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自重しない世界樹の愉快な日常  作者: 空の宙
2章・日常開始と龍遭遇
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20、風呂ってイベントの聖地やない?

 

 一面に立ち込める湯気。一面に広がるお湯。そして壁からは大きな根っこが突き出ており、それが世界樹の根であることは一瞬で理解出来た。

 浅い所と深いところがあり、浅い所は妖精用、深いところはエルフ用というのがなんとなく分かった。


「って待って!なんで温泉があんの?!」


「温泉、といっても世界樹の生命の水が地下に埋まった魔石で温まったものなので、お風呂というのが正しいですね。見れば分かるように、世界樹の根から漏れ出た生命の水が溜まってできてるんですよ」


「ああ、そう……、って納得せんわ?!」


「ぬぎぬぎばっしゃーん!」


「エル、飛び込むと危ないぞ」


 うん、普通に風呂です。どう見ても風呂です。

 そして早速ティナが、元から薄い服を態々脱いで浅い方へ飛び込みました。良い子は飛び込んじゃ行けません!すいすい泳いでるけど、いいのかな?まあここでは別にいいのか?広いしこの時間帯は誰もいないし。昼風呂ですなー。


 いや違う違う、着眼点そこやない。そしてロリの体に見とれてる場合でもない。いや別に見てるのも犯罪的な意味じゃないから!ちょっと妖精の体に興味あっただけだから!生物学的な意味だから!


「んっと、魔石で温まってるって、どゆこと?」


「この地下には火の魔石が眠っているらしく、その力により生命の水が温められてるのですよ」


「魔石、っていうと魔力とか魔素を含む石って感じ?」


「ええ、魔石は魔力を注ぐことで、種類によって様々な効果を発揮する石です。人口のものや自然のもの、また魔物から作り出されたものなど様々なものがあります。自然のものは、魔素濃度が濃い地域でよく見つかるそうです」


 ほうほう、魔石かー、面白そうだなあ。じゃあここは世界樹があるから結構魔素濃度高いって感じか?んで、こんな感じに上手いこと下に眠ってると、熱が漏れてお風呂が出来ると。なにそれすげえ。


 私はお風呂の温度を手で確認する。うむ、丁度いい湯加減である。そして私は気になったことを質問する。


「それ魔石の魔素とかって無くなったりしないの?」


「まあ無くなったりしますが、魔素を補充すればまた使えますからね。この辺りに眠っている魔石なら、魔素が減っても、すぐに周りの魔素を吸い取っているので、特になくなることもないと思われます」


「成程、つまりいつでもお風呂に入れるわけだ」


 それにここのお湯は生命の水だから、入るだけで色んな傷が治るだろうね。なにそれすげえ。効果が目に見える温泉、もといお風呂やん。


「よし!私も入るか!」


「では私も」


 二人で服を脱ぎ捨てて入る。こういうのは脱ぎ捨てる方がなんか気持ちいいのです。

 温度はちょっと熱いけど、入っているうちにすぐ慣れる位の丁度いい感じの温度である。


「はぁ〜、極楽極楽〜」


「ごくらく〜?」


「こう、いい湯に入った時の感嘆詞だよ」


「……ふーん」


 いやー、昼間だけど最高ですなぁ。

 ……あれ、そういやさりげなく忘れてたけど、アルって一応男の子だよね?いいのか?


「アル、女三人に囲まれてのお風呂だけどいいの?」


「へ?家族である妖精達と、一緒に入ることのなにが問題なんだ?」


「あ、そうですよねごめんなさい」


 うん、この子達は妖精なんだから、そういうのは気にしなくていいんだ。人間の常識とかそういうネタを当てはめる方が間違ってますよね、すんませんした。


 私?いや別に、本人のことを考えただけで、私はこの子のことをショタ妖精としか認識してないから、別に気にしませんが?人間の男だったらはっ倒すけど。ショタ妖精は性的にも対象ではないのでね。ただの守るべき天使ですよ天使。


 あ、でも一つ気になることが。

 私は顔を水につけて自分の体を見る。


「ぶくぶくぶく、ぷはっ。妖精の体って人間とかとは違うんだね」


「……ああ、そういう器官についてですか?無いですね。人間にはそういうものが付いてるらしいですけど。そもそも妖精は子を成す必要がありませんし」


「ふーん、じゃあ女型は分かったけど、男の子は?」


「……ほほう?」


 知識欲に駆られた私とフィーは、ギュルンッとアルの方に目を光らせる。あまりの眼光にアルが軽くビビる。


「……え?」


「そういえば、私も知りませんね。勿論人間やエルフなどについてのそういうものはエルフ、というかフォルに聞いたりしていて知ってますが、成程盲点でした。まさか同じ種族についてをまだ知っていなかったとは」


「私も凄く気になるなー。勿論生物学的な意味で。生命の体の作りを知ることって、凄く大事だと思うんだ。ほら、なんせ私世界樹っていう生命の上に立つものだし。というか普通に気になるし。犬とか猫のを見るのと変わらないと思うんだ」


「……え、いや、なに?」


 アルが私達の不気味な雰囲気を感じ取ったのか、ティナの後ろに隠れようとする。なに、別に悪いことでも怖いことでもありませんよ。生物の解剖とかそういうのじゃなくて、ただの観察ですから。


「アル、ちょいと立ってみ?」


「いやなんで?!」


「ほらアルティス、私の知識欲のための糧となるのです」


「率直な欲望を言われた?!いや逆に怖くて立つのいy」


「がばー!」


「って、え?!ちょ?!エル?!」


 ティナが逃げようとするアルの後ろに回り込んで、肩の下から腕を回して持ち上げる。力持ちですねー、しかしグッジョブ。


「ティナ、ナイスファインプレー」


「ういっ!」


「ではちょっと拝見……」


「こーわーいー!」


 ………………。


「……付いてないね」


「付いてませんね。成程、こういう作りなのですか」


「めそめそ……」


「よしよーし」


 私達が納得するとティナがアルを離してあげる。アルはお風呂に沈み込みながら顔を抑える。気にすんな。強く生きろ。


 結果、妖精と人間の体の作りは結構違うようです。女型も男型もつるんとしてました。どちらも骨とかがそういう作りなだけで、子孫を残す必要がないから、生殖器官が無いようだ。


 うむ、やはり生物学はいいですな。一つ賢くなりました!お風呂万歳っ!



メイ「うん?じゃあなんで胸あるんだ?(むにむに)」

フィー「神の趣味ですかね」

メイ「勝手に神のせいにされるとかなんて理不尽。神様絶対「解せぬ」って言ってるよ」


作者的に付けたかっただけっす。特に意味はない。

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