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龍の卵は何を想う?  作者: 紙風
第1章 旅立ち
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第6話 訓練開始

 エルフの集落にきて歓迎会を開いて貰った次の日、ダスティより今後のスケジュールについて相談があった。


「族長から話があったかと思うが、これから君には力をつけもらう。

 このため学んでほしいことが多い。

 具体的にはまずは基本魔法、魔力の流れを隠す方法、あとは剣あるいは弓といった魔力以外のこと。

 ただしこちらはまだ体も小さいため、無理のないような所から始めたいと思っている。

 これらを時間割して少しずつ実施して行きたいと考えるが、どうか?」


「大体はそれで問題ありません。

 ただ、時々レイロード…古龍と不定期ですが連絡をすることになっているので、外出させてもらいたいと思っています。」


「それは構わないが、一人で大丈夫か?」


「それは先日の風老竜が来て、送り迎えしてくれるので問題ないと思います。」


「そうか。

 必要であれば我らからも付き添いをだそう。」


「ありがとうございます。

 あと、訓練内容なのですが、魔力収集の訓練もしたいと思っています。

 それとエルフ語やこの世界、オリアスのことも教えて貰えますか?」


「リーシアからも聞いたが魔力収集か…。

 これは我らもできないから、族長に相談してみる。

 あとエルフ語やオリアスのことは問題ない。

 人間の歴史は細かく知らないが分かる範囲で教えよう。」


「魔力収集についてはもし教えて頂けなくても今までの訓練方法もあるので、自習時間を貰えれば問題ありません。」


「そうか。

 それともう一つ、家のリーシアも君と一緒に訓練したいとのことでね。

 今までは特に競う相手もいないためゆっくり学んでいたのだが…。

 どうにも君が気になるのか、やる気を出したようだ。

 親としては嬉しいのだが…。

 一緒に学んでも問題ないかい?」


「それは大丈夫です。

 俺も一人より一緒に学ぶ相手がいた方がやる気がでますし。」


「そう言って貰えると助かる。

 では早速族長とも話をし、講師役についてなど準備をするからそのつもりで。」


 次の日から訓練が始まった。

 午前中は魔法の基礎を学ぶことになった。

 講師役は母親のストレリチア。

 ストレリチアはリリやリーシアの母親だけあり、2人に似た感じの美人である。

 違うか、ストレリチアに2人が似ているのだ。

 エルフであるため年齢的には25歳位に見え、姉妹かと思ってしまう。


「では今日からいろんな訓練をすることになったけど、基本魔法については私が担当することになったから改めてよろしくねジン君。

 リーシアも手加減しないからね。

 と、言ってもまずは状況確認と基本だから。

 まずは現状を知りたいからちょっと外に行きましょう。」


 そういうと、家の外、庭と言ってもいい場所に出た。

 庭に出ると、ストレリチアは詠唱を唱え始めて大人の身長程度の岩を出現させた。


「さぁ、あれを目標にジン君何か魔法を唱えてみて。

 放出系なら何でもいいわ。」


 何をしようか。

 まぁ無難に水にするか。


「威力はどんなもんでしょう?」


「範囲としてはこの岩に収まる程度であれば、強すぎても壊れて地中にいくだけだから遠慮なく。」


 とは言っても飛び散ったりすると危なそうなので、イメージとしては水を収束させて岩を切るつもりで


「じゃあ良いですか?」


「どうぞ。」


 そういわれ、今俺が出せる最大出力で岩めがけて水を放出する。

 イメージ通り岩を真っ二つに切り裂くことに成功した。


「驚いた。

 まったく無詠唱なのね。

 しかも凄い威力。

 詠唱魔法としては水刃ウォーターカッターに近いけど…

 無詠唱はイメージだと聞いたことがあるから微妙に違うようね。」


「いやー自分でも割とうまくいって驚いています。」


「え、まさかこの魔法初めてなの?」


「ええ、今まで火水風土を魔力で操る訓練はしていたんで、想像するとイメージ通りに出せることはわかっていたんです。

 だけどちょっと今までいた場所が狭くて、危険がありそうなことは試してなかったもので、どんなことがどこまでできるか自分でも良くわからなくて…」


「ますます驚いた。

 凄い魔法が使えるのに知識は素人って感じね。

 じゃあまず魔法の基本説明から実施した方が良さそうね。

 リーシアもその方が復習になるでしょう。

 でもその前に最近見てないからリーシアも何か…同じ水刃やってみて。」


 そのリーシアといえば、魔法の威力に驚いてか、ポカンとしている。


「あ、う、うん。」


 そうしてストレリチアはもう一度岩を出現させた。


「さぁ、どうぞ」


 リーシアは腰にさしてあったロッドを取り出し詠唱を始める。


「水精よ刃を為して其れを切り裂け 水刃」


 するとロッド前に水の刃が生じ、岩へ向かった。

 岩にあたるとともにパシャンという音と共に水が飛び散る。

 岩にはうっすら傷が…見えるだろうか?


