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出落ちバーガー

 パーカーのフードに、ハンバーガーが入っていた。


 神凪は、自分のことが信じられなくなった。何故、パーカーのフードにハンバーガーなんて入っているのだろうか。それが、まったく記憶にないことだった。


 犯人は妖精だろうか。三十人いる彼女たちを虱潰しに調査してみたが、犯人らしき情報を持ったものはいなかった。


 パーカーが掛けられていたのは、自室である。神凪がオリジンに連れ帰った動物の中にも、知能が高いものがいる。彼らが悪戯したのだろうか、とも頭を過ったが、事実にまで入ってくるのは、おそらく皆無であろう。


 一度部屋に入れば、どんな魔法が発動するか分からないのだ。妖精だって、好んで入ろうとはしなかった。


 一先ず、神凪はパーカーに纏わる行動を思い出してみた。このパーカーは昨日着て、部屋に掛けておいたのは憶えている。その時、果たして彼女は何処へ行ったのか。


 ……結局、何も思い出せなかった。レシートも一緒に入っていたことから、自分が購入したのは確かである。しかし、何故パーカーのフードに入れたのかは分からない。


 買った時に両手が塞がっていて、どうしようもなく入れてもらったのか。はたまた、自分でも思い出せない、些細な都合があったのか。もしかした、転移の実験をした結果なのかもしれない。


 けれど、ここでその件が解決することは、一切ない。何故なら――、これは出落ちなのだから。

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