ったことを報告する。
「そうですか。
もしかしたらユウスケさんならやってくれるとは
思っていましたが、本当にやってくれるとは
ありがとうございます。」
ゼルダさんが俺に感謝してくれた。
「しかし、今、大きな問題となっているのが
カヌーンが協定違反をして核爆弾を使用した
疑いがあるんです。
しかもラクーンのあたりで。
ユウスケさんは何か知りませんか?」
ゼルダさんが俺に聞いてきた。
「知らないということにしといてください。
何も被害が無かったのですから」
俺はゼルダさんに嘘がつけない。
なので、このような返答しか出来ないのである。
「フフフ・・・・アハハハハ
なるほど、なんとなく見当がつきました。
いや、でも流石にユウスケさんでも・・・・
まあ、良いでしょう。
実はカヌーンの方からラクーンについて不可侵条約を
検討したいと連絡がありました」
ゼルダさんが驚きのことを俺に伝えてきた。
「本当ですか。
めちゃ、嬉しいです」
俺は本音をゼルダさんに伝えた。
「私は、まだ満足していませんがね。
これを機にアクアットではカヌーンと
平和条約まで持っていきたいと思っていますよ」
ゼルダさんが真剣な顔で俺に言ってきた。
「へー。現実主義のゼルダさんが珍しい。」
俺は、嫌味を込めて言ってあげた。
「いやいや。現実主義ですよ。
ただ、理想主義を切り離して現実主義を考えるのではなく
理想主義の中で現実主義を考えるようになっただけですよ」
ゼルダさんが難しいことを言っているが、
本人が嬉しそうに言っているのだから良しとしよう。
「そうですね。ゼルダさんが出世して、そうなれば良いですね」
俺は、正直な思いを伝えた。
「あれっ?
言ってませんでしたっけ?
私、こう見えても大臣級で次期将軍候補なんですけど」
ゼルダさんが衝撃の言葉を吐いた。
ゼルダさんって偉い人だったんだ。
しかし、次期将軍候補だって・・・・・・?
「あの―。ひとつ伺いたいんですが。
将軍というのはどのくらいの地位なのでしょうか?」
俺は素朴な疑問を恐る恐るゼルダさんに聞いてみた。
「いや、将軍というのはアクアットもカヌーンも
同じで、政治と軍事のトップをつかさどる地位です」
ゼルダさんが教えてくれた。
すみません。すみません。
何も知らなくてすみません。
「ゼルダさん、ごめんなさい
本当に知らなかったのです。
カヌーンの将軍様をさらってきてしまい
明日から農作業をしてもらうことになっています。」
俺は申し訳なさそうにゼルダさん依報告する。
「カーサー将軍?」
「はい。カーサーさん」
シーン
「さすがに今回は笑えませんね」
「はい。笑えません。
どうしましょう?」
「ハア―。
ユウスケさん、あなたって人は本当に次から次へ
私を悩ませますね。
近いうちに私もそちらに伺います。
そこで、ゆっくりみんなで話し合いましょう。」
ゼルダさんは疲れた顔で俺に言ってきた。
「宜しくお願い致します。
俺を見捨てないで下さいね。」
俺はゼルダさんにお願いして報告を終えたのであった。