「うぅ…」


「うん、まぁこんなもんでしょう。久しぶりに見た割にはちゃんと形になってたじゃない。」


 リーシアは悔しそうな表情ではあったが、そう言われ若干持ち直した。

 ストレリチアさんナイスフォロー。

 なんか俺ちょっと悪いことした気分。


「さぁじゃあ魔法について基本的な話をしますね。

 魔力はそれこそいろんなものというものが持っています。

 と、いうよりすべてのものが元は魔力だったとも言われています。

 だから大げさに言えば魔力はどんなものでも生み出せるし、逆にどんなものでも魔力に戻っていく。

 もっとも、実際の魔法ではそこまでできないけれど、可能性は無限にあると言えるわね。

 そして一部例外があるけれど、魔法は各人が持つ魔力を使用して行使されます。

 自身の持つ魔力を様々な現象に変換し、行使する。

 これが魔法です。

 一番良く使用されているのが火・水・土・風の4種の魔法と魔力をそのまま力として使用する魔法。

 これは先ほど実力を試すのに実施してもらった水刃も水魔法のひとつね。

 魔力をそのまま扱う魔系は基本と先ほどいったけど、この系統は付与魔法や召喚魔法も含まれ、範囲が非常に広いわ。

 他にも聖職者や司祭という者が使うことが多い神聖魔法や、治癒魔法、と、種類は多岐にわたります。

 でもいずれも魔力を使用することには変わりません。

 体内の魔力を使用すれば、いずれ底をつき、このとき気絶や、程度が悪ければ死亡します。

 しかし、死に至るまでいかないのであれば、時の経過と共に回復していきます。

 また、魔晶石といわれる石を用いれば、魔力の代用として使用することもできます。

 そして魔法はそれぞれ個人の資質によって得手不得手があります。

 どんな系統の魔法が得意であるは一概にこれと言えるわけではないけれど、大抵の魔術師は得意な系統が1つで、2種の系統が上位で扱えると一流と言われます。

 あなた達はまだ若く、どんな系統が得意だとかはまだ先です。

 まずしばらくは魔法の基本ということで、一通りの種類を学んでいき、その中で自分に合ったものが見つかればそれを極めていってもいいし、いろんな魔法を満遍なくある程度使えるようになるのもいいでしょう。

 スタイルは人それぞれ無数にあります。」


 そうして最初の説明を締めくくり、実際の魔法訓練に入っていった。

 最初はストレリチアさんの唱えた魔法を再現できるかなど、今、現在できることの把握から実施していき、他には魔力向上のため瞑想などをしていった。



 午後の前半は体術・武器を使った訓練だ。

 講師役はダスティ。

 ダスティもエルフらしい整った顔立ちの背の高いナイスガイだ。

 もちろん年も若くみえ、28歳くらいに見える。


「さて午後は主に身体能力向上のため時間を使うが、ジン君はまだ幼い、体にあまり負担をかけ過ぎない程度に行っていくからそのつもりで。

 リーシアはジン君よりは鍛えてもいいが2人のバランスを見ながら行っていこう。

 ちなみに私は弓、剣、槍あたりならある程度教えられるが何を学びたい?」


「私は弓!」


とリーシア。


「そうだな。リーシアは弓が得意だからな」


「俺は剣がいいです。」


 やっぱりファンタジーときたら剣でしょ!


「わかった。メインは二人ともそれぞれを学びつつ、他のものは基本といったところを中心に教えていこう。

 だがどちらも体を使うことだから、年齢にあった基礎体力のつけ方を教えていくからそのつもりで。

 体術や武術でも、熟練すると気や闘気という呼び方で魔力を用いた戦い方もあるが、最初は体力の向上が目的なので、今は外す。」


 そうして筋トレや型の訓練を行っていった。



 午後の後半と夕方については言語や歴史、雑学ということでリリが教えてくれることになった。


「改めましてリリよ。

 リーシアとは良く話す機会があっただろうけど、私はまだあんまり話せてなかったわね。

 よろしくね。これでも100年は生きてるから言葉や、基本的な歴史くらいなら教えられるから何でも聞いてね。」


 リリも容姿は20代前半にしか見えず、リーシア、ストレリチアに似て美しい。

 本当にエルフって凄いね。

 俺は現状人間の多くが使用している共通語を話すことは可能になったが、書くのも読むのも出来ないのでそれから教わることとなった。

 リーシアは共通語は完璧らしく、この時間はリリと同様教師役に回ってくれた。



 夜は基本自由であったが、昼間ウォーターカッターや魔法の基礎訓練により、実際に魔法がイメージで再現出来ることを目の当たりにした俺は、様々なことを試してみたくなった。

