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すっかり元のうそつきになっていました。
この頃から頻繁にメールを書いたものです、アラキさん宛ての。多い時には日に何通も。私も誰かとつながっているのだと納得したかったのでした。でも、二重三重のマスクの裏で顔を隠す癖が習性となっている私が、どれだけメールを書き送っても、心をゆるすカンバセーションをしてはいませんでした。もう、神奈川のマンガ喫茶にアラキさんを訪ねていった私ではありませんでした。すっかり元のうそつきになっていました。見透かしたかのように、アラキさんからの返信は反比例して減りました。不如意かつ不思議なことです。




