ヘレンの回想
今日から数日更新します。
烈火とアカメが修行を始めて1年が経った。現在休憩中である。
「ヘレンさんって葵と昔はパーティーだったんだろ?」
「あっ私も気になります。2人はどんな冒険をしてたんですか?」
思い出しながらヘレンが語り始めた。
「そうだな、私がまだ剣術を学んでいる頃だったか。」
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葵、石頭、命の3人は修行の道と呼ばれる道を登っていた。この頂には寺があり、そこで剣術の師範をしている龍馬という男を旅に誘うのが目的ではるばる訪れていた。
「それにしても龍馬とはそんなに強い男なのか?やはり身体で戦うのが一番だと思うが。」
「おっさんが近接戦闘員が欲しいっていったんだろ?」
「まあまあ、剣術道場ですし見るだけでもいろいろ面白そうですよ。」
3人は高い階段を上っており、未だに頂上が見えない。葵と石頭は楽に上っていくが、白装束に薙刀という格好の命だけ息が上がるのが早くあまり進んでいなかった。道幅は20人位が並んで歩けそうな為、落ちたりすれ違えなかったりということはないがその外は森林が茂っていてモンスターも凶悪なものが多い。
「白木さんが疲れて来たみたいだし休むか?」
「全く、もっと身体を鍛えるといいぞ。」
結局本人が根を上げる前に2人が休憩にするため、命は苦笑いしつつも感謝して休憩を取っていた。
「はぁーー、「無拍子!」。」
するとそこで戦っている声が聴こえて見てみると、遠くで少女がブルーグリズリーと戦っていた。その名の通りに青い色をした熊で爪から斬撃を飛ばすことができ、堅い皮膚はシルバーランクでも傷つけるのに苦戦するほどだ。
「まだ戦えているみたいだな?様子を見るか?」
「いえ、怪我をしていますし疲れ切っています。助太刀しましょう。」
「よっしゃあ。身体を動かしたかったところだ!」
3人はブルーグリズリーに向かって走る。少女はこちらに気づいたようでなにかを言いかけ、その隙を付かれて左腕を引き裂かれてしまった。
「大丈夫か!?」
「おりゃー。」
葵が少女を起こし、石頭がブルーグリズリーを殴りつける。
「その熊は私が倒します。1人で!」
「なにをいっているのですか!ボロボロじゃないですか?」
命はすぐに回復させようとするが払いのけ、少女は言い放つ。
「私はヘレン=ファイアーロード。その熊は試験で私が倒さなければいけないモンスターです。」