 まず気になったのは明かりの魔法だ。

 この魔法は属性としては魔系とされており、通常暗い場所、洞窟内や夜に周囲を照らすことに用いる。

 しかし俺はこれを更に利用すればいろいろ出来ると考えた。

 光とは電磁波の一種である。

 つまりこれを応用すれば、地球にいたころのように他人と通信が可能になるかもしれないし、レーザー光線、ホログラフィ、暗視、男の夢である、透視や透明化なんてことも出来る可能性がある。

 試しに明かりの魔法を発動させ、光源の大きさを変えたり、波長を変えて様々な可視光線、つまり色の異なる光を発生させようとしてみる。

 これはちょっと思考錯誤しただけでうまくいった。

 いきなりレーザーは出来なかったが、これからも要努力である。

 あと、こんなファンタジーの世界に来てなんだが、やはり俺の元は平和になれた日本人。

 今日の戦闘訓練でも実際の剣をもって相対すると体が硬くなり、訓練の一環としてダスティ相手に向かって木刀を打ち込むのすら身が竦むことがわかった。

 これが実践であれば殺す気で攻撃しなければこちらがやられる。

 頭でわかっていても心がついていかない。

 訓練により少しはましになる可能性もあるが、いかんせん地球では蚊や蠅などの虫を殺したことがある程度で、獣すら殺していない。

 そこで、戦闘になったときのことを考慮し相手を殺すことなく無力化できる方法がほしい。

 一時的に仮死状態になっても元に戻せるという条件があれば、躊躇なく発動できると思うのだ。

 俺の知識だと眠りや麻痺、石化、封印とかだろうか?

 いづれも魔法耐性がある相手の場合問題がありそうだが、まずはやってみないことには出来るようになるかもわからない。

 やりたいことが多すぎて中々試せないが毎日の中で、少しづつこれらの練習をすることにした。



 エルフの集落に来てから数日が過ぎ、今日は初めての休日である。

 俺はレイロードのところに連絡に行くことにした。

 まぁ、彼があそこに来るかどうかもわからないけど、ちょうど地球での週末に合わせて休日にしたため、来るのではないかと思われる。

 先週俺がエルフの集落に行ってみるということを話した後だし、その結果を知りに来る可能性は高い。

 俺もしばらくはエルフの集落で暮らすから以前のように連絡が取れなくなるかも知れないことを伝えておきたい。

 こうなると、レイロードと何か連絡を取る手段がほしいところである。


 この日はここ数日で日常となった、ダスティ一家と朝食を食べ、この後レイロードのところに行くことを告げる。

 ダスティとストレリチアが、誰かを付けようかと心配してくれたが、ウィルドを呼ぶから心配ないことを告げた。

 そこに、


「私も一緒について行ったらダメかな?」


 リーシアが遠慮がちに聞いてくる。

 上目遣いで聞いてくるところ、天然の小悪魔系か?

 思わず反射で良いと言ってしまいそうだが、グッと堪えて少しは考える。

 別にレイロードからは誰かを連れて来てはいけないと言われていないし、ウィルドに断られなければ問題ないか?


「俺は良いけど、ウィルドが乗せてくれるか聞いてからでも良いかい?あとは…」


 ダスティ他家族を見るが反対はしてなさそうだ。


「連れて行っても皆が問題なければいいよ。」


 リーシアは満面の笑みを浮かべながら


「やった!良いでしょ?父さん母さん!」


 ダスティ達はやれやれと言った表情で


「あんまりわがまま言うんじゃないぞ。

 ジン君すまないがよろしく頼む。」


 ということでリーシアも一緒に行くことなった。


 ウィルドを集落外れの空き地に呼んで、リーシアが一緒に行くことを確認するも、特に問題なさそうだ。

 リーシアはウィルドを間近で見た時点で喜んでいたのだが、ウィルドの背へ2人で一緒に乗って空へ上がると、更にはしゃいでいた。


「すっごーい!きっれーい!最高!ジン、ありがとう!」


 元々俺に抱き付くように掴まっていたが、力を込めて来たので、背中に柔らかな感触が更に押し付けられる。

 うん、大きくは無いが悪くない。

 俺も心の中でありがとう!と声をかけるが口では


「どういたしまして。」


 と返す程度に留めた。


「ウィルドもありがとう!」


「エルフの娘、魔法で拘束しているとはいえ、あんまりはしゃいで落ちるなよ?」


「了解しました!」


 本当に分かったのか?という感じではあるが、ちょっと落ち着いてきたらしい。

 山の広場に着き、また帰りに呼ぶことを告げるとウィルドは了承し、空へ飛んで行った。

 俺たち2人は洞窟の中へと進んでいく。


「うぁーこれ魔晶石じゃない!凄い!高純度なのに量も多い!単純に綺麗だし。」


 リーシアが感嘆の声をあげる。


「あーこの石英みたいのが魔晶石なのか。」


「えぇ!知らなかったの?

