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ある少年の投稿《ごめん》

作者: あかかかかkkk

俺はクズだ。そう言い切れる自信がある。


俺はある女子に呼び出された。

こうなるまでに何があったか。

俺は受験に合格し、晴れて進学校に通った。

流石は進学校。県内の色んな市から通っている人がいた。

その進学校とやらでこうなったきっかけを話す。

その子、冒頭の女の子(以下、呼び方を彼女とする。my girlでは無い。sheの意味だ)との接点と言うかなんと言うか。

元々は全然知らない子だった。当たり前だ。

記憶は薄いが、最初は自己紹介の授業の後の休み時間だったか何だったか。俺は馴れ馴れしく話しかけた。話しかけた理由は、何だっただろうか。話題は習い事の先生についてだったと思う。自分は共感してもらうことに重きを置いていた人間だった為、彼女にこのようなニュアンスの言葉を言った気がする。


『習い事の先生って、誰?』


彼女は同じ市に住んでいたようだった。

この言動には、その俺が知っている人物かどうかを確認するという意図があった。

もし知っていたならマウントを取り、共感をし、共感を求めたであろう。クズだな。

この行動の全ては己のクソみたいに強いクソみたいな承認欲求からだった。

それで実際、彼女の習い事の先生は俺が知っている人ではなかった。

でもどういう経緯でここまで行ったのかは覚えていないが、その会話では最終的に元々俺と近くの学校に通っていた、という事を知った気がする。その学校の事は元から知っていたからだ。馴れ馴れしく話しかけた俺に対してよく普通に話せるな……とかは今でもよく思う。この癖は治っていない。

あと正直に言う。その時は全くと言っていいほど興味が無かった。その頃は『この子かわいいな……グヘヘ』とか『この子冴えないな……』とかクソでアホでカスなことも考えていたキモい思春期の男子だったはずだ。

次だ。次に覚えていることは確か、歴史の授業か?それともテストの時か?順番に説明すれば良いか。

俺は一学期にはしゃぎすぎたのもあり、二学期に入ると俺は反省の色を見せ、席替えの時に自分から前の席を希望。そこで偶然、廊下を挟んで……違う、通路を挟んでではあるが隣になった(何誤字ってんだ俺常識的に考えて廊下挟んで隣とかおかしすぎだろ頭沸いてんのかオラ)。

歴史の授業の後だ。俺は丁度その時習っていた範囲の時代の歴史の学習本(と言うか漫画)を開き、彼女に対して思いっきりドヤ顔をした。

いつからだっただろうか。俺は隣に物理的に距離が近い女子がいたはずなのだが、俺は自然と彼女の方を向くようになった。

で、問題はドヤ顔をした時にドヤ顔にだけ集中していたことにある。

誰にも間違いの一つや二つ、あるさ。でもこれは止めとけ。クソ恥ずいから。

満を持してドヤ顔をした俺は本に視線を戻した。逆だった。上下が。よくある中身だけ逆のパターンかと思い、表紙にも目を向けた。普通に逆だった。つまりだ。俺はドヤ顔ながら本を全く見ずに開いた挙句、本が逆さまだった。こういう状況だった。

で、


『逆さまじゃねぇか‼』


と叫んだ訳だが。大丈夫。音量の方はあんまり気にしなくていい。いつもうるさいが。

その時は彼女に本気で笑われた。でも良かった。自分は承認欲求を満たされたいだけのピエロだったから。だから、恥ずかしながらも嬉しかった。人に喜んでもらう。それが元々生き甲斐だった。


小一の頃。皆に笑ってもらって、喜んでもらって嬉しかった。そして笑って欲しいが為にピエロになり切った。笑ってくれる。それだけでいい。だから男女の差とか関係なかった。これも仇なのかもしれない。ピエロで居続けた事。それが良くも悪くも今の俺を形成しているものだった訳だ。笑わせなければならない。だから自分は悲しんじゃダメなんだ。もともと頑固なところもあった俺だが、そのせいで闇を抱えたまま生活することがよくあった。たまに溢れ出すことさえあった。昔、いやがらせされて「死にたい」、とつぶやいたこともあったっけ。ダメだ、キーボードを叩くたびに涙が溢れてくる。

ここでやめだ。話を変えよう。

話はなるべく簡潔な方が良いだろうか。と言うか心が持たないからそうさせてもらう。惚気話も殴りたくなるだろうしな。よし、涙も収まって来た。我ながらチョロいというか、頑固だな。


中間テストの頃だ。と言っても結果発表が終わってから。その時から俺と彼女は点数勝負をしていた。そっちの方がやる気が出るから、だ。因みに毎度毎度ボコボコにされた。悔しかった。こういうと綺麗事かはたまた適当に言っているのかと言われるだろうが、確かに楽しかった。それで、何だっけな。忘れた。思い付きで書くとこうなるんだよなぁ……。

一年後、というか一年度後。俺は彼女と別のクラスになった。だがそれでもクラス合同の授業と言う物がある。記憶だと数学とか。自慢じゃないが……いや勿論嘘だ。自慢だ。俺は数学は一番上のクラスをキープしている。それで、そういう授業では彼女にだけ理由なく向いて話している事を悟られないようにする為、よく窓の外を見ながら話しかけたもんだ。

典型的なのは、

『混んでるね、道路』

とか。

『あ、カーテン閉まってる』

とか。しまいには、

『おぉ~っ』

とかよくわからんことを言った事もあった気がする。

で。問題は、だ。

何で冒頭にあんな闇落ちした勇者みたいなセリフあると思う?

