始めまして。
始めまして。
ぱと
です。
このサイトで始めての小説
「三毛猫志野が、お届けします」
を連載させて頂く事になりました
更新はかなり気まぐれですので、気長によんでくれる方向きです。
他にも、短編やら色々載せるかと思いますので
宜しくお願いします。
朝の5時16分。
蝉がうるさい。日はもう高くにのぼっている。
8月に入り、さらに暑さが増した。
ニュースによれば今年の最高気温は40度を超えるとか…
おいらの住んでいる所は小高い山に建っている民宿。麓と比べれば比較的涼しいんだけどやっぱりここも例年より暑くなるらしい。
でもおいらは大丈夫。今年の夏はクーラーの効いた事務室でゴロゴロする事にしたからね。
………ああ、働けって?そうだなぁ、ご主人がどうしてもって頼んできたら考えるよ。
「猫の手も借りたい」ってね。
おいらは三毛猫の"志野"
民宿"みのじ"の看板息子。
歳は…人間の数えでいうと3歳だったかなぁ。
ご主人が山の中で段ボールにはいったおいらを見つけてくれたんだ。
ご主人に会ってなかったらどうなってたことか。
とにかくいろんな事があるけど、"みのじ"でのーんびり暮らしてるよ。
あぁそうだ、君も夏休みは"みのじ"にこないかい?
自然いっぱいで気持ちいいよ。
おっと、もうこんな時間じゃないか。
おいら、民宿に泊まってるお客さんへ朝のご挨拶に回らなきゃ。
それじゃ、また後で。
ああ、ネコアレルギーのお客さんはいなかったっけな…?
___________
ブツブツ言いながら、志野は足早に廊下を去って行った。
食堂から、何やら賑やかな音が聞こえてくる。お客さんの部屋からも。
只今、午前5時38分。
民宿"みのじ"の一日が始まります