 まぁこないだ母さんが訓練のとき話したときも反応なかったもんね。

 来たばかりだし知らないのも無理はないわね。」


 魔晶石は魔力が詰まっているから、魔道具に使用したり、魔力が不足したときに使える便利なものと聞いた。

 どんなものか分からなかったが、これがそうなのか。


「やっぱり古龍がいる場所は常に多くの魔力が流れているからこんな風になるのかしら?」


 なるほどそれで多いのか。

 そのまま奥へと進むとレイロードの体が眠る場所に到着した。


「・・・」


 リーシアはもう感動で言葉を失っている。

 俺はすぐに視界を地球に切り替えるが、まだ来てはいないようだ。

 しばらくリーシアと一緒にレイロードの古龍体や魔晶石をぼんやりと眺めていた。

 少しすると何となく来たような気配を感じたので再び地球に視界を切り替えると、レイロードが近づいてくるのが見えた。


「おぉ、やはり来てたか。

 良かった見に来て。

 服は手に入れることが出来たようだな?

 隣の娘はエルフか?」


 レイロードが着くなり俺たちは話を始めた。

 俺は服を入手しにエルフの集落へ向かった後のことを説明した。


「ところで今更だけど、リーシアを連れてきて問題なかったか?」


「問題はない。

 悪意のあるものなら別だが。

 まぁあんまり多く来て我の住処が多くの者に知れるのは問題が起こる可能性が高くなるから控えて貰いたいがな。」


 リーシアにはレイロードの声が聞こえないので、代わりに俺が今の会話の内容を説明し、この場所のことはあまり他人に話をしないように言って聞かせた。

 それから俺はエルフの集落で暮らし、訓練することになったので、来れない時があるかもしれないことを告げると、レイロードも毎週くるのは他の用事が出てきて難しいことから、お互い連絡を取ることができないかを試してみることにした。

 まずはお互いこの場から少し離れ、互いに見えない状態にする。

 魔力を高め、意識を集中し呼びかけることで反応しないかを時間を決めて交互に行ってみる。

が、結果は何もわからない。

 どうすればいいかと洞窟内に戻って悩んでいると、アークが俺たちの前に来て主張し始めた。


「そうか!アークを中継しろってことか?」


 それからもう一度お互い離れて、今度はアークを中継するように呼びかけを行ってみる。

 すると、ノイズが入ったようになるが、途切れ途切れのレイロードの意思が伝わってきた。


「き…るか?レイ…だ…」


 交代し、俺も行うが、やはり途切れるらしい。

 途切れるが、短い内容なら同じことを3回言えば、大体言いたいことは伝わる。

 これで連絡したいときは呼びかけを行い、集合する日時さえ決めれば、実際はこの洞窟に集合して話すことにすれば問題なさそうだ。

 念のため、俺は集落に戻ってから、レイロードは家に帰ってから、テストを実施することを決めたが、これは問題ないだろう。

 今回の確認事項が無事終了したため、俺たちは帰ることにした。


 なんだかんだで、時間が過ぎ、夕方になってしまった。

 ウィルドを再度呼び、2人で乗った時にはちょうど日が沈みだしたところだった。

 空から見る夕焼けは地平線を赤く染め始め、上に行くに従い紫、青と異なる色合いを見せる。

 次第に空が橙色一色に染まっていくと、太陽はその輝きを抑え、円形の姿を肉眼で捉えることが出来るようになっていく。

 そんな景色を2人で眺めながら空の帰り道を楽しんでいた。


「今日は一緒に連れて行ってくれてありがとう。

 お陰でたくさん綺麗なものが見れて、今もこんなに素晴らしい景色。

 感動しっぱなしだった!!」


 リーシアが、今も興奮冷めやらぬ様子で話し始めた。


「それは良かった。

 でも後半は俺とレイロードの話や確認で、退屈だったんじゃない?」


「ん、大丈夫。

 確かに2人の話に入れないのは残念だけど、周囲を眺めてるだけでも飽きなかったし、集落にいたらそれこそ1人で退屈してただろうから。

 それに比べたら、いいえ、比べるべくもなく素敵な一日だったわ。

 ありがとう。」


 リーシアも気に行ってくれて良かった。

 うん?

 なんかデートみたいだなこれ?

 そんなことを思ったらなんだか照れくさくなってきた。

 アークもなぜか自身を若干桃色にしている。

 まぁレイロードとの確認も取れたし、リーシアが一緒だったから楽しかったのは俺も同じだ。


「こちらこそ、リーシアが一緒にいてくれたから充実していて、時間が経つのが早かったよ。ありがとう。」


 俺は素直に礼を言うと、リーシアも少し照れていたようで、掴まるために俺に回していた手に力を込めていた。


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