あれは冗談半分じゃない。では、冗談はどれぐらいなのか。

でも正直関係ねーからどうでもいい。

何か自分が自暴自棄になっている気がする。


俺はある日彼女に呼び出された。

そして人目の来ないところまで連れてこられた。

で第一声がこれだ。


『何で連れてこられたか、流石に分からないよね』


俺は基本友達の中で純粋だという事になっている。でも疑問には思わない。だって自分からそうなるように仕向けたからだ。簡単だ。知らない振りをすれば良い。嘘を吐く上でバレにくいもの、それを俺は否定しない嘘だ、と思っている。それで更にそこから嘘を吐けない性格を演じれば良い。嘘が下手だと思わせれば良い。そこまでは面倒だからしない。

俺が簡単に嘘を吐ける理由は何だ?

答えは至極簡単。良くも悪くもピエロだからだ。クズなんだ。

いかんいかん。スイッチが入るところだった。実際は微塵も思っていないが。


それでその直後だ、人生初の告白を受けた。クズの俺がだ。

俺は嘘吐きだった。けど彼女はどこか真っ直ぐだった。彼女が書く文に嘘は無く、本心が語られているような気がした。これは彼女が書いた文を読んだことがあるからなんだけど。あと普通に嘘を吐いている感じがしなかった。

彼女はそうでは無かったのかもしれない。でも俺は初めてだった。俺は自分がクズであることを忠告したが、俺も相当嬉しかったのだろう。大分緩いもので終わってしまった。

連絡先を交換した。詳しい事情、もとい経緯は俺からは言えないが。

問題はその後だ。返事だ。

でまぁ俺の性格を考慮した上でOKすべきか。本気で考えた。

確実にダメだ。最低すぎる。俺が。

でだ。正直辛いが小学生の頃の話をしよう。

学童と言う物、いや場所がある。

俺が通っていた学童なのだが、何か所かの学校の児童が来るところだった。その時俺は純粋無垢だったはずだ。少なくとも今と比べて。だから何も気にしなかった。学童に来る同学年の児童の内、同じ学校の子は自分以外全員女子だった。多分それの影響だ。未だに女性との距離感が分からない。恋愛感情がイマイチわからない。これが問題、先程言った仇であった。

ラブコメは読んでいて面白い。ニヤニヤする。けど俺はどうだ。自己嫌悪で死にそうじゃないか。

そして飯を食う時間になっても、ずっと考えていた。だが流石に親に『どうしたの、顔色悪い』と言われた事には動揺した。自分では気付かれないと思っていたが流石に無理があったようだ。

勘づかれないようそそくさと飯を済ませた俺は、布団に潜り込み、また考え始めた。

これが罰ゲームだったら?という懸念であった。正直ありえないが。考えてみろ。平気で嘘つく奴がひねくれてないとでも思ったか?

この時ばかりは心が読めるようになりたいと思った。


そして全国のリア充がイチャコラする時、クリスマスだ。俺は彼女にメールを送った。


『あの話についてなんだけど』

確かそんな感じ。


『うん』

察しが良かった。俺と比べてメッチャ良かった。俺だったらわざと『何の話?』と送りそうな気がする。というかそもそも気が付かない気がする。


『永遠に友達だよ』


この文は彼女を苦しめたと思う。多分言い過ぎ。別に好かれていないと考えれば良いだけだし、多分俺の頭がおめでたいお花畑なんだろう。ひねくれてるのは忘れないでくれ。


と言うか、この文が彼女を苦しめてしまった(本意での告白だった)前提で話そう。じゃなきゃ書けねぇ。

正直、理由を全く教えずに送ったのもある。その時は完全に言うのを忘れていた。

だけど嫌いではなかった。好きだった。でもこれは恐らく恋愛感情ではないと思う。

さっき泣いている途中にすがりたかったのは彼女だった。横にいて欲しかった。甘えたかった。

でも今じゃ怠けた挙句この惨状だよ。

ごめんな。クズで。

ごめんな。嘘吐きで。

ごめんな。怠けてて。


だから。ごめん。付き合えない。

いや書くの思ったよりも難しいなぁと思いつつ、

それを深夜テンションだけで書き上げる私は天才なのでしょうか。

すみません嘘です。マッタクオモッテマセンヨ。

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