軍学校その3
レギウスは俺に敗北した。
レギウスからは、約束通りあいつの剣をもらった。
そして、俺は今軍学校の寮で生活をしている。
いちいちアパートに戻っていると、行き返りが面倒くさいからだ。
まぁ、その場合リブロが何かやらかしているかもしれないが。
今は夕食も済ませ、深夜0時を指している。
「さて…お前にも久しぶりにうまいもん食わせてやれるな、到底無。」
そう言いながら俺は背中に携えた黄金に輝く剣、到底無を床に置き、レギウスから手に入れた刀を到底無の前に置く。
『ーーッ!ーーッ!』
言葉では言い表せないような奇妙な呻き声を上げながら、到底無は自身の剣身を変化させ、食らいつくようにして刀に張り付く。
刀はベキベキと音を立てながら折れて行き、到底無が刀を取り込んだ後には、痕跡などは全く残っておらず、また、到底無も何事も無かったかのように床に倒れていた。
これで、到底無は一つ進化をした。俺は到底無を手に取り、「形状変化」の指令を出す。
すると、到底無はその姿を変貌させ、先ほどの刀と黄金に輝く点を除き、全く同じ姿になる。
到底無は、取り込んだ物と同じ形となる能力があるのだ。まだ、取り込んだ物は指で数えるほどしかないが、まだまだ未知の武器はある。
ゆくゆくは100くらいは欲しい物だ。
俺はそんなことを考えながら、布団に潜った。