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色の世界  作者: イヴ
盗賊退治
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葵の一日 part2

 葵が魔法を唱えると、極小の水が森へスプリンクラーのように放射される。そして地面から1m位の高さまで落ちると一定の間隔で浮遊し、広がっていった。

「久々だと神経使うな。多少魔力が上がってる分この高さからでもいけたが。」


 こうしてる間にも水は広がり、葵が認識できる限界の広さで止まった。すると葵から森へ風が吹かれ、水に反射して葵の元へ帰ってくる。この風は風(緑)魔法の中級にある周囲の風の影響を受けない魔法で、本来は強い逆風などの時に使う。

 これを通して水の動きを感じ、生き物を探す。すると塊で動いてる生物が見つかり、周囲に他の生物がいなかったため葵は絨毯の高度を下げていった。

 すると木の上あたりで下から話し声が聞こえた。


「今日襲った冒険者かなりアイテム持ってたな。」

「そうだな、ポーションとか随分あったり慎重な性格だったんだろ。」

「まあ慎重でも俺たちに捕まったら意味ないけどなw。」

「ハハハッ、その通りだ。」

「なっなあ、これって本当に騎士団の仕事なのか?」

「なに言ってんだよ新入り!西と南は本当の盗賊にやらせて北は俺らが安全にやる。すると疑われるとしても東の奴らだし、俺らも対人戦闘訓練が出来て完璧じゃないか。」

「で、っでも悪くもない人を襲うだなんて可哀想だし、それにさっきの人をこっ殺したじゃないか!」

「これだから下っ端はめんどくさい。お前は騎士団を抜けたいとでもいうのか?」

「違う。ぼくは家族や友達を守りたくて騎士団に入ったんだ。」


 目立つとまずいため、葵は姿を隠しながら後をつけ、アジトらしき洞窟の前までやってきた。

「ここを見張るか・・でも他に出入り口があるとまずいな。」


 葵は小石を拾い、自分の魔力を練り込むと気の弱そうな盗賊のポケットに風魔法で運んで潜り込ませた。そして自身はそばの高い木に隠れて自分の魔力を追った。すると盗賊たちは深くまで潜った後、帝国の方へ地下を進んでいく。葵は地上を水の絨毯で足音を立てないようにしながら追って行った。





 先ほどの盗賊の中で一番気の弱そうな少年Aは帝国の新兵であり、家が北の方にあったためバッシュの元で働くことになった。

 元々家が貧乏なため、日雇いや盗みなどをして食いつないでいたがついに去年捕まってしまい、事情を知ったジェクトが兵として騎士団に入れようとした。気は弱いが盗みのスキルと素早さ、それと真面目な性格があったため無事に入団することができ、第2部隊の配属となった。そこの隊長であるザンギに初日に目を付けられた。

「お前は新兵だが盗みが得意らしいな、目をかけてやろう。」


 これが少年の不幸の始まりだった。

学校の課題が終わりません。ww

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